ユースケ・サンタマリア 撮影/佐藤靖彦

「タイトルが『悦ちゃん』で、横に小さく“昭和駄目パパ”ってつけられてて。僕、主役じゃないの!? って(笑)」

 ユースケ・サンタマリア(46)がNHK初主演を飾るドラマ『悦ちゃん』で、妻に先立たれた売れない作詞家の碌太郎を演じている。タイトルになっているのは、ちょっとおませな娘の悦子(平尾菜々花)。演じている子役の菜々花ちゃんにはベタ惚れの様子で、

「ある意味“バディ”です。本当の仕事仲間として見ています。ちょっと前の子役は、本当にうるさい子どもが多くて、“お母さん、怒れよ!”というのがいたんですよ。僕がトイレで用を足そうとしたら、天井に忍者みたいに張りついていたり(笑)。メチャクチャなのがいましたね。

 菜々花ちゃんは芝居は文句ないし、現場の流れを全部把握しているんです。僕が“次は何のシーン?”って聞いています(笑)」

 作中、碌太郎の再婚相手探しという悦子の行動のおかげで、人生のモテ期に突入する碌太郎。ユースケ自身のモテ期はいつ?

わかりやすくモテていたのは、中学高校のときかな……。バンドをやっていましたからね。でも自慢じゃないけど、今もずっとモテ期は続いていますよ。

 僕が話しやすいんでしょうね。“抱いて!”とかじゃないと思うけど(笑)、周囲の女性がすごく好意的に見てくれていますね。もうおっさんだけど、今が本当の意味でモテているんじゃないかな」

 歌手としてデビューし、俳優、バラエティーといろいろなシーンで活躍しているユースケ。

「ゴールデンでみんなが見るからとか、そういう理由で出演作品を選ぶわけではないんです。視聴率がとれそうではなく、僕自身が納得してその作品に取り組めるかが大切。この考えを基準に自分で選ぶようにしています。これは自分の信念です。

 まあ、これから僕に何かあって、急にお金がいるとかになったら、なりふりかまわずやり始めるかもしれないけど(笑)」

 ドラマの舞台は昭和10年の東京・銀座。この時代の印象は?

「僕、アニメの『この世界の片隅に』が大好きで、感動して何回も映画館に通い詰めたんですよ。その中で昭和10年くらいの光景がフラッシュバックするんですけど、そのイメージです。まだ戦争前で、“モガ”“モボ”が自由を謳歌しファッションを楽しんでいる。日本がいちばん楽しかった時代なんじゃないかな、と思いますね

土曜時代ドラマ『悦ちゃん 昭和駄目パパ恋物語』(c)NHK

<出演作品>
土曜時代ドラマ『悦ちゃん 昭和駄目パパ恋物語』
活気あふれる昭和10年の東京・銀座を舞台に、10歳の女の子、悦子がしみったれた“やもめ”の父親のために嫁探しに奔走するラブコメディー。7月15日(土)スタート、NHK総合・毎週土曜日午後6時5分~(全8回)。