島崎遥香 撮影/伊藤和幸

「ヒロインの有村架純さんは、私たち共演者やスタッフさんにもすごく気遣いをされていて、夢の中にしかいないような、いい人だと思いました(笑)」

 朝ドラ『ひよっこ』で、すずふり亭の料理長・省吾(佐々木蔵之介)の、わがままな“はねっ返り娘”由香役の島崎遥香(23)。出番は決して多くはないが、インパクトのあるキャラクターで、みね子を困惑させている。AKB48に在籍していたとき、ファンへの態度が“塩対応”と言われていただけに、ぴったりの役かと思いきや……。

「こう言うとみなさん笑うかもしれませんが、実は私、かなり繊細で泣き虫なんですよ(笑)。ただ、岡田(惠和)さんは当て書きで由香を書かれているようで……。私はこんなイメージを持たれていたんだと、ちょっとショックを受けました(笑)。オーディションのときは猫かぶっていたつもりだったんですけどね」

 実は島崎の演じている役は、構想当初の脚本にはなかったものだという。菓子浩チーフプロデューサーは、

「オーディションで見せてくれた、島崎さんの演じ方がすごく面白かったんです。彼女がその場にいることで、周りの人と化学反応が起こるように場の空気が変わる、みたいな」

 島崎自身、受かるとは思っていなかったというが、思ってもいない形でオファーが。

「みね子ちゃんの友達役だと思っていたんですけど、全然違う役をいただいて。友達役には適さないと言われたんですけど(笑)。でも、岡田さんが由香という役を作ってくれたのは本当にありがたいな、って」

 96話(7月22日放送)では、偶然聞いた島谷(竹内涼真)の婚約話に憤慨し、みね子を心配する姿を見せた由香。

「彼女は本当に演じるのが難しいです。いい子なのか悪い子なのか、つかみどころのない感じで。これからどう彼女が変わっていくか、私自身も楽しみです」

突然の島谷の婚約話を由香から聞かされたみね子。彼女の初恋の行方は……。(c)NHK

『ひよっこ』にも夏到来!

「7月3日の放送から、タイトルバックがマイナーチェンジしました。花火が上がるのと、かき氷。あとバイクに乗った男性がバスとすれ違います。ぜひ探してみてください」(菓子チーフプロデューサー、以下同)

街の背景が夜になると、空には打ち上げ花火が。(c)NHK
トランジスタ工場のかわりに、いかにも夏! なかき氷のメリーゴーラウンドが。(c)NHK

 バイクに乗っているのは、もしかしてイギリス国旗をなびかせるあの人!? また、誤解を解くため手を入れた部分も。

「視聴者の方から“タイトルバックのペンキの色と塗っているローラーの色が違う”とご指摘を受けたのですが、あれはペンキを塗っているのではなく、ステッカーを貼っているイメージなんです。そこもわかりやすくしました」