「天皇・皇后両陛下は8月中旬以降から数日間、長野県軽井沢町で静養される予定で、テニスをプレーすることも検討されているそうです」
そう話すのは、とある宮内庁関係者。天皇と皇后の位を退かれたあとのおふたりは、“夏休み”以外にもテニスをされる時間が増えるのかもしれない─。
元宮内庁担当記者で産経新聞の山本雅人さんは、両陛下は日本各地に「プライベート旅行」をされるのではと話す。
「'13年から始まった私的旅行では、戦争引揚者の開拓地を訪れたり、かつて公害の被害があった足尾銅山に赴いて関係者をおいたわりになりました。
戦争中におふたりがそれぞれ疎開された栃木県日光市や、群馬県館林市などを訪れることもあると思います」
日光市への訪問は、一昨年が栃木県内の鬼怒川の水害、今年5月は陛下の風邪の症状のためにいずれも延期しているので、退位後に訪問されることもあるかもしれない。
山本さんによると、皇太子時代に訪れていた“思い出の地”が両陛下にはあるという。
「昭和40〜50年代ごろ、静岡県の須崎御用邸が修繕工事をしていたこともあったため、お子さん方を連れて浜名湖畔に静養されていました。
ご一家は地元住民と交流されたり、和船に乗ったり、当時の浩宮(皇太子)さまは地元の子どもたちと野球を楽しまれました。
退位後には、思い入れがある浜名湖に行かれるかもしれませんね」
おふたりの共通のご趣味といえば「テニス」。
今でも週末には皇居内のコートでプレーされることもあるが、過去にも陛下は“意外”なスポーツに興じておられた。
「陛下はテニス、卓球以外にもスキーやスケート、乗馬などのスポーツがお好きでした。スケートは即位された後、60歳のころでも東宮御所の近くのスケート場に早朝から行っておられました。久しぶりにスケートも楽しまれるかもしれませんね」(宮内庁ОBで皇室ジャーナリストの山下晋司さん)
退位後にはお好きだったスポーツに“チャレンジ”して、美智子さまもご一緒されることだろう。
美智子さまの“お稽古”
美智子さまの聖心女子学院時代の同級生は、かつてご一緒した“お稽古”について明かしてくれた。
「私の父が主催していた会の料理教室やお習字を美智子さまとご一緒していたので、皇后の位を退かれたあとは、お料理をしながら陛下とゆっくり過ごされてほしいですね。
毎年開かれる高校のクラス会にも必ず出席されているので、今後はそういった会でより一層の交流をしていただけるとうれしいです」
「音楽」もおふたりのご趣味には欠かせない。陛下はチェロ、美智子さまはピアノをたしなまれている。
陛下とは学習院初等科から大学まで同級生の大橋満成さん(84)は、美智子さまのために“ハワイアンミュージック”を演奏したCDをお贈りしたと明かす。
「'00年と'06年にも、おふたりのためにCDを作ってお渡ししました。3枚目を作るきっかけになったのは'09年のことです。
私の自宅に両陛下がいらっしゃったときに、美智子さまが学生のころ、とあるパーティーで聴いたハワイアンミュージックの『コロラドの月』がとても印象に残っていると明かし、“レコードがあれば聴きたいな”とおっしゃったのです。しかしすでに廃盤となっていたため、学生時代の友人を集めてバンドを結成し、この曲を演奏したものを含めた8曲入りのCDを12枚だけ制作したんです」
音楽がお好きなおふたりはダンスもたしなんでいて、今でも「社交ダンス」を披露されることがある。
「以前におふたりと食事させていただいた際にダンスの話で盛り上がり、両陛下は“アルゼンチンタンゴはリズムがはっきりしているので踊りやすい”とおっしゃっていましたよ。
陛下が“ハワイアンミュージックのダンスはなんだろう”とつぶやかれると、美智子さまがすかさず“フラダンスよ”とおっしゃっていたのがお茶目で印象に残っています」(大橋さん)
おふたりはハワイ音楽に興味があるようなので、今後は“フラダンス”に取り組まれることもあるかもしれない。 長い間、国民のために活動されてきた両陛下。退位後の「セカンドライフ」は、ゆっくりとご自分たちの時間を楽しまれることだろう─。