婚約会見を控えた眞子さまは、父・秋篠宮さま(51)とともに東ヨーロッパに位置するハンガリーに「私的旅行」へ発たれた。
「秋篠宮さまは8月18日、眞子さまは公務のために1日遅れて19日に日本を出発し23日に帰国される予定です。おふたりでプライベートな海外旅行に行かれるのは'07年のマダガスカル、'10年のラオスに続いて3度目です」(皇室担当記者)
過去2回の海外旅行では、眞子さまは国際的な視野を広げる目的で地元住民や現地のボランティア団体とご交流。
今回のハンガリーでは、眞子さまが専門とする「博物館学」にちなみ、同国の博物館収蔵資料の調査や視察も兼ねられていた。
「眞子さまは東欧に縁があり中学3年生のときにハンガリーの隣国のオーストリア・ウィーンに約2週間のホームステイを経験されています。
ひとりで海外へ行かれたのは初めてで、紀子さま(50)が小学生のころにウィーンに住まわれていた時代の知人の家で生活されました。
お時間に余裕があれば、思い出の場所に出向かれることもあるかもしれませんね」(前出・皇室担当記者)
日本となじみが薄いように思われるハンガリーだが、両国の交流は長く、国交を樹立してから約150年がたつ。
具体的にどんな国なのかを北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター特任教授で『ハンガリー学会』会長の家田修さんが解説する。
「首都のブダペストは“東欧のパリ”と呼ばれ、3000キロの長さを誇るドナウ川は人気の観光スポットです。気候は北海道に似ているので、今の時期は過ごしやすいと思いますよ。ハンガリーは親日の国で、皇室の方々がいらっしゃるときも歓迎ムードになりますね。
自然も豊かでブダベストから1時間ほど歩けば野鳥の生息地があって観察できますし、『国立博物館』や『農業博物館』などもあるので、おふたりのご研究にもぴったりの場所だと思います」
ハンガリーは日本の皇室とも親交が深いと説明するのは、青山学院大学大学院国際政治経済研究科教授の羽場久美子さん。
「昭和天皇が騎乗していた『白雪』という白馬はハンガリー産で、大正時代の末期に騎兵少佐の遊佐幸平という人物が買いつけた馬だそうです。
美智子さまは前の駐日ハンガリー大使と交流があって仲がよろしいですし、ハンガリーからオペラが来日してコンサートが開かれると、皇室の方々も鑑賞されるなど、二国間の結びつきは強いと思います」
'09年に秋篠宮さまは、ハンガリーとの国交樹立140周年などを記念した『日本・ドナウ交流年2009』の名誉総裁に就任されている。
それに伴って、紀子さまとともに中東欧4か国を訪問され、ブダペスト中心部にある『国立工芸博物館』や障害者施設を視察された。
そんな皇室ともなじみのある国を旅行されていた秋篠宮さまと眞子さまだが、おふたりだけで海外旅行に行かれることが多いのはなぜなのか。
秋篠宮さまが抱く「複雑な思い」とは
「秋篠宮さまにとって眞子さまは、初めてのお子さんなので思い入れは強いでしょう。
'06年には伊勢神宮に父娘で訪れて、おそろいの法被をお召しになり『御木曳』をされたほど仲がよろしいです」
そう話すのは、皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさん。
「眞子さまは行動力があり、海外留学や国際親善のために各国を訪問されていて、そのたびに両陛下のもとへ出発と帰国のご挨拶に行かれます。
きびきびと動かれる眞子さまのことを美智子さまも“さすがは内親王ですね”と、ほめていらっしゃったそうですよ」(渡邊さん)
美智子さまからも厚い信頼を受ける眞子さまだが、来年中には結婚して皇室を離れられることに……。
お父さまである秋篠宮さまも“複雑な思い”を抱いていらっしゃることだろう。
「眞子さまが嫁がれることで、秋篠宮さまも“父親”として寂しく思われている部分もあるでしょう。
'13年のお誕生日の会見でも、お子さんたちが結婚したあとは“物理的にそれほど離れていないところにいてほしい”とおっしゃっていましたからね」(渡邊さん)
'15年の秋篠宮ご夫妻の結婚25周年に際してのご感想では、イギリス留学中の眞子さまから贈られた「父の日」にちなんだメッセージカードについて、こう喜ばれていた。
《普段は必要最小限の連絡事項をメールでしているだけなので、妙にうれしい気分になりました》
絆が深いおふたりにとって、今回のハンガリー旅行は“最後”の「父娘旅行」という大切な意味合いもあるのかもしれない。
「親子水いらずで今まであった“思い出”を話されたり、秋篠宮さまは、これからのご結婚生活についてのアドバイスもされるのではないでしょうか。
秋篠宮さまは近しい方に“皇族は学生時代に婚約したほうがいい”と漏らされていたそうです。
ご自分もお若いころに結婚して幸せな家庭を築かれていますから、そうおっしゃっているのでしょう」(渡邊さん)
自分と同じように温かい家庭を築いてほしい─。眞子さまは、お父さまからの「願い」を旅先で受けとめられたにちがいない。