同じシーンが何度も撮影されたが、なかなかOKが出なかった

「オッケー!」

 8月中旬の午後、原田眞人監督の声が響いた。来年夏公開予定の映画『検察側の罪人』のロケが、都内の寺院で行われていた。

「木村拓哉さんと二宮和也さんが初共演することで話題になっている作品で、この日は朝7時から200名ほどのエキストラが参加して葬儀のシーンが撮影されていました。

 主演の2人以外は、この日でオールアップということで、ロケ終了時にはスタッフとエキストラから拍手が沸き起こりました」(製作会社関係者)

 猛暑の中、喪服に身を包んだ木村は撮影の合間は小さな扇風機で風を送ってもらっていた。

「普段どおり参拝客も来ていたので、本堂に入れないことでスタッフにクレームを入れる人も。撮影終了後、エキストラにペットボトル飲料が2本ずつ配られたほどの暑さでした」(前出・製作会社関係者)

 1か月ほど前には、荒川の河川敷でもロケが行われていた。

木村さんはグレーのスーツを着て髪をオールバックにしていましたね。

 高速道路の下でエキストラがホームレスに扮していたんですが、そこは本当のホームレスの人たちが住んでいる場所。締め出されて遠巻きに見ていたのは気の毒でした」(近所の住人)

 実は今回の撮影の間、木村が現場でずっと親密にしていた人物がいたという。

「二宮さんのマネージャーの男性です。木村さんは嵐メンバーとはほとんど交流がなかったのにどうして仲がいいんだろうと不思議がられていました。

 タレント本人ならともかく、マネージャーですからね。実は、これまで香取さん、稲垣さん、草彅さんにはそれぞれ1人ずつマネージャーがついていたのですが、仕事量が減ったので現在は3人を1人が担当しているんです。

 それで、“彼らを担当していた方が二宮さんの担当になったから、木村さんもあんなに親密そうに話しているんだろうね”ってもっぱらの噂なんですよ」(芸能プロ関係者)

 9月でジャニーズ事務所を去る3人は、以前のような手厚い待遇ではなくなっていたようだ。

カメラが止まると、木村さんのほうからマネージャーに近づいていって談笑していました。現場では、もちろん二宮さんともコミュニケーションをとっていますが、彼と話しているほうが楽なんでしょうね」(前出・芸能プロ関係者)

 環境が激変する中、木村が頼りにするのはやはりSMAP時代に培った人間関係だったようだ。