どの会社のどのようなプランを選べばいいのか──格安スマホデビューしようとした際ネックになる、疑問の数々。ここでは、購入場所から契約する前に押さえておきたい確認ポイントまで、格安スマホの賢い選び方をお教えします!
不安なら専門店でセット販売
さあ、格安スマホを買うぞ~! とは思っても、初心者には、やはり不安がいっぱい。
「不安な人はやはり、専門店で対面販売を行っているところがオススメです。格安SIMと端末とのセット販売なら、自分でセッティングをする必要もないので、すぐに通話やデータ通信などができたりと、大手キャリアと同じように購入ができます」
と、アドバイスをくれたのは、デジモノライターで情報サイト『All About』携帯・スマートフォンガイドも務めている太田百合子さん。
「UQモバイルはau、Y!モバイルはソフトバンクのサブ・ブランドなので、店舗もあったりと大手キャリアに近いサービスが受けられます」(太田さん、以下同)
店舗なら困ったときにプランや機種の相談もできるのがポイント。
「自分で買ったスマホが壊れたときは、基本的にメーカーのサービスセンターに問い合わせをして修理をお願いします。でも、店舗でセット販売されているものを買えば、修理の相談にも対応してもらえる場合もあるし、オプションでプランに入れば補償もしてくれる場合があるので、手間がかかりません」
ほかに、楽天モバイルも専門の販売店舗を展開中。イオンモバイルは全国のイオンに窓口がある店舗もあるので、買い物の途中に気軽に行けると主婦を中心に人気となっている。
注意したいのは、契約により1~2年後に料金が上がったりする場合があるということ。
「格安スマホは、気軽に他社に乗り換えられるのがメリット。だから、料金が上がるタイミングで、他社へ乗り換えればいいんです。ただ、大手と同じく、契約期間が短いと手数料が必要なプランもあるので注意しましょう」
家電量販店ならいろいろ選べる
「インターネットでも買えますが、やはり初心者にはまだまだハードルが高いことも。総合的に考えて選ぶなら、普段からよく足を運ぶ家電量販店がいちばんいいでしょう。いろんな業者が入っていたりするので、選択肢も増えますし、相談もしやすい。
ただし、忙しい時間帯に行くと、販売スタッフから十分に説明を受けられないこともあります。なので、比較的すいている平日の昼間に行くのがベストだと思います」
家電量販店ならSIMとスマホを別々に選んだり、SIMだけを買うこともできる。また、各社が打ち出しているサービスに注目して格安スマホを選ぶと、お得な場合も。
「例えば、人気なのはLINEモバイル。LINEだけではなく、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSをいくら使っても、データ通信量がカウントされない“コミュニケーションフリープラン”というサービスを行っています」
ほかにも、ビッグローブやOCNモバイルONEなどは、料金を払ってオプションをつければYouTubeなどの特定の動画の通信量が無料に。移動中や旅行先などでたくさん動画を見たいという人には、まさに朗報といえるだろう。
また、カードなど、普段の生活でもためている“ポイント”に注目して選ぶのもひとつの手段。
「TSUTAYAがやっているTONEモバイルはTポイント、LINEモバイルはLINEポイント、そして楽天モバイルは楽天ポイントがたまります」
普通に使うだけで節約にもつながるので、まさに一石二鳥だ。
買いに行く前の注意点は?
では、格安スマホを買いに行く前に注意しておくことは?
「現在スマホを使っている人は、自分がどれくらい毎月通話しているのか、通信データを使用しているか確認しておきましょう。また、クレジット決済のみの会社も多いので、買いに行くときは用意しておくほうが便利です」
料金は知っていても、通信データ量は意外に知らない人も多いのでは? プランを選ぶときに迷わなくてすむためにもチェックしておきたいところ。
「余ったデータ通信を繰り越せるかどうかなど、オプションも各社いろいろ。店頭に行く前に、多少は勉強していくほうがスムーズです」
もしプラン選びに迷ってしまったら、
「その場合、最初は最低料金のプランを選んでおいて、使ってみてから変更するのがオススメです」
フレキシブルに対応できるのが格安スマホのいいところ。
「それと、現在使っているキャリアメールが使えなくなってしまうので、新しくウェブメールを作っておきましょう」
アマゾンなど普段からよく使うネットサービスの登録先をキャリアメールにしている人は、新しいアドレスへの変更が必須。大手キャリアを解約すると、キャリアメールが使えなくなり、今までのサービスが利用できなくなってしまう。
「特に、今使っているスマホ端末に格安SIMを入れた場合、その瞬間にキャリアメールが使えなくなるので気をつけましょう」
変えてしまってからでは遅いので、必ず事前にチェックを!
【契約する前の確認ポイント】
●現在の月額の通話料金や、データ使用量を確認する
●クレジットカード決済が多いので、できれば用意を
●キャリアメールにかわる、新しいメールアドレスを取得
●各所にキャリアメールから変更したことを必ず連絡
【編集部セレクト タイプ別プラン】
■SNSをたくさん使える
LINEをはじめ、特定のSNSがデータ通信の消費なしで使えるプランが。
<対応キャリア例>
LINEモバイル:データ通信量/3GB 通話料/30秒20円 月額/1690円
■データ通信プランがたくさん
月に最大30GBという大容量もあり、使用頻度に合わせて自由に選べる。
<対応キャリア例>
OCN モバイル ONE:データ通信量/3GB 通話料/30秒20円 月額/1800円
■料金プラスで動画がタダ
料金を払いオプションに加入すればYouTubeなどの動画がタダに。
<対応キャリア例>
BIGLOBE SIM:データ通信量/3GB 通話料/30秒20円 月額/1600円
■家族で分け合える
最大10枚までSIMカードを作れるので、家族まとめての乗り換えに便利。
<対応キャリア例>
IIJmio:データ通信量/3GB 通話料/30秒20円 月額/1600円 ※タイプDの場合
■口座振替支払いができる
格安スマホはクレジットカード決済が多い中で、これは貴重。
<対応キャリア例>
楽天モバイル:データ通信量/3.1GB 通話料/30秒20円 月額1600円
■いつでも店舗で相談したい
全国216店舗のイオン窓口があるなど、サポートが気軽に受けられる。
<対応キャリア例>
イオンモバイル:データ通信量/2GB 通話料/30秒20円 月額/1380円
ところで、人気のiPhoneにも変えられるの?
「アップルストアや中古でiPhoneのSIMフリー端末を買って、格安SIMを入れれば使えます。ただ、iPhoneのSIMフリー端末は高いので初期費用はかかります。UQモバイルとY!モバイルならSIMとのセット販売もありますが、機種が限られています」
<解説してくれた人>
太田百合子さん◎デジモノライター。情報サイト『All About』携帯電話、スマートフォンガイド。雑誌『DIME』などで執筆