突発性難聴の原因は?

 9月2日に放送されたラジオ『堂本剛とFashion&Music Book』で、闘病生活を吐露したKinKi Kidsの堂本剛。6月に突発性難聴を発症してから約3か月、今なお治療を継続しているようだ。

 本来なら9月1日から3日までの3日間、京都の平安神宮で8年目となる屋外ライブに臨んでいたはずだったが、中止を余儀なくされた。

「堂本光一ひとりが登場したキンキ20周年ライブイベントをはじめ、剛が初参戦を予定していた野外フェスへの出演も中止しています。本人はもちろん、ファンにとっても残念な記念年になりました」(ワイドショースタッフ)

 それでもライブ開催予定だった3日間、剛の回復祈願をするべく多くの女性が平安神宮を訪れた。そして、彼女たちの祈りは前代未聞の珍事を起こすことに。

「確かにファンの方が多くいらっしゃったと聞いています。今は新たに取りそろえていますが、かなりの数が出まして少しの間ですが売り切れ状態になりました。(完売は)今までになかったことです」

 と平安神宮の担当者も困惑する、完売したものとは絵馬。売られていた絵馬が、剛のためにすべて奉納されてしまったのである。

 そんなファンが神頼みをしてまで回復を祈る剛の突発性難聴。これまでも浜崎あゆみ、スガシカオ、サカナクションの山口一郎ほか多くの歌手が同病を患ったことを告白している。中でも浜崎や山口は、今でも片耳が聞こえていないとしている。

歌手に多い病なのだろうか

特別、(歌手が発症する)理由はないと思います。ただ芸能人はストレスや過労はかなりあるとは思いますし、なりやすいという可能性は少しあるのかと。ストレスによって血液の循環が悪くなることが(発症の)一因になっているとも言われています

 そう話すのは中野区の新中野耳鼻咽喉科クリニックの陣内賢院長。歌手の発症ばかりが注目されがちだが、誰にでも起こりうるという。

 そして突発性難聴は初動が大事なのだとも。剛は仕事の都合などで、違和感後にすぐ受診できなかったことも7月にラジオで明かしていた。

「治療が遅れた場合には治りにくく、治療期間も長引いてしまうこともあります。やはり2週間を過ぎてしまうと、出遅れたという部分はありますね。耳がふさがった感じになったり聞こえにくくなったり、難聴は軽度でも違和感や変化があることはすぐに認識できます」(陣内院長)

 現在も症状は残り、治療を続けていると話していた剛。

「程度にもよりますが、一般的な治療期間としては1か月が目安で、ステロイドの投薬治療などになります。治療に2か月、3か月かかっているのは長いですね。(剛さんの現状は)“音が響く”というのは軽い難聴のときに起こる症状なので、改善はしているとのことから重症化しているわけではないと思います」(陣内院長)

 では、彼が人前で歌える日はいつになるのだろうか。

音が響いている人が音のある環境に身を置くのはかなりきつく、いま音楽をやるのは厳しいのかもしれません。ですが極端な話ですが、耳栓をすればある程度の音は防げます。音が入らなければ響きませんからね。片耳は正常なわけですから、うっすら聞こえている音と合わせれば、音楽ができる可能性はあります。

 ただ聞くという意味では片耳でも十分なんですが、歌手として音の方向性だったり品質を求める場合にはやはり両耳は必要だとは思います」(陣内院長)

 10月から『独演会「小喜利の私」』で久々のステージ復帰を果たす剛。が、音楽に人一倍、気を遣う繊細な彼だけに、納得して歌える日はまだもう少し先なのだろうか。