夢を叶えた河野悦子が仕事と恋愛で大ピンチ!?
昨年秋、連続ドラマで放送され平均視聴率12・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークした、人気作がスペシャル『地味にスゴイ! DX校閲ガール・河野悦子』として復活(日本テレビ系 9月20日 水曜夜9時~)。
悦子を演じるのは、石原さとみ。実力派女優として引っ張りだこの石原だが、連ドラ後、今回のデラックス版までの間、奇跡的に映画やドラマなどで、ほかの役を演じていなかった。
「そのため石原さんは、わりとすぐに悦子のキャラクターを取り戻せたそうです。石原さんが悦子になっているから、ほかの共演者のみなさんも、自分の役を取り戻しやすかったよう。撮影初日から、誰もが迷いなく演じているんです」
と、小田玲奈プロデューサー。バラエティー出身で念願叶(かな)ってドラマ部門に異動になった小田Pは、悦子に自分の姿を重ね合わせていたそう。
「連ドラの最後のほうでは、悦子は完全に石原さんに取られていましたけれど(笑)。“悦子ならこう動く” “この考え方は悦子っぽくない”と、誰よりも悦子を理解しているんです。今作の冒頭のシーンは、悦子らしさが炸裂(さくれつ)。連ドラを見ていなかった方にも、悦子がどんなキャラかわかるような楽しい場面になっています。そして、ラストの設定には、石原さんのアイデアを採用しているんですよ」(小田P、以下同)
撮影は快調に進んだが、企画段階では試行錯誤があったそう。
「連ドラの最後は、悦子は校閲という目の前の仕事を頑張り、ファッション雑誌『Lassy』の編集者になるチャンスを見送りました。夢を叶えさせてあげたかったけど、悦子は校閲者として物語を終わらせたかったんです。今回、スペシャルでは、校閲者だけど夢をあきらめていない悦子を描くと、同じような展開になってしまう。悩んでいるうちにふと、悦子はすでに編集者になっていればいいんだと思いつき、“これなら、いける!”と」
そんな経緯で、悦子は念願叶って憧れの『Lassy』編集者になり、1年が過ぎたところから始まる。仕事はやりがいがあり、恋人の幸人(菅田将暉)との交際も順調。充実した毎日を送っていた。しかし、悦子は『Lassy』にやってきたスゴ腕の新編集長・二階堂(木村佳乃)と衝突。期待された功績を残すものの、クビを言い渡される事態に発展していく。
一方、作家活動を続ける幸人には彼の大ファンだという新人編集者の花恋(佐野ひなこ)が担当に。幸人と若くて可愛い花恋の急接近に、悦子は気が気でない。いったいどうなる?
お仕事&恋愛に加え、悦子の古巣・校閲部のメンバーが活躍する謎解きまであり、見どころも多い。
木村佳乃と初共演、“こんな女性になりたい”
スーパーポジティブな悦子に負けず劣らず情熱的な石原。悦子の衣装選び(下記コラム参照)、役作りのための校閲の勉強にも全力投球で臨んでいる。
「人を大切にするところも悦子と同じですね。撮影の終了日には、スタッフ全員にクッキーを配ってくれました。そして、ちょっとの合間を見つけて、校閲の監修をしてくれた会社にも、クッキーを持ってお礼に行っていました」
二階堂役の木村と初共演し、石原には新たな刺激になったよう。
「明るくて優しくて、何より天真爛漫(てんしんらんまん)な木村さんのことを石原さんは“初めてこんな女性になりたいと思った”と言っていました。空き時間は、2人で楽しそうに話していましたね」
キャストもスタッフも今作が大好きで、撮影現場は、ただただ楽しかったという。
物語の注目ポイントとしては、猪突猛進(ちょとつもうしん)だった悦子が、立ち止まるところ。
「夢を叶えた悦子は、今作では、本当にやりたいものは何だろう、と考えます。“夢=天職”なのか、自分の天職は、もしかしたら校閲!? 悦子らしい思考回路と行動パターンで、お楽しみいただけると思います!」
<コラム>“派手”にスゴイ!? 悦子&幸人のファッション
アクセサリーやバッグ、スカーフなどの小物使いは、細かいところまで手抜きしない悦子ファッションは健在。今回は、2時間で31ポーズも登場するというから楽しみ♪
「ふつう、連ドラの衣装合わせは1時間くらいですが、石原さん自身がファッションに興味があるというのもあって、2時間以上かけました。さらに今回のスペシャルでは、4時間半! 石原さんは、最後は息を切らしながら試着していました」(小田P)
“ギリギリアウト”がコンセプトの幸人のファッションも10ポーズ登場。
「菅田君に、石原さんの衣装合わせの時間を言ったら驚いていましたが、彼も2時間くらいかけて選んでいます」(同)
連ドラより大人っぽくなった森尾(本田翼)、奇抜で見ごたえのある二階堂(木村)のファッションも要チェック!