大東「この前、秀くんに京都でバッタリ会ったんです」
渡部「僕は『科捜研の女』の撮影で京都にいて、移動中に駅のホームですれ違って。“目の前から輝いてる人が来る!”と思ったら、大東くんでした」
大東「あの偶然はちょっとドキッとした。これ、異性だったら恋が始まる予感(笑)」
渡部「ハハハ(笑)。お互い、何かの引力が働いたのかな」
’70年代に人気を博した伝説の特撮ヒーロー、シルバー仮面とレッドバロンが共演すると話題の映画『ブレイブストーム』で、大東駿介と渡部秀がW主演。雑談ではジョークを織り交ぜ息の合ったトークをみせる2人だったが、作品の話になると一気にモード転換!
渡部「作り込みというか、再現度がスゴいんです」
彼らが感激するのも納得で、最新のデジタル技術が施された映像は超リアル。本作にはハリウッドのスタッフも参加しているそう。
大東「日本人の持ってる“追求する力”と海外の方の“柔軟性”、その両方のいいところを体験させていただきました」
渡部「僕らにはないセンス、考え方というものを持っているんです」
海外スタッフも参加し、いつもとは違った空気が流れる中、撮影中にはこんな現象も。
大東「朝から晩までの撮影が連日続いたある日、ハリウッドのスタッフが突然“日本人はクレイジーだ!”って(笑)。“俺は明日休む”って言って本当に休みました」
渡部「もうこれ以上は無理だと、マジな顔で言うんです。驚きました」
大東「あとで聞いたら“新しいことを生み出すためには余裕のある脳みそじゃないとできない。そのためには休むということは仕事として大事なことなんだ”と。すごくハッとさせられました」
中でもスタッフたちとのコミュニケーションを積極的にとっていたのが大東。……ってことは英語はペラペラ!?
大東「実はメインのカメラマンもハリウッドから来ているんですけど……それが同じ年の同じ故郷の大阪人だったんです(笑)。だから彼が全部通訳をしてくれて。これ、“英語で”って言えたらめっちゃカッコよかったのに」
渡部「そう答えてたらバッチリ決まっていたと思います(笑)」
“真逆”な2人の引き合う関係
関西出身で常にエネルギッシュな大東に対し、東北出身の渡部はまさに“真逆なタイプ”だそうで、
渡部「僕は秋田県の田舎育ちで。最近は忙(せわ)しない日々にもまれて多少はスピード感を持つようになったけど、もともと物事に対して余裕があるほうだと思います」
大東「僕もこれは“取材用”であって、普段からこんなにしゃべってるわけじゃないからね(笑)。でも、お互いのペースを尊重し合いながら、仕事ができてるよね」
渡部「ちゃんと仕事ができるいい関係性です」
現在31歳と26歳。人生の先輩として何か伝えるべきことがあればアドバイスを!
大東「アドバイスなんてないですよ。それぞれ持ってるものが違うし、まず仕事に年齢は関係ないと思うので。でも30歳になって意識していることがあって、現場から必ず何かしらお土産をもらうようになりました」
渡部「お土産?」
大東「そう。カメラマンさんから技術を盗むでもいい、いい監督さんと出会うでもいい。とにかく何かを得て帰りたいな、と。そうすると人に対して敬意を持つし興味がめちゃめちゃ湧く。多面的に物事を生み出すことで、仕事がすごく楽しくなっていって」
渡部「それ、すごいですね。僕はずっと描いてた仮面ライダーになるという夢が10代で叶(かな)ってから(’10年の『仮面ライダー/OOO』で主演)、目標を失ってしまって。一時は燃え尽きて何をしたらいいのかわからなくなった時期もあったけど、あるとき意識改革をしなきゃダメだなと」
大東「いつ気づいたの?」
渡部「3~4年前かな。でも大事なことは先のことじゃない、今やっていることが次につながるんだと気づいて。大東さんがおっしゃったように、いろんな人に出会って、たくさんのものを得ていきたい。この環境、そして今を大事にしていきたいと思います!」
2人のデビューは…
大東のデビューはあの人気作品!
大東「『野ブタ。をプロデュース』でデビューしてはや12年。当時仲よくなった仲間で今も役者をやってるのは3~4人しかいなくて。いろんな人生があるから、残ることだけがすべてじゃないですけど。それでも俺はこれでやっていきたいと思ってここまで来れたので、すごく幸せ者だと思います」(大東)
渡部の同期は菅田将暉。
渡部「’08年に『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』で準グランプリを受賞しました。当時の仲間で圧倒的だったのが菅田将暉! 僕、ジュノンボーイで同期なんです。将暉のあとに僕がライダーをやって。CROSS GENE(K-POPグループ)のTAKUYAとか海外で活動しているヤツもいて、みんなそれぞれ活躍しています」(渡部)
<映画情報>
『BRAVE STORM ブレイブストーム』
11月10日(金)全国公開
地球人類が滅亡した2050年。残された人類の中、立ち上がったとある5人兄弟。彼らは侵略者・キルギス星人を倒すため、2015年の過去へと移動し―。地球滅亡のカギを握る壮絶な戦いが今、始まる!