「ケンカすることは今でもありますよ。理由はご飯の量が少ないとか、本当に些細(ささい)なことですけど(笑)」
今年で結婚30年目を迎えた榊原郁恵と渡辺徹。事務所の後輩である小島瑠璃子が“理想の夫婦”として名前を挙げるなど、芸能界きってのおしどり夫婦としても知られる。そんな榊原郁恵(58)に夫婦円満の秘訣を直撃っ!!
みんな“いまさら?”って思っているかも(笑)
「いろいろと時を重ねてきて、向き合い方が変わっているのですが、意外に価値観が違うところが長く続いている理由なのかも。子育てでも正反対な部分があったり、こんなに考え方が違うものなの? って悩んだ時期もあったけど、よく考えてみたら、自分にないものを持っているから惹かれたんだなって気づきました」
2人の息子を育てあげるなど良妻賢母のイメージが強いが、「A型の主人のほうがきちんとしている」と笑う。B型で、おおらかな彼女とは性格は正反対だそうで、だからこそ心地よい距離感が保てているようだ。
「夫婦だから同じ考えでなきゃいけないと無理に合わせようとすると、お互いがしんどくなると思うんですよね。考え方が違うから、よくケンカもしますよ。でも、最終的な解決方法が“別れる”“別れない”の二択ではなく、どうしたら、お互いが向き合えるかってところがうまくいっている秘訣なのかも。……私の願望かもしれないですけど(笑)」
’84年放送のドラマ『風の中のあいつ』で共演したのをキッカケに、4年の交際を経てゴールイン。仕事とプライベートを分けるために結婚後は共演を控えてきたが、このほど舞台での初共演が決定!
「仕事場でも顔を合わせる機会が増えたので、妙な感じですね(笑)。仕事のパートナーとして見たことはなかったんですが、いい仕事のパートナーであり、理解者であり、すごくやりやすい人だなって、あらためて思いました。いちばん本音をさらけ出せる相手なので、今回の打ち合わせでケンカになることもありますが(笑)、不安になる私に“大丈夫だよ”って勇気づけてくれたり、すごく頼りになっています」
舞台のタイトル『いまさらふたりで』は、本人も気に入っている様子。
「今まで夫婦共演はしませんって言ってきたから、周りも“いまさら?”って思っているんじゃないですかね(笑)。このタイトルは公募で決めたんですけど、私たちの気持ちをそのまま字面にした感じでいいなって」
長男・裕太も『news every.』(日本テレビ系)の生中継レポーターを担当するなどタレント活動を行っているが、3人での共演は?
「ジャンルが違うので、共演の方法が思いつかない(笑)。二世であることに甘えたくないって気持ちがあるみたいで、裕太のほうが嫌がるんですよね。ただ仕事ぶりはチェックしていて、『news every.』の中継なんかで難しいレポートをしていると、“よくこんなこと覚えられたわ~”って拍手しながら見ていますよ(笑)」
郁恵が28歳、徹が26歳のときに結婚。裕太もすでに28歳になるが、恋愛事情などを聞いたりするのだろうか。
「まったく女性の影を感じないですけど……どうなんでしょう(笑)。アイドリング!!!というアイドルグループのまいぷる(遠藤舞)ちゃんにハマっていたのも番組で知って驚いたぐらいですしね(笑)」
アイドル時代を振り返ると…
そんな郁恵も『第1回ホリプロタレントスカウトキャラバン』でグランプリに輝いた立派な元アイドル!
「私が選ばれたころは時代がよかったと思います。今だと原石を発掘するといっても、ある程度、磨かれていないと選ばれないけど、私たちのころは“磨きがいのある原石”を選んでくれましたから(笑)。
主人と出会ったドラマの現場でも、生田スタジオ(日本テレビ)での待ち時間の間に、みんなでよみうりランド(遊園地)に行ったりしていたけど、今だとSNSとかに目撃情報とか書かれちゃいますもんね。本当、のびのびとやらせてもらえる時代でよかったです(笑)」
今回の舞台ものびのびとできそうですか?
「それはやってみないとわからないですね(笑)。
前から絵本の読み聞かせをやりたいって思っていた私の寝言のような夢を、今回、結婚30年目ということで主人が形になるように動いてくれて実現した舞台。読み聞かせだけでなく、みなさんに楽しんでいただける企画も考えているので、劇場でお待ちしています!」
旦那さんについて教えて!
第一印象から好きだった?
「当時、主人は『太陽にほえろ』などに出演しながら歌手活動もしていて、『トップテン』などで一緒になったことがあるんです。でもその時はイマドキのチャラチャラしたイメージだったので、第一印象は悪かったですね。でもドラマで共演してみると、スタッフの方にも分け隔てなくきちんと挨拶していて、共演して印象が変わりましたね」
<公演情報>
ものがたり朗読『いまさらふたりで』
出演/渡辺徹、榊原郁恵。11月28日(火)15時~/19時~。東京グローブ座。6000円(全席指定・税込み)。絵本や童話など2人が大切にしている思い出の本を映像・演奏とともに贈る、1日限りのプレミアライブ! http://hpot.jp