「もし錬金術が使えたら? それはもう、どんなに長いセリフも1度読んだら覚えて忘れない“脳みそ”を作るでしょう!(笑)」
そう冗談を言っては爽やかな笑顔を見せるディーン・フジオカ(37)。撮影で外に出ると大きく伸びをし、
「あ~気持ちがいいですね。今日はずっとスタジオの中にいたので久しぶりに外に出ました。解放感がすごいです!」
と、思わず“素”の表情が。ディーンといえばやっぱりその柔らかな表情が印象的だが、映画『鋼の錬金術師』では笑顔を封印! 軍のトップに上りつめる野望を持つ若き将校・マスタング大佐を演じている。
「軍人ということで、増量や体格作りはもちろんですが、日常的に軍事に関わってる人間としての所作を身につけるために、元自衛官の方に敬礼の仕方や立ち居振る舞いを訓練していただきました。最初、ビデオで拝見したんですが、すごいハードコアだな……と。でも実際にお会いしたら優しい方だったので安心しましたね(笑)」
以前、ボクシングやテコンドーなど格闘技が趣味と明かしていたが、
「今回演じた大佐は、指を弾くとその先から炎を出すんですが、その動きはどこの力で腕を支えるかコツがあって。そのときにこれまでやってきた格闘技の経験が生かされました」
と振り返る。
劇中には強烈なキャラクターも多く出てくるが、中でも“色欲”の名を持つ美しい姿をした“ホムンクルス(人造人間)”のラストを演じた松雪泰子のビジュアルは衝撃だったとか。
「あまりにもその姿がリアルで最初は怖くて話しかけられないほどでした。あとすごく妖艶でセクシーな衣装なので目のやり場に困ってしまって……(笑)。その存在感、そしてご本人の役作りはさすがだと学ぶことも多かったです」
原作は言わずと知れた超人気マンガだが、今、ディーンがひそかに実写化するなら演じてみたいと思っている作品があるという。
「僕、ワンパンマンを演じてみたいんです。すごく面白くて好きなキャラクターなんですよ」
え、アンパンマンじゃなくて、あのワンパンマン……?
「(主人公のサイタマに)似てるってよく言われるんです(笑)。丸刈りにしたらあんな顔になるんじゃないかなって。目元とか鼻とか、自分でも似ていると思います」
多忙な日々のエネルギーの源は?
演じる姿が見たいような見たくないような(笑)。そんな思わぬ夢を語ってくれたディーンだが、来年の春以降に『坂道のアポロン』、主演映画『海を駆ける』『空飛ぶタイヤ』の公開が控えるほか、ミュージシャンとして初の全国ツアーを開催するなど、相変わらずの超多忙スケジュールだ。
そのエネルギーの源はどこにあるのか聞いてみると、
「やっぱりそういうときに応援してくれているような言葉をもらうと、頑張れますね」
とニッコリ。では、週刊女性読者のみなさんに、旦那さまのお仕事のモチベーションを上げる秘訣を教えてください!
「難しいですね(笑)。僕思うんですけど、旦那さんがどんな仕事をしているのか、具体的に知らない方って多いと思うんです。それでもやっぱり感謝の言葉を言ってもらえると、一生懸命な思いが伝わったなって思えて、より頑張る力にもなるかなと。僕自身がそうなので」
ディーンさんがそうなら、みなさん実践されると思います!
「そうですか(笑)。そう言ってもらえてうれしいです。今年も残り少しですね、僕もまだまだ頑張っていきますよ!」
12月と言えば?
「(即答で)雪! やっぱり冬と言えばスノーですよ。子どものころは毎年と言っていいほどよくスキーをやっていました。でも、ここ最近は忙しくて山に行く機会すらなくなってしまって。ケガ? スキーだったら滑れるので大丈夫! そうだ、いつかスキーをやる役なんてのもいいですね」
※錬金術とは……物質の構成や形状を変化させて新たなものに作りかえる科学。
<映画情報>
映画『鋼の錬金術師』
12月1日(金)全国ロードショー
出演:山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、松雪泰子ほか