「僕、人を笑顔にしたり、日々の活力を与えたいと思ってこの仕事をしているんです――」
今年の春に行ったインタビューで、そう胸の内を語っていたこの高身長の美形男子。彼こそが、朝ドラ『わろてんか』で黒ブチメガネがトレードマークの芸人・キース役を演じ人気急上昇中の俳優・大野拓朗(29)だ。彼はまさに有言実行、朝から多くの視聴者に笑顔を届けている。
「今回の朝ドラのテーマが“人生には笑いが必要だ”で、これってまさに自分のポリシーと重なるんです。しかもキースという男は、とにかくお笑いを愛していて、今後、新しい笑いのスタイルを生み出して、伝説の漫才師になっていくかも……!? “笑い”の第一人者という役ができて、本当にうれしいです」
10月に放送が始まってはや2か月、その反響は予想以上だという。
「大阪のおばちゃんのパワーが本当にすごい(笑)。先日、大阪刑務所で1日所長をやらせていただいたんですが、前で握手していたら逆の手をうしろにグッと引っ張られて無理やり手を握られて。“勝手なことしないでよ~(怒)”ってそっちを見たら、おばちゃんたちがめちゃくちゃ笑顔なんです(笑)。純粋に喜んでくれている姿を見たら、うれしくなっちゃいましたね」
関西弁で芝居をするということで、“大阪人になるため”撮影が始まる1か月も前に大阪に住民票を移したという本気ぶり!
プライベートの時間も“本場”の芸人たちと過ごしているといい、
「ぼんちおさむ師匠といちばん仲よくさせていただいていて、おいしいお店に連れていってもらったり家に招いていただいたり。新喜劇のみなさんと(有名な繁華街の)新世界で昼から飲んで串カツを食べて“コテコテ”な感じを味わってます(笑)」
完全に『わろてんか』一色に染まりつつある大野だが、実は12月23日からは主演舞台『池袋ウエストゲートパーク』の上演がスタート! 撮影も大詰め、東京⇔大阪の行ったり来たりになるけど大丈夫!?
「まぁ……大丈夫でしょう!(笑) ドラマ『LOVE理論』で主演をやらせていただいていたときは、共演の(片岡)愛之助さんが歌舞伎の公演中で、その間を縫って撮影をしていたので、もっとすごかったんです。さらに大河(『花燃ゆ』)に『天才テレビくん』に『三匹のおっさん』にバラエティーのレギュラーに……かれこれ週8レギュラーだったので(笑)。睡眠も1~2時間と大変でしたけど、充実していてめちゃめちゃ楽しかったです。
今度の主演舞台では歌ったり、踊ったり。ステージで本格的に歌うのは、ミュージカル『エリザベート』『ロミオ&ジュリエット』に続いて3回目。今回は曲がポップス系でめちゃめちゃカッコいいんです! 舞台でキースの“輩感”が出てこないように気をつけます(笑)」
理想の男性像が意外で……!?
ハードな仕事にも弱音や愚痴を一切吐かない姿は、さすがプロ!
「“今日仕事に行きたくないな~”って思ったことが1度もなくて。好きだと思うことに対しては何でも頑張れちゃう。逆を言えば、好きなことしか頑張れない(笑)。今は仕事が本当に楽しくてしかたがないので、別の人生は考えられませんね」
今の大野はとにかく“前進するのみ”。先月には29歳の誕生日を迎え、
「来年、胸を張って30代になりましたって言えるように、ラスト20代日々踏ん張っていきたいです!」
と気合も十分。アラサーということで色恋ざたも気になるところだが、残念ながら(?)結婚願望はまったくないんだとか。そんな彼が今、憧れる理想の男性とは……?
「沢村一樹さん。僕、エロ男爵になりたいんです(笑)。やっぱり人を傷つけない下ネタの世界って平和だと思うので。だから沢村さんをはじめ、(チュートリアルの)徳井義実さん、福山雅治さんが憧れの3大巨頭ですね。僕も爽やかに下ネタが言える面白い人になりたいな……」
と、意外な“野望”も明かしてくれた。ちなみに好きな女性のタイプについては、
「巨乳好きです!! 憧れなんです」
と即答!(笑) 事務所の先輩でいったら優香さんとか?
「優香先輩、大好きです! でも、結婚しちゃった……。僕にとってはお姉ちゃんみたいな存在だったから、結婚の報告をもらったときに泣いちゃいました(笑)。“幸せになって~!!”って。優香さんも笑顔が素敵な方ですからね」
なんだかんだ、やっぱり笑顔に惹かれると、最後はマジメに話してくれた大野。
「現場で闘っているぶん、癒されたいと思うんです。だから笑い上戸というか、僕が疲れていたり、つまらないギャグを言っても笑い飛ばしてくれる人がいいな。笑いは特効薬。僕の座右の銘は“いつでも笑顔でいられますように”ですからね!」
<出演情報>
舞台『池袋ウエストゲートパークSONG&DANCE』(12月23日(土・祝)~1月14日(日)東京芸術劇場シアターウエスト。1月19日(金)〜21日(日)は兵庫県立芸術文化センター中ホールにて上演)で主人公・マコト役に。来年には主演映画『台湾より愛をこめて』の公開も控える