兵役終了後もパワー爆発の東方神起

「全力で、お守りします」

 1月18日からスタートした、木村拓哉が主演を務める注目の新ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)。この物語で木村は、依頼人を丸腰で守る民間の“ボディガード”を演じる。同僚には上川隆也斎藤工などが名を連ねている。

「木村さん演じる島崎章は、かつて敏腕ボディガードとして活躍したことを隠して、民間警備の仕事に着任します。上川さん演じる村田五郎は、身辺警備課の課長、斎藤さん演じる高梨雅也は元自衛隊で優れた身体能力を持つ新人ボディガード。この3人のチームワークにも注目です」(テレビ誌ライター)

“仲良し感”が強い三太郎シリーズ

 ドラマや映画の王道なシナリオといえば、男女が織りなすラブストーリーが定番だったが、昨今、人気のストーリーには、今までとは少し異なる傾向が見られる。

「ラブ要素のあるヒロインが全く出てこないかわりに、主人公の男性に相棒の男性がいるとか、邪魔にならない程度の恋愛要素が本筋と違うところで描かれたり……。男同士のアツい絆を全面に見せつけられますよね」

 こう語るのは、コラムニストのペリー荻野さん。

 前出の『BG~身辺警護人~』のほか、昨年、大反響を得た人気映画シリーズ『HiGH&LOW』は、その特徴を色濃く感じさせる。

「“ハイロー”ファンは、今までEXILEファミリーに触れてこなかった女性も多いです。男性が集まって“ワイワイ”“ガヤガヤ”している姿を応援したり、見守ったりという鑑賞の仕方が女性人気&ヒットのカギになったのだと思います」(映画ライター)

 この言葉を裏づけるように、最近では男性が群れをなしているヒット作品が多い。映画やドラマだけでなく、大人気CMにも同様の兆候が。

「auのCM『三太郎』シリーズです。松田翔太さん演じる桃太郎、桐谷健太さん演じる浦島太郎、濱田岳さん演じる金太郎の3人が、子どもっぽいやりとりでドタバタしている感じがいいんです。見ていてほっこりできるような“仲よし感”が強い作品ですよね」(芸能レポーター)

 ほかにも、人気ドラマ『99・9』(TBS系)の続編では、松本潤演じる飄々とした弁護士・深山大翔と、香川照之演じるエリート弁護士・佐田篤弘の掛け合いに注目。2人のテンポのよさに、お互いの信頼関係がうかがえる。

「若い男の子同士が“友達感覚”で仲よくしているところにキュンキュンくることもありますけど、確固たる絆が垣間見えるような“師弟”だったり“先輩後輩”という関係性もグッときます。男性同士が仲よくしている姿には、女性は心をつかまれやすいと思います」(ペリーさん)

 この“関係性”は、歌手やアイドル、お笑いコンビなどからも感じられる。2年4か月ぶりに日本での活動を再開した東方神起も、仲のよさにグッとくるようで、

「兵役などに入隊するために2人での活動は休止していた彼らですが、ユンホの入隊当初はチャンミンが電話や手紙で励ましたり、ユンホの休暇が出るたびに“会おうよ”と声をかけていたといいます。チャンミンが入隊すると、休暇中のユンホがチャンミンの大好きなパンを差し入れるなど、お互いを思う絆が見えます」(前出・芸能レポーター)

KinKiは夫婦のよう

 も最たる例。メンバー間どこをとっても仲がよいので、それぞれにコンビ・トリオ名がつけられている。

「例えば、大野智クンと櫻井翔クンは、年上コンビなので、“嵐”の漢字を分解して上にある“山”と呼ばれています。反対に相葉雅紀クンと二宮和也クンと松本潤クンの3人はまとめて“風”って呼ばれています。ほかの組み合わせもたくさんありますが、とにかく5人が仲よくしていると“キャ~”ってなりますね」(嵐ファンの女性)

 関ジャニ∞Hey! Say! JUMPは、男子校のようなノリが魅力で、KinKi Kidsは落ち着いた夫婦のような間柄が微笑ましいとファンは語る。

 映画『ハイロー』にも出演し、男性グループBOYS AND MENのリーダーでもある水野勝は、肌で男の世界を感じているひとり。'16年に出演したドラマの撮影の際は、東京でメンバーと合宿生活をしたことがあるそうで、

「2時間ほど入る人もいて、お風呂の順番待ちが壮絶でした(笑)。本読みを寮でもやっていましたし、撮影中にメンバーのラブシーンの撮影が終わると、“どうだった?”って感想を聞いたりもしていました。どう演じたのか気になっちゃって(笑)」

 と屈託なく話す姿は、やっぱり微笑ましいもの。このような関係性に私たちが惹かれる理由は何なのか。

「女性って、幼児体験から男の子の群れを見るっていう行動が、頭のどこかに刷り込まれていると思うんですよね。サッカー部とか野球部とか……どんな部活でもいいんですけど、そういうのを見ていた経験ってありませんか?」(ペリーさん)

 “女人禁制”な空気が漂う集団を遠巻きに観察する機会があったからこそ、“どんな話をしているんだろう”“あの2人はきっと、すごく仲がいいに違いない”などと、想像することがあったのではないかとペリー氏は語る。

「集団の中にいる男の子からしてみれば、全然なんてことないようなものなんですよね。でも、どう頑張っても入り込めない制約があると、妄想する余地があって、それが楽しくなるのだと思います」

 彼らが見せつけてくれる関係性にちょっぴり妄想をトッピング……。これが、男の絆が美味しい理由なのだ。