視聴率好調のドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)で木村拓哉が演じる“身辺警護人”。実際に民間警備会社で身辺警護を専門とするベテラン警護員にドラマ『BG』第1話を実際に見てもらい、“誤差あり”なシーンを指摘してもらった。
警護人として一番やってはいけないシーンも
「話をおもしろくするための脚本と演出でしょうから」と理解を示すも、
「冒頭の空港のシーンで、木村さんがクライアントに投げられた生卵をキャッチして犯人に返しましたね。すごさを引き立てる演出でしょうが、絶対に返しません(笑)。再度投げつけない保証はありませんし、生卵ではなく危険物である可能性もあります」
そして、工事現場の警備担当をしていた木村が身辺警護課に異動したことにもNO。
「これは各社の体質もあるのでしょうが、工事現場で交通誘導する『2号警備』の警備員が、『4号警備』である身辺警護に就くことは、弊社ではありえません。同じ警備員でも、4号は上級警備と呼ばれる特化した職種なのです」
ビルや住宅、各種施設を持ち場とする『1号』。工事現場や祭事などの際の交通誘導をする『2号』。現金や各種危険物などを輸送する『3号』。そして身辺警護の『4号』に、警備員は分類される。元一流ボディガードという設定の木村だからこその“昇格”ということで。
ただ、警護人としていちばんやってはいけないことを第1話にしてやってしまった。
「最後の見せ場でしょうが、木村さんが警護対象者を置いて別の場所に行ってしまいました。あんなことは絶対にないですし、絶対にしてはいけないこと。依頼を受けたクライアントを護ることが絶対です。ましてや、あの方はチームリーダーでしたからね」
劇中では、リーダーの意味で使用している“BG”。本当のBGに成長するのは、まだ先の話ということ!?