“オトナ女子”に好感度! 瀬戸、6キロ減量で役作り
『海月姫』(フジテレビ系 月曜夜9時~)は“女の子は誰だってお姫様になれる”をテーマに描く、新感覚シンデレラ・コメディー。東村アキコ原作で、昨年11月に完結した累計発行部数440万部超の同名人気コミックをドラマ化。
「若い方向きの原作ですが、30代、40代の上の世代からも“ハマった” “オンエアが待ち遠しい”などのご意見をいただいています。ラブストーリーの“月9”らしく、バックハグなどの恋愛要素、地方から出てきた素朴な女の子の成長物語などの要素も盛り込んだからでしょうか」
と、編成企画の渡辺恒也氏。
月9初主演の芳根京子が、亡き母(小雪)との思い出からクラゲオタクになったヒロイン・倉下月海(つきみ)役を演じる。月海は、イラストレーターを夢見て上京。男子禁制アパートでオタク女子軍団と共同生活をしていたが、ひょんなことから女装美男子の鯉淵蔵之介(女装時は蔵子)と出会う。そして、蔵之介の弟・修(しゅう/工藤阿須加)に一目惚れ。蔵之介は、月海を美しい女子に変身させて、恋を応援するうちに、月海に興味を抱くようになり──。
「芳根さんをはじめ、主要メンバーのキャスティングには、迷いがありませんでした。芳根さんは、監督からの“思い切って演じて”に応え、現場ではどんどんアイデアを出してくれています」(渡辺氏、以下同)
初回放送後から反響を呼んでいるのが、瀬戸の女装姿。瀬戸は6キロも減量して臨んでいる。
「顔の美しさ、女装の見栄えもさることながら、いろんなタイプの役柄を演じ分けられる、瀬戸君の芝居への信頼感からオファーしました。
蔵之介が女装するのはファッション業界への憧れもありますが、自己表現。政治家の父(北大路欣也)への反抗の鎧(よろい)や、複合的な理由によるもの。性格も“おネエ”ではないし、二重人格でもありません。月海を男性として気にはなっているけれど、月海と弟の修の恋を応援するときは、月海の女友達のような立ち位置。複雑な役ですが、瀬戸君は原作を読み込み、何度も打ち合わせをして、役作りしていますし、今では、蔵之介を誰よりも理解していると思います」
強烈キャラの再現率とホームドラマの要素も
月海が共同生活を送る男子禁制アパート『天水館』のオタク女子軍団“尼~ず”の強烈ビジュアルキャラの再現率は見もの。それぞれの部屋には、オタク心あふれるグッズが並び、マニアは必見。
「個性的なキャラクターばかりで親近感はないかも。ですが、起こることや彼女たちの気持ちには共感できたり、頑張れと思えることも多いと思います」
原作はアニメ化や映画化もされているが、ドラマ版にはプラス要素も。
「月海の成長物語、恋愛模様に加え、鯉淵家の家族関係を描いたホームドラマの要素も見どころです。
北大路さんがセリフで、恋人とのシーンを、“Bまでしか行っていない”と言うなど、ほかでは見たことがないようなお茶目な役を、戸惑いながらも、楽しんで演じています」
撮影現場では、なぞなぞ好きの芳根が、ネットで見つけた難問を共演者やスタッフに出題しているそう。
「物語はややこしい三角関係の行方、立ち退きにあう『天水館』を守るべく、蔵之介が指揮をとってファッションブランドを立ち上げるなど、さまざまに展開します。新たにキャラの濃い人物も登場しますので、お楽しみに。
月海はじめ、個性的なメンバーが、変わっていくのではなく、そのままでも幸せになれるんだということを伝えたい。“魔法”をかけなくても、誰もがシンデレラになれるんです。最後までご覧になって、このメッセージを受け止めていただければと思います」
“鉄ヲタ”松井玲奈、お宝私物を提供
知る人ぞ知る鉄道マニアの松井が、鉄道オタクのばんばさん役を演じることは早くから話題に。
「鉄道雑誌が、松井さんではなく、ばんばさんに扮した松井さんの特集を組んでくれました(笑)」(渡辺氏)。“尼~ず”がフリマを開いたとき、ばんばさんが出した吊り革は、松井の超レアな私物。今後も松井のお宝が登場するかも!?
実は見えています!
アフロのばんばさんと前髪ドッサリのまややは、原作から飛び出してきたような濃いキャラ。顔半分がカツラで隠れてしまうので、メイクは20分程度で完了するそう。
「ふたりは前髪で目元が隠れているので、感情が見えないんですよ。話していても何を考えているのかわからないので、怖いです(笑)。本人たちは(こちらが)見えているので、その状況が、面白いと言っていました」(渡辺氏)
ジジ様のお気に入り番組
ジジ様が、熱心に見ているテレビ番組、気づきました?
「『たけ散歩』といって、本作のために撮り下ろした番組です。中原丈雄さんに登場していただきました。渋い中原さんの散歩姿は“枯れ専”のジジ様の癒しになっています(笑)」(渡辺氏)