深夜からプライムに! おじさんドラマの続編

 昨年、深夜ドラマに登場した『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』。その続編、『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』が2月7日にスタートする(テレビ東京系 水曜 夜9時54分~)。テレビ番組に贈られる数々の賞を受賞し、業界内視聴率30%と言われた話題作が、プライムタイムに“昇格”放送。

(c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会

 制作、監督を手がけたドリマックス・テレビジョンの浅野敦也プロデューサーによると、

「“バイプレイヤーズ”をやっていると言うと、業界内の人は目の色が変わり、“出たい”“うらやましい”“(名優たちを)よく集めたね”と。視聴者の方からはSNSを中心に、“おじさんたちがかわいい”などの反響がありました」

 主人公は遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、松重豊、光石研(あいうえお順)。日本の映画、ドラマに欠かせない名脇役の5人の“おじさんたち”全員が主演。引っ張りだこの俳優たちだが、誰もがスケジュールを調整しつつ、出演料度外視で快諾。ゲストも、この5人との共演に喜んで引き受けてくれるそう。

「前作の打ち上げのときから、大杉さんが続編に意欲的だったこともあり、今作の制作が決まりました。深夜からプライムタイムに移りましたが、おじさんたちの“ゆるシブ、わちゃわちゃ”な感じは健在。いや、むしろ、さらにゆるさを増しています(笑)」(浅野P、以下同)

 遠藤、大杉、田口、松重、光石の5人は、テレビ東京がスタートさせる、朝ドラ『しまっこさん』で共演することに。ところが、ロケ地を間違え、無人島に漂着。南の島でのサバイバル生活をするハメになる。朝ドラのクランクインと同時に始まった無人島生活。はたしてバイプレイヤーズは、朝ドラは、どうなる!?

見どころは、無人島でのサバイバル。でも、スリルもサスペンスも、感動もありません(笑)。芸達者な5人の“おじさんたち”の面白さ、そして、役所広司さんをはじめ、豪華ゲストとの共演をお楽しみください」

無人島に漂着したバイプレイヤーズの面々。その運命や、いかに? (c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会

シークレットゲストは撮影当日までナイショ

 劇中の朝ドラ『しまっこさん』には、本田望結、吉田羊、岡田将生、小日向文世らが出演する。そして今回は、シークレットゲストが登場するのも見どころのひとつ。

「大杉さんや松重さんのご提案をヒントにしました。台本にはゲストのシーン、セリフも書かれていますが、誰が演じるのかは、5人は撮影当日まで知りません。ドキドキして、アドリブも出ますが、カメラは回しっぱなしにして、自然に演じてもらっています」

 本人役を演じることについて、5人の反応はまちまちだという。

「松重さんは、最初はやりづらかったそう。トモロヲさんは、実際の自分とはかけ離れたキャラクターになっているので、演じやすかったと。大杉さんは、みなさんのイメージの“大杉漣”像を意識的に演じている感じ。遠藤さん、光石さんは、素に近い感じでしょうか。でも、カメラが回っていてもいなくても、みなさん、ほぼ同じ雰囲気です」

 撮影で苦労するのは、5人のスケジュール調整。

撮影日が限定されるので、1日で撮る量は、半端ないです。先日も遠藤さんに“(普通のドラマ撮影の)3倍撮ってない?”と、聞かれました。実際、2倍くらいは撮っていましたが(笑)

 スタンバイ、リハーサルの後に本番が撮影されるが、今作では、リハーサル時点から撮影しているそう。

「スケジュールがないことが大きいですが、みなさんお上手なので、十分、見ごたえのある画(え)が撮れるんです。ひとつのシーンの撮影後、次の準備をしていると、5人は自然に集まって読み合わせをしています。そしてリハーサル前には、演技ができあがっているんです。自然な一体感があり、テンポよく撮影が進んでいく現場は珍しいです

 ワンシーンを長回しで撮影できるのも、巧者のベテラン俳優がそろっているからこそだという。

“カット”がストレスになることもあるので、シーンによっては、カメラを回しっぱなしにしています。そこで起きたことも、放送で使ったりしています。

 人気の5人ですが、最終的に伝えたいというか、画面に出ているのは、カッコよさ。そこには、かわいさや人間的な余裕があり、作品の魅力になっています」

注目! 廃屋のビフォーアフター

 漂流先の無人島で、5人は廃屋を発見し、住みつく。

「回を追うごとに、おじさんたちは、住みやすく変えていきます。たぶん、きれいになっていくし、男のこだわりなんかも出てきますので、お楽しみに」(浅野P)

(c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会

野生動物と競演!?

 サバイバル生活中、おじさんたちはサルやワニなどの野生動物に遭遇する。

「サルは本当にいっぱい出てきます。こんなにサルだらけのドラマはなかなかないのでは?(笑)」(浅野P)

(c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会