舞台で輝きを放ち、生で会える(見られる)俳優が本当に仲のいい俳優を指名してトークする「生で会えるイケメンリレー対談」、通称“生イケ対談”連載。
第27回は矢田悠祐さんが三浦宏規さんを指名! 『週刊女性』本誌(2018年2月20日号)のスペシャル対談の続きを、たっぷりお楽しみください。
稽古が早く終わっても、遅く終わっても餃子を食べに
――おふたりが始めて共演したミュージカルコンサート『恋するブロードウェイ♪』の稽古や公演中で印象深いことは?
矢田 面白かったのが(笑)、’15年の1回目の公演のときは(三浦さんは)16歳ですよ。まだ『テニミュ』(ミュージカル『テニスの王子様』)にも出てなくて、全然、なんていうか……。
三浦 うぶな?(笑)
矢田 そう、うぶな少年が『テニミュ』を経て、’16年の2回目の『恋ブロ』の舞台に帰ってきたときに、なんか若手俳優っぽくなってた(笑)。
三浦 アハハハハ!
矢田 別に生意気になったとかそういうことじゃないんですけど、なんかいろいろこなれてて(笑)。
三浦 それ当時から言われてて、なんかちょっとショックで(笑)。
矢田 悪い意味じゃなくて、面白いな~と思って(笑)。
三浦 ハハハハ!
矢田 2回目の公演のときは、稽古場でやたら過ごしやすそうにしてたな。『テニミュ』でキャーキャー言われて、自信つけて帰ってきはったんで(笑)。
三浦 やめてくれよ~!(笑)
矢田 (笑)。自分でも魅力に気づいたんやなって。
三浦 うわっ、この目線怖いですね~(笑)。
――三浦さんが印象深いことは?
三浦 2回目の稽古のときは、餃子も食べに行きましたよね。
矢田 稽古場の近くにあった餃子の店。稽古終わりにほぼ毎日行ってたな(笑)。
三浦 稽古が早く終わっても餃子、遅く終わっても餃子って感じでしたね。
矢田 ずっと一緒やったな。
三浦 でも夜遅くまで餃子を食べてたとしても、次の日、余裕でホントにしっかり歌うまいんですよ。
矢田 餃子関係ないし(笑)。しんどかったよ俺も。夜更かししたときは(笑)。
三浦 (笑)。でも、僕はずっと危機感を持ってましたね、この舞台のときは。なにもかも一番ヘタくそやったからっていうのはありますね。
久しぶりに一緒にやるのは、なんか恥ずかしい
――普段の2人の関係を形容するとしたら、先輩後輩ですか?
三浦 やっぱりそうですよね。
矢田 『テニミュ』出てるしな。
三浦 そう。
矢田 なんかあるんですよ、やっぱり。「『テニミュ』出てたんですね」みたいなそういうのが。一個それで距離が縮まる。出身地一緒みたいな感じがあって。
三浦 くくられる、それで。出る前から知っててくれるのが、なんか面白い。
矢田 うん、そうやね。『テニミュ』出るんやっていうのある。
三浦 見守ってくれてる感じがしますね。
――今年はミュージカル『陰陽師』で共演されますが、楽しみなことは?
矢田 一緒のシーンあるのかな。
三浦 妖怪と人間とに分かれてるんですよね。僕は源博雅で人間側で。
矢田 僕は大天狗という役で妖怪側。ゲームだとめっちゃ強いらしいです。
――今回は中国公演も1か月くらいあるんですよね。
矢田 中国行ったらホンマにすることないから、みんなでおるしかないからな。
三浦 だから、仲よくなるなと思います。
矢田 それかめっちゃ嫌いになるか(笑)。
三浦 どっちかですね(笑)。
矢田 でも、宏規がすごい歌を努力してるっていうふうに聞いてるんで。親目線じゃないですけど、ちょっとそれは普通に楽しみですね。どんな歌の表現をするのかなって。
三浦 いや~、そう思われてると思うと、俺としては楽しみというより、ちょっと緊張しますよね。それに一緒にお芝居をやるのは初めてですし。歌についても、頑張ろうとは思いますけど、ちょっと恥ずかしいな~(笑)。
矢田 俺も久しぶりに一緒にやるのは、なんか恥ずかしいわ(笑)。
年上でも年下でも同い年でも、ただ気が合えばいい
――恋愛観も聞きたいのですが、もし恋愛をするとしたら自分がリードしたい? リードされるほうが楽?
三浦 僕は気分屋だから、たぶんどっちもある。矢田さんどうですか?
矢田 できればそんなにリードしたくない(笑)。
三浦 アハハハハ! したくないんや(笑)。
矢田 なんか、半々くらいがいいかな(笑)。
三浦 ほらほら、一緒じゃないですか(笑)。
――三浦さんはどういう女の子がタイプなんですか?
三浦 う~ん……。どんな女の子でも好きです!
矢田 いや、そういうのじゃなくて(笑)。
三浦 アハハハハ! 別にタイプってないんですよ。年上でも年下でも同い年でも、ロングヘアでもショートヘアでも、なんでもいいんですよね、ただ気が合えばいい。昔は黒髪ロングが好きやったんですけど。
矢田 せやな~、気ぃ合うか合わへんかは大事。
三浦 うん。あともうひとつは、何事にも幸せを感じてくれる人。
――矢田さんも外見の好みはあんまりないですか?
矢田 昔は色白の人がいいとかありましたけど、27とかなってくると、なくなってくる。強いて言えば薄い顔の人が好きですね。自分が濃いから(笑)。なんかわかんないですけど、遺伝子が中和しようとしてる(笑)。
三浦 ハハハ! 面白い(笑)。
――では最後にお互いはどんな存在ですか?
矢田 今年は宏規が出るショーにゲストで一緒に出させてもらったり、『陰陽師』が続いてあったり、4月終わりぐらいまで一緒なんで、まず100%仲良くなるやろうなと思って、今回一緒にこの対談に出てもらったんですけど。
三浦 ありがとうございます!
矢田 これからもっと仲良くなるだろうなっていう存在です。
三浦 それじゃ、まだ仲良くないみたいじゃないですか(笑)。
矢田 アハハ。いちいち揚げ足とるな!
三浦 (笑)。僕はですね、憧れているのに親しくしてくれてうれしいお兄ちゃん。
矢田 なんやねん、憧れの人って(笑)。その“憧れの人”ってフレーズが嫌や。
三浦 俺も言っててなんか気持ち悪い(笑)。でも、もう後に引けないから言わせてください(笑)。
矢田 アハハハハ!
三浦 「尊敬する憧れのお兄ちゃんなのに、親しくしてくれてありがとう」って感じ(笑)。
矢田 なんや、その文章(笑)。
三浦 これからも末永くよろしくお願いします!
矢田 うん(笑)。今年は一緒の仕事を楽しもう!
スペシャルQ&A【矢田悠祐編】
――三浦さんには言ってないけど、感謝していることは?
矢田 キレイな舞を間近で見せてくれてありがとうっていうのはあるかな。僕、ダンスはあんまりわからないですけど、特にバレエとか。そういう人間にも“すごい”と思わせるのはやっぱり才能やなと思うんで。稽古場で見てても“すげぇな”って思いました。
――三浦さんに直してほしいところは?
矢田 直したほうがいいところは別にないけどな~。ちょっと自由奔放なところがありますけど、なんかそこは逆に直さんほうがいいと思うところですね。そういうところをどんどん出していけばって思います。まあ、それは俺がよく言われることでもあるんですけど(笑)。『陰陽師』でしばらく一緒なんで、これから何か見つけるかもしれないですね。
――お芝居をしていて不安になることはありますか?
矢田 しょっちゅうありますね。けっこう作品始まると入り込んじゃうんで。オンオフの切り替えがすごくヘタなんですよ。四六時中役のことを考えてしまうんで、そこは不安になります。
作品とか役にもよりますけど、『アルジャーノンに花束を』のときはそうでしたね。寝起きですぐ舞台に立てるぐらい、ずっとスタンバイできてる状態でした。『アルジャーノン』で思い出したんですけど、充実しすぎて初日が終わったあとに、初めて“もう俺、ここで人生1回生きれたから死んでもいい”って思ったんですよ。出来栄えとかがどうこうじゃなくて。そのとき、こんなこと思ってしまうのってどうなんやろうって、ちょっと不安になりました。そのチャーリーって役がすごい大変な役やったっていうのもありますけど、自分と役が一体化した感じですね。
――矢田さんにとって愛とは何ですか?
矢田 ずっと応援してくださっている方々に、直接的にはお返しできていないですけど、僕が作品全部に本当に死ぬ気で取り組むことが、ファンの人たちへの愛なのかなっていうのはあります。それを見て応援してくださってるのも愛やと思うし。ありがたいなって思います。
――ご自身のトリセツ、三浦さんのトリセツを教えてください!
矢田 宏規のトリセツか~、なんやろうな~。いじると意外とすっごく楽しそうにキャッキャキャッキャする(笑)。ふざけんの好きなんで、ふざけたがりですね(笑)。だから一緒にふざけてあげるのが、いいんじゃないかな。僕のトリセツは、ひとりが好きなんですけど、ひとりが好きじゃないんです(笑)。面倒くさいんですよ、俺。ひとりでいるのもめっちゃいいんですけど、そこから引っ張り出してくれる人とかも歓迎します(笑)。稽古場で普通に台本を読んでたら、近寄りがたいとか言われたりするんですけど、ぜんぜんそんなことないんで。意外とオープンなんで、グイグイ来てくださいっていう。
――最近、胸がキュンとなったことは?
矢田 この間まで出演してたミュージカル『ドッグファイト』が青春もので、屋良朝幸くん演じる主人公の新米兵士と、宮澤エマさんが演じるヒロインの女の子のやりとりは、なんか初々しくてすごいキュンってして、ああいいな~って思いました。初恋っぽい感じで。ベトナム戦争当時の話なんで、今と時代背景が全然違うんですけど、ヒロインが泣きながら歌うシーンがあって、それもすごく切なくて。エマさんの歌がすごくいいな~って思いましたね。
スペシャルQ&A【三浦宏規編】
――矢田さんには言ってないけど、感謝していることは?
三浦 『テニミュ』の氷帝で一緒だった井坂郁巳っていう仲がいい役者がいるんですけど、そのいくみんが矢田さんのことがホントに大好きで。『テニミュ』の稽古中に、一緒に「ヤバいねって」言いながら、ホントに延々と矢田さんの動画を見てたんですよ。だから、その歌声を生で聞けたことに感謝してます。
――矢田さんに直してほしいところは?
三浦 髪の色。そろそろ落ち着かせたほうがいいんじゃないかなと。いつも金髪だから頭皮が心配です。ホリが深いし外国人顔だから似合うんですけどね。それ以外はもう完璧です。
――お芝居をしていて不安になることはありますか?
三浦 明確なビジョンが見えないときかな。新しく役をやるときって、だいたい頭の中で見えるんですよ。俺は客席にいて、舞台があって、で三浦宏規がいて、舞台の上でその役を演じている姿が。だいたいどの作品でも見えるんですけど、それが稽古の最初のほうで、台本読んでも稽古してても、全然イメージがわかないときはすごく焦りますし、不安になります。『刀ミュ』(ミュージカル『刀剣乱舞』)は一瞬でイメージが湧きましたからね。すごく自分に合っている役だったのかもしれないです。もちろん稽古では苦戦しましたし、めちゃくちゃ怒られましたけど。ビジョンが浮かばないときは、まったく関係ない題材の映画とか見たりします。それでちょっとインスピレーションがわくこともあります。
――三浦さんにとって愛とは何ですか?
三浦 愛……18歳のクソボウズに、「愛とは何か?」って聞くんですか?(笑) なんだろうな~。でも、やっぱり家族はいいですよね。絶対に愛してくれるじゃないですか、自分も好きだし。ケンカはするけど。
僕はひとりっ子なんですけど、14歳でよく東京に出してくれたなと思いますよ。「東京に行きたい」って勝手に言い出して、でも「好きなことやっていいよ」って両親とも言ってくれましたからね。ホントは嫌だったでしょうけど。親孝行はまったくできてないんですけど、離れてみて、より親のありがたさを感じますね。一緒にいるときは、ご飯も「またこれ?」とか言ってたんですけど、久々に食べるとうまいんですわ。マジ味噌汁とかホントに美味しいな~って。ウチは赤だしなんで、たまに赤だしのお味噌汁飲みたいな~って思う。家族愛ですね。家族は大事にしようって思います。
――ご自身のトリセツ、矢田さんのトリセツを教えてください!
三浦 矢田さんはね~、たぶん、「あんまり干渉しないでね」ってタイプだと思う。あとは髪が痛まないトリートメントを教えてあげると喜ぶと思います。あと、褒められても分かりやすく喜ばなそう。その場では「マジで?」って感じのリアクションだけど、家に帰ったらニヤニヤしてそう(笑)。俺はね~、たぶん猫気質なんですよ。だから、めっちゃかまわれるのは嫌いなんですけど、でもあんまり来ないとそれもそれで寂しいから、俺の空気を読みつつ、適度に接してねって感じかな。俺、面倒くさいんですよ(笑)。
あと最近、おいしいものがあるとテンションが上がるんですよね。前はあんまり食に興味がなかったんですけど、グルメサイトとかもよく見ちゃう。あとはエナジードリンクが好きだから、差し入れであるとうれしい。ホントに大好きなんで、休みの日でも朝からコンビニで買って飲んだりします(笑)。
――最近、胸がキュンとなったことは?
三浦 電車に乗ってるときのことなんですけど。小学3年生くらいのちっちゃい男の子と女の子がいて。たぶん友達だと思うんですけど。そのちっちゃい男の子が空いている席の前にテクテク歩いてきて、「ここに座んなよ」って、女の子に言ってて。それ見てめっちゃキュンキュンしました。
<プロフィール>
やた・ゆうすけ◎1990年11月16日生まれ、大阪府出身。’12年俳優デビュー。’12年~’14年ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン青学(せいがく)7代目の不二周助役で人気に。代表作に、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』(主演)、ミュージカル『王家の紋章』など。今後はミュージカル『陰陽師』~平安絵巻~(3月9日~3月18日@日本青年館ホールほか)に出演。『Nostalgic Wonderland♪~song & dance show~』2月17日にゲスト出演。
みうら・ひろき◎1999年3月24日生まれ、三重県出身。特技は5歳より始めたクラシックバレエ。’13年舞台デビュー。’16年ミュージカル『テニスの王子様』3 rd シーズンに跡部景吾役で出演し注目を集める。今後は、『Nostalgic Wonderland♪~song & dance show~』(2月16日~2月18日@恵比寿 ザ・ガーデンホール)、ミュージカル『陰陽師』~平安絵巻~出演。
(取材・文/井ノ口裕子 撮影/廣瀬靖士 ヘアメイク/Emiy)