大学受験の結果が出るようになり、大学に行く気もなかったはずの芸能人が「お仕事に集中したいので芸能一本で行きます」宣言をする季節がやってまいりました。
最近の傾向を見ると、大学進学の道を選ぶJr.が増えてきています。一方で若手俳優は大学進学を選ぶ人が少ないようにも感じるので、今回は『芸能と学業』の両立についてメリット・デメリットを書いていきます。
〈第十四声〉
アイドルの“大学進学”について
~芸能も学業も応援します~
私は、自身が芸能活動と並行して大学に通っている中で「大学に行くってことは、芸能をおろそかにするんですね」的な風潮を感じたことが多々ありました。
実際にこの時期になると、“芸能活動をおろそかにしないように”という理由で「大学には行かずに芸能一本で行きます」宣言をする芸能人が毎年3人は出ます。
え? あなた、大学行こうとしていましたよね? 受験の日が舞台の初日、振替日が千秋楽と被って受けられなかっただけですよね? なのになんで「最初から行く気はありませんでした」的な言い方するんですか? ねぇねぇ。芸能活動に集中するとか言うなら、滝沢秀明氏のように高校も行かなければいいのでは?
……なーんて思うこともありました。笑
私自身は、大学で学ぶことで仕事の幅が増えたり、クイズ番組にも出られたりとそれ相応の見返りがあると考えていたのですが、在学していた4年間で“学歴”という点で仕事を取れたことは、ほぼありませんでした。むしろ、大学のテスト期間の影響で仕事を受けられなかったこともあるので悪影響という見方もできます。
しかし、伊野尾慧氏(Hey! Say! JUMP)の例で考えてみると、彼が今のように注目されるキッカケになったのは間違いなく彼が大学で学んだ「建築」という専門性によるものです。
彼が個人でテレビに出始めた最初の頃は『ニノさん』(日本テレビ系)や『幸せ!ボンビーガール』(日本テレビ系)などで建築について語ったり、実際に自身で設計図を書き、靴箱などを作成したり、その専門的な知識を生かしていました。
ジャニーズJr.の阿部亮平氏(Snow Man)も気象予報士の資格を取ったことで、高学歴というキャラ付けに成功し、今は個人でクイズ番組『くりぃむクイズ ミラクル9』(テレビ朝日系)に出演を果たします。
各局が、ニュースキャスターを務めるジャニーズに大卒を多く起用していることからも分かるように、数多くいるジャニーズの中でも、学歴は他者との差別化に役立つようになってきました。
あくにゃんの大学生活の場合
仕事が増えたり、他のJr.と差別化をはかれたりする上に、もしデビューできずに食いっぱぐれてもなんとかなるという保険としての機能もあることから大学進学を選ぶJr.は多いのですが、
<卒業>という壁が立ちはだかります。
現に「私の推し、入学までは聞いたけど、今通っているのか謎なんだよね」って状況をしばしば耳にします。公表していないだけで、実は高校を中退している人もいます。あれ? 休学してその後どうなったんだっけ? 的な、卒業したふうだけど実際はよく分からない人いますよね。
たとえば芸能コースがあることで有名な堀越学園は、事務所の人まで交えて三者面談をしたり、スケジュールを早めに提出させたりして、学業優先という態勢に対してのバックアップがかなりしっかりしているので、高校の期間は心配はいりません。
しかし、大学はすべて1人でやらないといけなくなるので、そこのギャップにやられてしまう子もいるようです。
はっきり言って、Jr.の仕事量であれば一般入試ではなく一芸入試やAO入試で経歴やポテンシャルを生かして入学はできます。
私の場合、仕事が忙しくなってからのほうが正直、楽な部分はありました。テレビに出演する私を先生が見て応援してくれるからです。
なんだか舞台には出ているそうだけど、私はあなたのことよく知りませんし……。みたいな状況の時が一番辛かったです。遊んでいるわけではなく稽古で出席ができないだけなのに、出席はするものの一番後ろで寝ている人には単位が与えられる世界を何度も嘆いたことがあります。
とはいえ、芸能人だからと言って評価が甘くなることはありません。普段からやる気のある姿勢を見せることは重要です。私は必ず最前列どセンターに座り、授業終わりに質問攻めする系の学生でした。テレビも出ているのに頑張っているね感が重要です。
最後に。大学進学が決まったアイドル・役者の皆さん。
芸能を遊びと勘違いして怒ってくる先生もいたり、楽に単位がとれる授業を率先的に選ぶあまり、本来学びたいこととはかけ離れてしまったりとやるせない気持ちになることはたくさんありますが、どうか負けないでください。最初の1、2年だけでいいです。頑張ってください。
そして大学進学により仕事にセーブがかかってしまっても、ファンの皆さんはどうか温かく長い目で見守ってあげてください。必ず大きくなって帰ってきます。大学に行っていたことが仕事に繋がることもあります。
まあ、若干こざかしくなって帰ってくることもありますけどね。私のように……(笑)
<プロフィール>
あくにゃん◎1995年生まれ。ジャニーズやK-POPをはじめとした、日韓のアイドルの応援が日々の生きがい。
日々のオタ活で感じたことを、独自の観点&独特な表現で言葉にするツイートも必見!
Twitter/ @akunyan621