かつて人気ドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)などに出演し、「連ドラクイーン」「高視聴率の女王」とも呼ばれ、90年代に栄華を誇った女優の山口智子(53)が、今年、木村拓哉主演のドラマ『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)に出演。「ロンバケ再び!」と話題となった。
また、80年代末に「女性アイドル四天王」の1人に数えられ、90年代には同じく木村拓哉と共演したドラマ『眠れる森』が高視聴率を記録するなど、人気を博した中山美穂(48)。2014年に作家の辻仁成と離婚し、日本での活動再開後から立て続けにドラマに出演。5年ぶりの主演映画『蝶の眠り』が5月に公開を控えるなど、女優業も順調だ。
さらに、90年代に『わたしがオバさんになっても』などのヒット曲を連発した歌手・森高千里(48)は、昨年末に放送された『2017 FNS歌謡祭 第二夜』(フジテレビ系)で自身のヒット曲をミニスカート姿で熱唱。その変わらぬ姿にネットでは「いつオバさんになるの!?」と驚きの声が上がった。
女優、アイドル、歌手として、それぞれ一世を風靡(ふうび)した3人は、アラフィフになっても変わらず美しいのか? それともその美しさは儚(はかな)いものだったのか? 女性芸能人の劣化や美テクに常に目を光らせている美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長に話を聞いた。
――若い頃は当時の女性芸能人代表といえるほど人気があり、さぞやモテモテだったであろう山口さん、森高さん、中山さんですが、今や3人ともアラフィフです(3人の現在の写真を見せる)。
高須「うん、みんな美人じゃないの! でもアレ……?」
――まさか、どなたかに劣化の形跡が?
高須「山口さんはちょっとふっくらしたかな? そして中山さんはヤセた?」
――微差かもしれませんが、山口さんは少しふっくらしたかもしれません。でも中山さんはお若い頃からヤセてましたし、変わらないような。
高須「じゃあ、中山さんは“パリ劣化”したんじゃないの? 人目にさらされない海外での生活のせいか、または現地のコミュニティーに入れなくてストレスが溜まったか。あるいは離婚などで不幸を感じたせいか。ほうれい線ができにくい輪郭なのに、このシワの深さは、きっとメンタル的なものも関係してるのでしょう」
――やはり、メンタルの浮き沈みは劣化に関わるんですね!
高須「そう! 熱愛や離婚などのゴシップの影響がどこに出るって、顔に出るからね! 他の2人は、結婚後はゆるいスケジュールで仕事してるし、ゴシップ報道もないし、だから劣化が少ないんじゃないかな?」
――なるほど! みんな美人だった3人の明暗を分けたのは、ゴシップからのストレスだったかもしれません。では、現在の3人に美的ランキングをつけるとすると、いかがでしょうか?
高須「ぶっちぎりのワーストは、先ほど挙げたようにほうれい線やマリオネットライン(口の両脇から顎に向かって縦に伸びる線)が目立つ中山さん。2位は、一時期ちょっと劣化したように見えたけど、ふっくらしたことで幸福感も透明感も戻った山口さん。あまり苦労を感じないいい顔だし、唐沢(寿明)さんがいい夫なのかもね。1位は若い頃のトゲトゲした感じがなくなって、ソフトな美人顔になった森高さんかな。昔より今のほうがいいんじゃない? 夫の江口(洋介)さんも好感度が高いし、ご夫婦ともいい感じの年齢の重ね方だね」
――森高さんは、若い頃よりいいだなんてすごいですね!
高須「きっと若い頃は、やっと出た人気を維持するために、スケジュールがハードでストレスも多かったはず。ずっと交感神経が活発で、いつも興奮状態だったんじゃないかな? この状態にあると試合前のアスリートみたいに神経が過敏になり、トゲトゲしたり、ストレスが溜まりやすくなるからね。まさに彼女のヒット曲のように《ストレスが女をダメにする~♪》ですよ」
――(笑)。となると、人気のありなしやスケジュールの詰まり具合は、見た目に反映するんですね。
高須「そうです。ストレスを感じない満たされた私生活に、身体が疲れない程度の適度なスケジュール。これがメンタルはもちろん、美のキープにも大事だね」
――なるほど。ところで中山さんは、ネットの女性陣からは「劣化した、オバさん顔になった」と叩かれがちです。彼女が老化を感じさせるポイントは、どこにあるのでしょうか?
高須「さほどたるみもない割に、ほうれい線が目立って口角が下がって見える。また、それを気にしてシワを目立たせないために無表情でいるから、ムスッとしたオバさんっぽく見える」
――復帰後、ひっきりなしに仕事を入れ、ちょっと疲れているようにも見えますね。
高須「女優は、海外スターみたいに年に1回、自分の気に入った映画に出るくらいのスケジュールが一番いいんですよ。世間にはずっと忘れられず、身体は忙しくないからね。心身ともに充実すると思います。だから、その程度のペースで働いている山口さんは恵まれているね」
――では、高須院長の“劣化イエローカード”が出た中山さんのお直しポイントは、どのあたりでしょうか?
高須「一般女性にも悩む方が多い、ほうれい線とマリオネットラインは、ヒアルロン酸注射で膨らませる。それとこれ以上ヤセないこと! 身体や顔がヤセても鼻はヤセないから、鼻が目立つし、鼻の穴も際立ってしまいます。あとはスケジュール調整をして、少しゆったり働くのもいいかもね!」
<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):
1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲』(Kindle版)、『行ったり来たり僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)。最新刊は『炎上上等』(扶桑社新書)。