メンバー全員が俳優としても活躍しているロックバンド、CNBLUE。なかでも“末っ子”イ・ジョンシン(26)が待望の初主演を果たした『ラブ・トライアングル~また君に恋をする~(原題:やきもき)』が日本初放送される。
「僕が演じるカン・シヌは、ある出来事があって10年前にタイムスリップするんです。28歳の高校教師のまま。そこで、18歳の高校生である“小さいシヌ”と、初恋の相手だったジスと出会います。28歳のシヌは、10年前と現在を行き来しながら、片思いしていたジスと自分との関係を変えようと奮闘するんです」
主演として後輩や現場を引っ張っていくことは初めての経験だった、と語るジョンシン。なかでも、高校生時代のシヌを演じたソ・ジフンとの関係は格別だったそう。
「撮影が始まる前から、ジフンとは気が合う感じでした。年齢の違う、同じ人物を演じるので、行動や話し方などを相談しながら役柄を合わせていったんです。お互いに助け合いながら演じていたので、演技にも相乗効果が生まれたと思います。いまでも連絡をとり合っているんですよ。
僕自身、学生時代は男友達だけで遊んで、女子とは交流を持たず、好きな人にも声をかけられないタイプだったんです。“小さいシヌ”は、学生時代の自分と似ているなぁと思います。そんな“小さいシヌ”を、僕が演じた“大人のシヌ”は、もどかしく感じるんです。演者が違っても同じシヌですから、どちらのシヌも僕の姿と似ていると思いますね」
意外と(?)ハマっているのが数学教師のキャラクター。こんなカッコいい先生が学校にいたら大騒ぎになりそうな素敵さだ。
「1度もやりたいと思ったことがなかった職業で、しかも僕は数学が苦手だったので(笑)、なるべく自然に見えるよう努力しました。授業のシーンでは僕が昔見ていた先生たちの雰囲気を思い出しつつ、役柄を研究したんです(笑)」
メンバーとの仲、10年後の姿も告白
ドラマでは、キラキラの数学教師シヌに、初恋相手の高校生ジスが惹かれていき、“小さいシヌ”と微妙な三角関係になって……。
「今まで出演したドラマでは、片思いばかりしていたので、今作が僕にとって初のラブロマンス。でも、完全なロマンスとは少し違うんです。第三者の立場(大人のシヌ)から見た過去の恋愛と、現在に戻っても叶いそうにない切ない恋模様という、2つの物語を演じたのも同然なんですよ。でも、ドラマを通して僕のさまざまな姿をたくさんお見せできたので、大満足しています」
脚本家に「“シヌそのものだった”と言われたのが最高のほめ言葉でした」と話すジョンシン。まさに俳優としての彼の魅力がたっぷり詰まった作品になっている。
「初恋のドキドキ感、友情、母親と息子の関係などいろんな要素が明るいストーリーのなかに溶け込んでいます。年齢を問わず共感してもらえると思うし、10年前を振り返るような内容なので、ドラマを見てくださった方々が心の隅に置いていた感情を思い返して、癒しになるような作品になればいいなと思っています」
ドラマの撮影中は、CNBLUEのメンバー同士で演技についてアドバイスしあっているのかと思いきや、
「放送されているドラマを見て、印象に残ることがあったら話す程度です。お互いに体調を気遣ったりはするけど、演技の話は特にしないですね」とのこと。
「4人で集まったときも、バンドの話以外はあまりしないです。好きな音楽の話や、冗談を言い合ったりするのが楽しい」
と、話す。もし10年後にタイムスリップしたら? という質問に「10年後は僕、38歳になっているので、よきパパ、よき夫になっていればいいなと思います」と結婚願望をチラリ。
「誠実で、周りの人に元気をあげられるような男性になっていたいですね。個人的な活動もしつつ、音楽も続けたい。CNBLUEのメンバー4人で10年後もバンドを続けているような気がしますし、それが僕の夢でもあります」
<出演情報>
『ラブ・トライアングル~また君に恋をする~(原題:やきもき)』
CS 衛星劇場にて4月18日日本初放送スタート
毎週水曜、夜11時~ ほか ※2話連続放送
<PROFILE>
1991年9月15日生まれ。'10年にバンドCNBLUEのベーシストとしてデビュー。'12年のドラマ『いとしのソヨン』で俳優活動スタート。その後、『剣と花』('13)、『誘惑』('14)、『シンデレラと4人の騎士<ナイト>』('16)に出演。俳優としても着実にキャリアを重ねている。
<取材・文/さいきいずみ>