4月下旬を大きく騒がせた、TOKIO・山口達也の女子高生への強制わいせつ容疑。記者会見で無期限謹慎を発表、リーダーの城島茂や、メンバーの国分太一をはじめ、東山紀之、中丸雄一などのコメントも、注目を集めた。
「今回のニュースで使用された、“山口メンバー”という呼称が、かつての“稲垣メンバー”を思い出させました」
と、ある芸能記者は言う。
元SMAPの稲垣吾郎が公務執行妨害と道路交通法違反で現行犯逮捕されたのは、2001年8月のこと。このニュースの際に用いられたのが「稲垣メンバー」という呼称で、その違和感が注目を集めた。その後「稲垣メンバー」は、約5か月にわたり、活動を休止した。
不祥事のジャニタレ
また2009年には、草なぎ剛が公然わいせつ容疑で現行犯逮捕。この件は起訴猶予となり、約1か月の謹慎で芸能活動を再開した。
「この時は『草なぎメンバー』ではなく、『草なぎ剛容疑者』と報じられました。事件といっても他者を巻き込むものではなく、連行されるときの憔悴しきった様子や、その後の謝罪ぶり、それまでの人柄などから、世間的にも比較的スムーズに復帰を受け入れてもらえました。
元SMAPメンバーの復帰には、『スマスマ』などで感動的な演出が行われることもあり、その後の芸能活動に影響することは比較的、薄かったですね」(同・芸能記者)
彼らの他に、芸能活動の自粛、謹慎となったジャニーズタレントは、2005年に未成年飲酒で補導された、元関ジャニ∞とNEWSの内博貴がいる。約1年半の活動自粛後、ソロタレントで復帰している。
「元NEWSのメンバーだった草野博紀も、この直後に未成年飲酒報道が出て活動自粛、その後、ジャニーズ事務所を退所しました」(同)
Hey! Say! JUMPの元メンバー、森本龍太郎は未成年喫煙報道により、無期限の活動休止後、グループからの脱退とジャニーズ事務所からの退所となった。
「この時は森本本人ではなく、薮宏太が他のメンバーを従え、全員が沈痛な表情で謝罪した様子が印象深かったです。特に若いメンバーで構成されたグループでしたから、その責任の重大さがうかがい知れる場面でした」(同)
ちなみに彼らもまた、それぞれ「内メンバー」「森本メンバー」とは報じられてはいない。前出の芸能記者は言う。
「山口達也の場合、相手や世間に与えた衝撃は相当大きいです。城島リーダーがそれについて『あり得ない』とコメントしていましたが、会見で本人が希望したグループ活動への復帰には、相当の困難は予想されます」
一方、ジャニーズを退所した元ジャニタレたちはどうか。
元KAT-TUNの田中聖が、2017年に大麻取締法違反容疑で現行犯逮捕されたのは記憶に新しい。こののち、田中が結成してたバンドは解散している。前出の記者はいう。
「元光GENJIの赤坂晃や元男闘呼組の成田昭次、古いところでは、元フォーリーブスの北公次。薬物関連で逮捕される元ジャニーズタレントは、多いです。それぞれ田中と同様、芸能活動の休止や自粛に追い込まれていますが、その後、最前線での活動はなかなか厳しいですよね」
5月1日、東京地検が山口メンバーを不起訴としたことが報じられた。そしてテレビ各局は「メンバー」から「さん」へと一斉に変更した。
過去のジャニーズタレントの不祥事は、飲酒や喫煙、そして薬物がほとんど。それだけに、山口メンバーが起こしたアイドルとしてもっともタブーとされるわいせつ罪は、あまりにも衝撃的すぎる。
事件の及ぼす影響が本格的に出てくるのはこれから。TOKIOそのものの活動も含めて、その動向に注目していきたい。
<取材・文/渋谷恭太郎>