皇太子ご夫妻は、『みどりの愛護のつどい』に出席するため、5月25日から1泊2日の行程で滋賀県を訪問された。
初日の午後、おふたりは米原市にある医療福祉センター『ふくしあ』に足を運ばれた。
「皇太子ご夫妻は、脳や身体に障害がある子どもたちが作業療法を受ける様子をご覧になりました。
雅子さまは、電動車イスでリハビリ活動を行う脳性まひの女の子に、目線を合わせながら笑顔で話しかけ、“激励”されているように見えましたよ」(東宮職関係者)
26日には、県立長浜ドームで「みどりの愛護」の式典へ出席したあとに、おふたりそろって『彦根城博物館』に立ち寄られた。
「彦根の歴代藩主・井伊家に伝わる美術工芸品や古文書を中心に、9万1千点以上の資料が収蔵されています。
ご夫妻は計6テーマの展示を回り、能に使用する面や装束、江戸時代の武具や茶道具を感心した様子でご覧になっていました」(博物館関係者)
皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは、この博物館訪問の“意義”を次のように説明する。
「皇后になられたあとは、海外からのお客さまに日本文化や、伝統ある施設をご案内する場面もあるでしょう。
'20年には東京五輪もあり、その際にも多くの海外の方々と接する機会が多いと思われるので、博物館を訪れたのは、勉強の一環として足を運ばれたのかもしれません」
公務“全参加”の可能性
今回の「みどりの愛護」は、現在7つとなった『八大行啓』のひとつで、皇太子ご夫妻にとっては特に大切な公務とされている。昨年は、7つのうち4つに出席された雅子さまだが、今年は“全参加”を目指されているのではと、とある皇室ジャーナリストが話す。
「今年は皇太子妃としての“ラストイヤー”ですから、集大成という意味でも7つすべての行事に出席される可能性があると思います。
しかし、地方公務は移動時間が長く、現地施設の訪問要請も重なるなどご負担が大きいです。なかには2泊以上を伴うものもあり、ご体調との相談になるでしょう」
雅子さまが2泊3日での公務を果たされたのは、'07年に行われた徳島県での『国民文化祭』が最後。昨年2月には出席が検討されていた『冬季アジア大会』を直前にキャンセルされたことも。
2泊以上の地方訪問は、まだご負担が大きいかもしれないが、前出の渡邉さんは、今年の雅子さまに対する“期待”を語る。
「先日の赤十字大会では、美智子さまから雅子さまに対する励ましともとれる出来事があり、徐々に自信をつけられているとお見受けしました。
高齢である美智子さまのご体調の心配もありますし、ご心労を与えないためにも、雅子さまはお仕事にまい進されることでしょう。
最近は積極的に公務に励まれているので、今年は2泊以上の地方公務にもチャレンジする可能性は十分あると思いますよ」
国民も雅子さまが輝くお姿を楽しみにしているだろう。