左から、吉田鋼太郎、田中圭、林遣都

《おっさんずラブ終わってから3週間にもなろうとしているのに土曜日の22時過ぎると、そろそろテレビの前に座る用意しなきゃな(そわそわ)って気分になってしまう》

 土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)の最終回が放送されたのは、6月2日のこと。直後のSNS上には、多くの人が最終回の感想や、寂しさを綴っていた。

誰も彼もみな、“おっさんずロス”

「東山紀之さんや、綾野剛さんもこの番組の大ファン。東山さんは“映像が出たらすぐ買います!”と宣言し、綾野さんは撮影現場で、前週のポイントについて語っていたそうです」(芸能プロ関係者)

 芸能人も取り憑かれてやまないドラマだが、最終回から1か月以上が経過しても、世の中には、“おっさんずロス”を引きずる人がたくさんいる。

ドラマ公式ガイドブックは7月下旬に刊行される

「放送が終了しているにもかかわらず、公式ガイドブックが7月下旬に発売されます。フルカラー96ページでインタビューや撮り下ろし写真が掲載されるそう。早くもAmazonでは予約が開始され、ランキングの上位に入っています」(テレビ誌ライター)

 『おっさんずラブ』は、田中圭演じるまったくモテない33歳のおっさんこと春田創一に突然、モテ期が訪れるというストーリー。しかし、その相手は乙女心を隠し持った吉田鋼太郎演じる上司の黒澤武蔵と、林遣都演じるドSな後輩の牧凌太という男性2人だったのだ。

 当初は男性同士の恋模様ということで、一部のBL好きな女性に人気が出るのかと思いきや、時がたつにつれ、BL好きでない女性たちもこの波に乗っていった。

男性だけが恋愛模様の駒となることで、逆に“違和感”を感じなかったのかもしれません。もし、綾瀬はるかさんのようにキレイな女優さんがヒロインだとすると、自己投影しがたいですよね(笑)。ほかの部分を見ずに“人を愛すること”だけを考えることができたのだと思います

 こう語るのは『TVオトナの視聴』などの著書があるライターの吉田潮さん。世の女性たちの心をつかんだ理由はこれだけではないようで……。

「恋愛ドラマはもうダメだと言われていましたが、どこかではみんな求めていたのだと思います。このドラマは本当にしっかりとした“王道の純愛ドラマ”だったので、女性にウケたのでしょう。男性だけで演じたことで、よりリアルに感じることができたのかもしれませんね」(吉田さん)

 そんなリアリティーが人気を後押しし、現在でも“おっさんず特需”はとどまるところを知らない。思わぬ場所で余波が生まれていた。

「田中さん演じる春田が使っていた黄色い星のマグカップですが、大手家具メーカーの『ニトリ』で299円で販売されている定番商品。放送されてからは売り切れてしまっています」(ファンの女性)

 同じく、100円ショップ『Seria』などで販売されている猫の付箋も、林が劇中で使用したことがファンに特定されて品薄に……。

「2つ合わせて400円程度ですが、メルカリなどでは10倍ほどの金額で転売されています」(同・ファンの女性)

 いずれも再販の予定はあり、

「夏ごろをメドに再販予定です」(ニトリ)

「7月上旬に欠品解消の見通しです」(Seria)

 とのこと。高額転売のものではなく、正規価格で購入できる日も近い!

増える“聖地巡礼ファン”

おかずクラブも聖地巡礼で豊洲へ(Instagramより)

 使用している小道具だけでなく、キャストたちが愛を育んだロケ地もファンの心を癒している。最終回では、田中が林へ愛を叫んだシーンが放送されたのだが、この撮影が行われたのが、東京・豊洲。現在では、“聖地巡礼”に訪れるファンが後を絶たないといい、おかずクラブの2人も訪れていたとか。

「彼らがすれ違った場所や、告白した場所などが実際にあるので、多くの人が写真撮影に訪れています。同じ目的で来た人に写真を撮ってもらうとか(笑)。ここで愛が生まれたんだなって、感動しました」(訪れていた女性ファン)

 放送終了から1か月たってもなお、このように熱狂的なファンがたくさんいる。このロス気分はどこから来るのか。

今の時代に合致していましたし、王道ということで万人が飛び込みやすかったのでしょう。全員男性ということ以外の内容はクセが強くなく、好き嫌いも分かれないのだと思います。

 それによってSNSで人気が出て話題になり、ドラマをふだん見ていない人たちを取り込んだように感じますね。今はタイムシフト視聴も身近になりましたし。ウワサを聞いたまだドラマを見ていない人が視聴して、どんどん合流していっているのかもしれません」(吉田さん)

 おっさんずロスに泣かず、もう1度、渦の中へ飛び込んでみるのもいいかも!

【主演の田中圭 人気急上昇中!】 はるたんの素顔にギャップ萌え♪

 『おっさんずラブ』で男性2人と、女性1人の合計3人が競い合うほどの魅力を持っていた“はるたん”こと春田創一。演じた田中圭の人気は、現実の世界でもうなぎのぼりだ。

「6月23日に発売の『TV Bros.』(東京ニュース通信社)8月号は表紙を田中さんが務め、18ページの特集が掲載されましたが、発売前に増刷

 '16年3月に発売された『R』(ぴあ株式会社)、同年12月に発売された『KNOWS』(東京ニュース通信社)、それに続いて'08年2月に発売された初の写真集『花の周りを飛ぶ虫はいつも』(ワニブックス)と、順に重版が決定。同一人物の既刊本が3冊一気に重版になることは珍しいでしょう」(スポーツ紙記者)

 世の中は“はるたんフィーバー”と言えるのだが、当の本人はのどかな趣味を楽しんでいるそう。

「都内の銭湯に週3で通っているみたいですよ。銭湯仲間にサバンナの高橋茂雄さんらがいます。銭湯だけでなく温泉も好きで、とある海外ロケでは現地を巡り、温泉を探して回ったそうです」(芸能プロ関係者)

 劇中での“はるたん”は、自分の恋心を理解するのに悩み、行動するのにも悩んでいたが、演じている本人はその真逆。

肩で寝る田中と笑顔の豊ノ島(オフィシャルブログより)

「若いころは好きと思ったら全力でぶつかって玉砕する、“肉食系”男子でした。愛情表現も豊かなんです。家族に尽くすのは、その表れかもしれません」(同・芸能プロ関係者)

 '11年に入籍した元女優の妻との間には2人の女の子が誕生しており、家ではイクメンなのだそう。しかし実生活でも、わがままボディな男性と親密な仲だそうで……。

「時津風部屋に所属する力士の、豊ノ島関です。彼はとても気のきいたコメントが言えるため、バラエティー番組にもよく出演していて、その際に出会ったそう。

 田中さんとの仲は特別。初詣に一緒に行ったり、焼き肉を食べに行ったり、お子さんのおもちゃを買いに出かけたりと、お互いに気を許し合っている間柄らしいですよ」(同・芸能プロ関係者)