舞台で輝きを放ち、生で会える(見られる)俳優が本当に仲のいい俳優を指名してトークする「生で会えるイケメンリレー対談」連載。
第37回は佐藤流司さんが松本岳さんを指名! 『週刊女性』本誌(2018年7月17日号)のスペシャル対談の続きを、たっぷりお楽しみください。
友情を深めたのは
ロケバスでのモンスト
――今年、ドラマ&舞台版『御茶ノ水ロック』で初共演したおふたりですが、友情を深めたのは?
佐藤 モンスト(モンスターストライク)。
松本 うん、モンストもデカいな。ずっとやってたもんな(笑)。
佐藤 ロケバスで、ずっと二人で、携帯でゲームしてたんです。台本を読むかゲーム! 最初は、がっくんと俺しかやってなかったんですけど、(『御茶ノ水ロック』のバンド、ダイダラボッチのメンバー)前山(剛史)くんと(宮城)紘大にも始めさせて。
松本 強制的に(笑)。
佐藤 結局、メンバー全員でモンストやってました。
――『お茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』では、キャストによる吹き替えなしの生演奏に挑戦されて話題になりましたけど、大変だったことは?
松本 ボーカル役の流司以外のメンバー3人で舞台稽古(けいこ)終わりに練習しました。俺はベースは経験なかったので苦労したけど、なんだかんだ楽しくできました。
――音楽活動もされてる佐藤さんから見て、松本さんのベースの腕前は?
佐藤 うまくはないですよ(笑)。でも上達はめちゃくちゃ早かったですね。
松本 いや~ありがとう。頑張ったから。
佐藤 ほんと、頑張ってたよね。あの短い稽古期間であそこまで弾けるようになるって、けっこう異例のペースだと思いますね。
――舞台で最初に、お客さまの前で演奏したときは緊張しましたか?
松本 俺はめっちゃ緊張しましたね。
佐藤 芝居するのと違うからね。
松本 そう、芝居がお休みでしたね。
佐藤 おいおい、本業、本業(笑)。
松本 しかも舞台の始まりが演奏からだったんで、より緊張しました。手が震えましたし、脚も震えましたし、全部震えた。
――佐藤さんは舞台でダイダラボッチのボーカル、始として歌うときは、どんな気持ちでした?
佐藤 自分自身を抑えるジレンマみたいなものがあって。自分はこうやりたいんだけど、始じゃなくなってしまうとか。ライヴ中ってやっぱり高揚するじゃないですか。
松本 うん、それを抑えるのが大変だよね。
佐藤 でも1公演だけそういうことを考えずに、リミット外してみたんですけど。
松本 うん。開演前に、今日はおもいっきりやるからって言ってたよね。
佐藤 そうそう。でも、やっぱりぜんぜん始じゃないなと思った(笑)。
――ドラマからバンドとしてやってきて、舞台の千秋楽はグッとくるものがあったのでは?
松本 ああ~、もう終わっちゃうのか~とは思いました。もっとやりたいなと。
佐藤 だいたい舞台って終わり際になると、次のシリーズの話とかをみんなでしゃべり始めるんですよ。だから、そんなに悲しくはなかったですね。
松本 せっかくベースも練習したし、またやりたいよね。
佐藤 うん、やりたいね。
俺は流司が笑ってくれたら、うれしい
――普段のおふたりはどんな感じなんですか?
佐藤 今しゃべっているような感じですね。
松本 そうだね。いじり合いというか。なんか俺は、けっこう流司が笑ってくれたら、うれしいんですよ。
佐藤 がっくん、急に奇声あげたりするよ。ロケバスで普通に二人でゲームしてて、でっかい声で「いい~!」とか言い出すんで(笑)。
松本 そう、パワープレイに弱いから(笑)、流司は、めっちゃ笑いますよ。それが気持ちいいんですよ、俺。で、自分が楽しくなっちゃう。
佐藤 基本的に二人ともローテンションなんで、ゆる~くしゃべってるときに、急にデカい声で言ってくると、そりゃ笑っちゃいます。
松本 アハハハハ!
――お互いの好きなところは?
佐藤 やっぱりヤバい対談ですね。
松本 いい対談ですね(笑)。流司の好きなところは、たまに俺にかまってかまってってなるとき(笑)。「がっくん、なんかやろうよ」みたいに言ってくれるところが、好きなんですよ、軽いかまってちゃんになる流司、すごい好き(笑)。
佐藤 フフフフ。
松本 流司のツンデレっぽいところが好きなのかな~(笑)。
佐藤 俺は、がっくんのギャグセンスかな。
松本 ああ~ギャグセンス高いよ、俺。やっぱりワードチョイスが俺、すごい天才だなって思うときある(笑)。
佐藤 ……今、俺がしゃべる時間なんだけど(笑)。
松本 アハハハハ!
佐藤 でもワードチョイスがいいよね、すごく。引っ張り出してくるところが人と違うから。刺さるんですよ。
松本 そうそう、イニエスタみたいな感じだからね(笑)。
佐藤 うん。それに、人を躊躇(ちゅうちょ)なくボコボコにいじり倒すところがいいですね。ためらいがない。
松本 ズバッといじり倒すのね。うん、ためらいはないと思う(笑)。
よく笑う子が好きなんです
――少し恋愛観も伺いたいのですが、お互いどういうタイプの女性が合うと思う?
松本 流司は年上のほうが合うのかな~と、勝手に思ってますけど。それで、面倒見のいい女性がいいのかなって。流司は男らしいんですけど、たぶん彼女とかの前では甘えるのかな~って、今想像してみた(笑)。
佐藤 気持ち悪い絵が浮かんだ?(笑)
松本 うん、浮かんだ(笑)。年上の面倒見てくれるような人、どう?
佐藤 う~ん、わかんない。
松本 響いてないな~(笑)。
佐藤 でも女性だと、なおさら弱いところを見せたくないから。だから年上でも年下でもどっちでもいい。どちらにしろ全貌は見せない。
――松本さんにはどんなタイプの女性が合うと思います?
佐藤 真面目に言うと……見た目はちっちゃめで、身長155センチくらい。基本的に無口で、なんでもそつなくこなせちゃうのに面倒くさいからって、がっくんに頼っちゃう子。そんなイメージ。
松本 なるほどね~。俺は、すごく甘えたいんですよ。
佐藤 へ~、そうなんだ。
松本 うん。身長は確かに俺より小さいほうがいいっすね。155センチはけっこう俺ベストだな。
佐藤 やっぱりそうだ!
松本 うん。けど無口は嫌だな。
佐藤 そうだ! よく笑う子がいいって言ってたね。
松本 そう、よく笑う子が好きなんですよ。
佐藤 外したじゃない(笑)。
松本 アハハ。ちっちゃくて、元気で明るい子がいいですね。
――最後に改めて、お互いはどんな存在ですか?
松本 なくてはならない携帯みたいなものですね。
佐藤 いいチョイスだね。携帯に勝てるワードは……米!
松本 米! アハハハハハ!
佐藤 食わないと生きていけない(笑)。
松本 ハハハ。携帯と米の関係ってヤバいね(笑)。
スペシャルQ&A【佐藤流司編】
――松本さんには言ってないけど、感謝していることは?
佐藤 『御茶ノ水ロック』で演じたバンドのダイダラボッチのメンバー4人(佐藤、松本、前山剛久、宮城紘大)が、仕事仲間っていう意識から友達として仲良くなれたのは、がっくんのおかげだと思うんです。誰かがお芝居とかに煮詰まってたりすると、気さくに話かけに行ったり、コンビニに行くとき必ずつき合ってくれたり。みんなに分け隔てなく面倒見がいい人なんです。ダイダラボッチの絆をつないでくれたのは、この人だと思うので感謝してますね。
――これだけは譲れないというものは?
佐藤 お芝居とかをする上で、自分が思う一本芯というか、お芝居に対するアプローチや構え方だけは誰にも邪魔されたくないし、なんと言われようと変えるつもりはないです。自分のスタイルや、今皆さまにお見せしてる佐藤流司という存在は、変えたくないって思っていますね。素はもうちょっといろんなことが適当だし乱雑なんですよ。だから自分で作ったセルフイメージはブレさせたくない。爽やかでキラキラした役者がすごく多いなかで、自分の個性って何かを考えたときに、他の人だったら言えないようなきわどい発言を敢えてしていくような、常にギリギリを攻めていくのが、自分のスタイルだと思っていて。今の俳優としての佐藤流司像っていうのは、譲れないかな。
あともうひとつは、お風呂で洗うときの順番。必ず上から頭、顔、身体の順で洗います。頭を後にするとシャンプーやコンディショナーが顔について、もう1回汚れる気がして嫌なんですよね。
――今一番LOVEなものは?
佐藤 ゲームですね。アプリからカードゲームまで軒並み全部大好きです。ゲームが好きなのは、何かに没頭する時間が欲しいことと、非日常の世界観を味わえるから。仕事で寝る時間が少ないなって思っても、ほぼ毎日、ゲームしてから寝ますね。舞台中とかは精神的に1回リセットしないと疲れちゃうんで、ゲームすることがクールダウンになってるかも。今は、プレステ4の『デトロイト』っていうゲームをやってます。アンドロイドが人間の感情を持つ話で、ストーリーがすごくよくできていて没入できるんですよね。ゲームしてると飼ってる2匹の猫のどちらかが膝に乗ってきたりして、それも癒しになります。
スペシャルQ&A【松本岳編】
――佐藤さんには言ってないけど、感謝していることは?
松本 流司に言ってないけど、感謝していること……まだ言ってないことは、生まれてきてくれてありがとう! ぐらいかな。面白いヤツだし、出会えて本当によかったです。なぜそう思うのか言葉にするのは難しいけど、一緒にいると楽だし、気を使わないでいいし、なんだろう……けっこう構われるとうれしいんですよ。流司に「ゲームやろうよ」とか「ご飯行こうよ」とか言われると、乗っかっちゃう。そのとき何か別の作業してたとしても「いいよ!」ってなっちゃうんですよね。
――今一番LOVEなものは?
松本 最近のお気に入りは植物。多肉植物とかちっちゃい盆栽とか、苔玉に生えているものとか……まだ5つぐらいしかないんですけど、部屋で植物を育てることにハマってます(笑)。白牡丹っていう多肉があるんですけど、かわいいですよ。あとこの間、すごくちっちゃいガジュマルの木を買って。その形がお尻みたいですごいエロくて、気に入ってるんですよ(笑)。これはヤバいと思って、ツイッターにもアップしちゃいました。昔から土を替えたりして植物をちゃんと育てることに興味があったので、引っ越しを機に“やろう”と思って。今は葉挿しって言うんですけど、葉っぱをとって増やそうとしている最中です。
――これだけは譲れないというものは?
松本 こだわりっていうか……靴は左から履く。高校までずっとサッカーをやってて、試合前に縁起をかついでシューズは必ず左から履いてたので、今もそうしないと気持ち悪いですね。あとは、革製品が好きで、靴は自分で磨きます。ちゃんと靴磨きセットも持ってますよ。それもたぶん小学校から、サッカーのスパイクの手入れで、練習が終わると磨いたりしてた、その習慣があるからだと思うんですけど。今日の靴も自分で磨きましたけど、まあまあキレイかな(笑)。今使ってる財布も、もともとは肌色のヌメ皮だったのが、クリームを塗って使い込んでキャメル色になってるんですよ。それ、なんかうれしくないですか? そういうのが好きなんです。革製品を長く大切に使い込むことは譲れないことかな。
<プロフィール>
さとう・りゅうじ◎1995年1月17日、宮城県出身。主な出演作品は、『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」』シリーズ、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズなど。バンドプロジェクトThe Brow BeatのRyujiとしても活動。今後は、ミュージカル『刀剣乱舞』~阿津賀志山異聞2018 巴里~(7月15日@パレ・デ・コングレ・ド・パリ大劇場、8月3日~19日@日本青年館ホール)、ミュージカル『刀剣乱舞』加州清光 単騎出陣2018(9月12日~17日@TBS赤坂ACTシアターほか3会場・全20公演)出演。
まつもと・がく◎1993年4月8日、富山県出身。’13年ドラマ『名もなき毒』で俳優デビュー。主な出演作品は、スーパー戦隊シリーズ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』、舞台『ジョーカー・ゲーム』シリーズ、『僕らのピンク スパイダー』など。今年ドラマ&舞台の『お茶ノ水ロック』に出演して注目を集める。今後は、『舞台「野球」 飛行機雲のホームラン~HOMERUN OF CONTRAIL』(東京:7月27日~8月5日@サンシャイン劇場/大阪:8月25日~8月26日@梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)出演。
【取材・文/井ノ口裕子 撮影/伊藤和幸 ヘアメイク/白石真弓 スタイリスト/浜元理恵(佐藤さん) 衣装協力/elements,H(佐藤さん、トップス2点)】