「次はけこぼ坂上~けこぼ坂上」
よく聞くバス停留所の停車アナウンスだが、アナウンスの続きで突然、
「三代目J SOUL BLOTHERSの岩田剛典です」
「EXILE NAOTOです、 どのカレーもオススメ」
と、本人の声が聞こえてくると、ファンじゃなくても驚くだろう。
実際に、乗ってみた
東京の渋谷~洗足間の東急バスで、春ごろから流れるようになった、EXILE兼、三代目 J Soul Brothersの岩田剛典とNAOTO本人によるアナウンス。
新聞などでの報道もなく、東急バスも所属事務所も特に宣伝もしていないのに、2人のアナウンスはジワジワと、ファンたちに浸透。実際に乗りに行ったファンが、ツイッターで『聞いてきた』『めっちゃビックリした!』とつぶやき、ザワつき始めている。
「これは音声広告といって、バスではよくある広告のひとつです。『次は◯△停留所〜。◯△歯科前です』とよく聞くでしょう。通常は年間契約で、バスの本数やエリアで広告料も変わります。
ただ、共通しているのは女性の声で最初から最後の停留所まで同じようにアナウンスするケースがほとんどで、一つの停留所だけ音声を差し替えるのは異例です。手間もお金もかかる話です」(広告代理店関係者)
通常では声がコロコロ変わると聞き取りにくくなるため、要望しても、なかなか審査も通らないレべルだという。
実際に乗車してみる。
渋谷を出たバスは代官山を抜け、目黒区総合庁舎前に。そして次の停留所『けこぼ坂上』バス停前に近づくと、突然、
「次はけこぼ坂上、けこぼ坂上でございます。EXILE NAOTOです、 どのカレーもオススメ。テイクアウトもできる『CURRY UP』前でございます」
と、NAOTOがバス停前のカレー屋さんの宣伝をはじめたのだ。
目黒といえば中目黒駅そばに、EXILEの事務所『LDH』のグループ企業が運営する『CURRY SHOP 井上チンパンジー』がある。NAOTOが宣伝する『CURRY UP』とご近所なのだが、身内なのにそっちの宣伝はいいのか? と素朴な疑問も出てくる。
「『CURRY UP』は、今年の1月にオープンしました。もともとこの場所は雑誌や広告の撮影スタジオだった場所で、ギョーカイ人はよく通っていた場所だと思います。その縁なのか、女優の牧瀬里穂さんの夫で、ファッションブランド『A BATHING APE』創業者・NIGOさんのプロデュースでオープンしたようですね。
原宿や新宿にも店舗があり、NIGOさんの強いこだわりを感じるおしゃれなディスプレイとカレーメニューで構成された店舗です」(グルメ情報誌ライター)
JSBメンバーのインスタなどでも、NIGOの姿はたびたび登場するだけに、今回のバス広告アナウンスは友情出演といったところのようだ。
「そんなに混み合うエリアではないため本数も少ないので、このアナウンス効果の乗車率が気になります。今後、夏休みに入ると、地方のファンが押し寄せるかもしれませんしね。広告としても実験的ですが、乗客も増えればバス会社も収入増ですから」(前出広告関係者)
ちなみに、アナウンスは岩田剛典とNAOTOのみで、ショートバージョンとロングバージョンが確認されている。2人のレアなアナウンスを聞きに行ってみては!?
<取材・文/宮崎浩>
※記事の一部を訂正しました(2018年7月9日14:20)