今年も夏の大型音楽特番が各局で放送されている。
6月27日に先陣を切って放送されたテレビ東京の『テレ東音楽祭2018』から、日本テレビ『THE MUSIC DAY 伝えたい歌』(7月7日)、TBS『音楽の日2018』(7月14日)と続き、7月25日にはフジテレビ『2018FNSうたの夏まつり』が予定されている。
いずれも豪華アーティストが番組を彩るが、各特番の大きな核となっているのが、ジャニーズのタレントたちだ。
音楽特番は“ジャニーズ祭り”
「『FNS』は森高千里と渡部建、加藤綾子で別ですが、他の特番のメインMCはみんなジャニーズ。日テレは櫻井翔、TBSは中居正広、そしてテレ東が国分太一でした。
全体を通して“ジャニーズ祭り”感を出しつつ、ジャニーズで視聴者を獲得する構成ですよね。特に日テレは、毎年、夏特番の恒例となっているジャニーズシャッフルメドレーを行うなど、一番、力を入れています」
と、あるテレビ関係者は言う。
ここで、各特番の、ジャニーズ出演者を整理してみる(登場順)。
『テレ東音楽祭2018』(テレビ東京系)は、A.B.C-Z、ジャニーズWEST、Hey! Say! JUMP、KinKi Kids、関ジャニ∞、V6、KAT-TUN、King & Princeの8組。
『THE MUSIC DAY 伝えたい歌』(日本テレビ系)は、Kis-My-Ft2、ジャニーズWEST、NEWS、Hey! Say! JUMP、関ジャニ∞、Sexy Zone、King & Prince、KAT-TUN、V6、嵐の10組。
『音楽の日2018』(TBS系)は、Kis-My-Ft2、KEN☆Tackey、KAT-TUN、King & Prince、NEWS、Sexy Zone、V6、A.B.C-Z、ジャニーズWESTの9組。
『2018FNSうたの夏まつり』(フジテレビ系)は、King & Prince、NEWS、Hey! Say! JUMPがアナウンスされている(嵐と山下智久はコメント出演予定)。
前出のテレビ関係者は言う。
「まず、山口達也騒動の影響で音楽活動を休止状態のTOKIOは、どの番組にも出演していません。もちろん国分太一司会のテレ東特番もです。
KinKi Kidsはテレ東のみに出演。そして、今井翼が活動休止中のタッキー&翼も当然、出演はナシですが、V6・三宅健とのスペシャルユニット、KEN☆Tackeyとして、タッキーはTBSに出演していました」
4番組すべてに出演するのが、5月にデビューしたばかりのKing & Princeのみ。3番組での出演は、V6、NEWS、KAT-TUN、Hey! Say! JUMP、ジャニーズWESTということになる。ジャニーズ事情に詳しい芸能記者はこう語る。
「いうまでもなくKing & Princeは、今、一番売り出したいグループですので、多くの視聴者が注目する特番は、格好の場。テレ東では番組終盤に大物のような時間帯での登場となりました。日テレのシャッフルメドレーでも、King & Princeは別枠として破格の扱い。さすが、デビュー曲が累計70万枚を売り上げたグループという感じです。
一方で、A.B.C-ZとジャニーズWESTは、テレ東では昼間のトップバッター枠、TBSでは深夜枠での出演でした。キスマイもそれぞれ早い時間帯での出演と、この3組の扱いがあまりよくない印象です」
NEWSの出演が多かったワケ
また、前出の芸能記者は、TBSの布陣に注目する。
「嵐、関ジャニ、JUMPという、かつて“ジュリー班”と呼ばれた、ジャニーズ内のCDセールス、上位3組と言ってもいいグループが出演していません。
関ジャニがTBS(7月14日)とフジ(7月25日)に出演しないのは、渋谷すばるが脱退した直後だからでしょうね。渋谷が関ジャニとして出た、最後のテレビ出演は7月8日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)でした。音楽特番を最後の出演にするより、グループの冠番組で終わらせたかったのだと思います。そして、6人体制でのお披露目のタイミンングを計っているのでしょう。
TBSのMCが中居くんということから、この番組は、もともとは元SMAPのマネージャーの I 女史が担当してしたグループが出演する特番。そのため、ジュリーさんが担当するグループは、事実上、出演していませんでした。SMAPの解散騒動を機に、このような明確な分け方はなくなりましたが、その名残りがあると思います」
未成年との飲酒騒動を起こしたNEWSの出演が多めなのも、気になるところ。テレ東以外の3番組に出演。
「日テレは、加藤シゲアキの主演ドラマや、手越祐也のサッカーW杯関連の番組がありますからね。フジは、NEWSとテゴマスが『ミュージックフェア』の常連なので比較的、寛容な面もあると思います。
TBSでは中居くんに『やんちゃな4人だから』という言い方をしてもらったことで、なんとなく、世間に許してもらいたい空気を出してきたな、という狙いを感じました」(芸能記者)
大型音楽特番を、きらびやかに彩るジャニーズタレントたち。出演順や扱いから、あれこれ妄想するのも、ひとつの楽しみ方ではある。
<取材・文/渋谷恭太郎>