いわく付きの恐怖スポットや、慣れ親しんだ実家。
地元にまつわる怖すぎ実体験談
お盆とは、仏教用語の盂蘭盆会(うらぼんえ)の略。先祖の供養を行うのが古くからの習わしです。ペルシャ語で霊魂を意味する「ウルヴァン」だという説もあるらしく、夏と心霊体験は相性がいい(?)ことがわかります。
そこで少しでも涼を感じていただくべく、世の女性たちが体験した、もしくは耳にした背筋が凍るようなエピソードを集めてみましたよ(20〜30代の女性200人を対象に調査。協力:アイリサーチ)。
まずは帰省する人も多い「地元」にまつわる怖い話からどうぞ。
「夏のお盆近くにお墓参りに母と姉と3人で行ったとき、突然駐車場に3歳前後の三輪車に乗った男の子が現れた。そのままお墓の方へ向かい、男の子はお墓の入口で止まった。その後すぐ後ろを振り返ったが消えていた。まわりには私たち家族以外誰もいなかったし、あんな小さい子が1人でここにいるわけがないのだが……」(28歳・千葉県)
「窓の外からノック。北海道の冬だからありえない。 そのノックの回数が、亡くなった友人独特の叩き方だった」(33歳・北海道)
「実家の近くに、『9のつく日は絶対登るな』と言われている山がある。 友達の家に遊びに行くのに、その山沿いの小道を突っ切ると早いので、9とは関係ない日だったし、天気もいいから大丈夫だろうと思って小道を自転車で走っていたら、自転車が急に重くなった。 さっきまで明るかったのに薄暗くなってきて、ちょっと気味が悪くなった。 荷台に何か憑いてる感じがしたから、『山抜けたら降りてもらっていいですかねー』とか冗談っぽく言いながら山道を抜けたら、急に自転車が軽くなったので、この山まじヤバいと思った」(39歳・東京都)
こんなゾッとするような体験をしたら、地元でも近づきたくなくなりますよね。また幼いころの恐ろしい記憶が、今でもありありと脳裏に浮かび上がるケースも。
「小学生の頃の話。修学旅行に行った時の話です。もうすぐ就寝って時に先生が入ってきて『家に電話したか?』と先生が意味不明な事を言ってきたので、私は、何言ってんだろうって感じで終わったのですが、家に帰ると母が、修学旅行先から私が、泣きながら『迎えにきてほしい』と電話があったと言ったのです。その日はすごい雨が降っていてとても外に出れないぐらいでした。もしあのとき出かけていたらと思うと……と母が言っていました」(32歳・埼玉県)
霊がお母さんをどこかへ呼ぼうとしていたのでしょうか……。
「幼い頃、家族と郷土体験のできる宿に宿泊した際、隣の家に同い年くらいの男の子がいた。じっと見つめられ、遊ぼうと言われたので何も考えずに付いて行こうとしたが、様子がおかしかったのか家族に止められた。あとあと聞くと、家族には、その男の子が見えていなかった」(22歳・東京都)
「小学生のとき、自宅から徒歩3分くらいの小学校まで散歩に行った。 外側から学校の廊下が見えるのだが、そのときに髪の長い白い着物のようなものを着た女性がさーっと駆け抜けていくのが見えた。警備員さんかと思ったが、男性に見えず、ライトを照らしているような感じもなかった。また、走っていたら身体が上下に揺れると思うが、水平にさーっと駆け抜けていく感じだったので、あれはなんだったんだろうと思う」(33歳・東京都)
「幼いころは、周りがどこかしら繋がりのある親族ばかりの田舎だった。だから誰かしら亡くなると、そのお葬式に行く度に、霊棺の近くにオーブのようなものがそれぞれ色違いで漂っているのが見えて、それを祖母に伝えると『誰にも言わず、黙っておき!』と言われた。年を重ねるにつれて都市部に移ると、その経験は普通なら畏怖(いふ)されるものだと知り、祖母の言葉は間違っていなかったと知った」(31歳・岡山県)
しばしば「子どものほうが見えやすい」という話を耳にしますけど、みなさんいろいろ体験しているご様子。やはり感受性豊かだからなのでしょうか……。「思い当たらない」というあなたも、もしかしたら子供の頃に経験していて、あまりの恐ろしさから記憶を封印しているのかもしれませんよ!?
大人になっても怖いものは怖い。
まだまだ続く選りすぐりエピソード
もちろん怖い話は“地元”や“子供のころ”に限った話ではないケースもありますよね。たとえばこんなエピソード。
「私は、日本全国愛車でドライブするのが好きなのですが、2年前の1月、青森などの北東北をドライブしたときのことです。1月の青森県は寒く、氷点下で吹雪でした。 秋田県の道の駅から十和田湖を通り、青森市内へ行く途中に奥入瀬渓流を通りました。 十和田湖や奥入瀬渓流は昼間は観光客で賑わいますが、夜には人っ子ひとりいません。特に冬は……。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、この間にコンビニなどがなく、夜には真っ暗になります。 奥入瀬渓流を走行中、どうしてもトイレに行きたくなり 石●戸休憩所という、売店・駐車場完備の公衆トイレに寄りました。 以前にも通ったことがありましたが、夜に寄ったのは初めてでした。車を下り坂に停め、真っ暗な中40mほど歩きました。(ああ、懐中電灯があれば……!)吹雪で、前も足元も気にしながらちょこちょこ歩いていたら、暗闇の中に男性らしき人を発見しました。 その人は、休憩所の脇のテラスのようなところにいて、ちょうどうっすらと顔が休憩所のライトに照らされてる感じでした。『あー、人がいる。こんな時間に何してんだ?』と思いながら近くに来て横目で確認すると、そこには人なんていませんでした。『あれ? 今男の人いなかった? え…見間違い?』。 そんなことを思いながらトイレで用を足しました。 でもよく考えると休憩所には自分以外の車はなかったし、だいたいこんな吹雪の夜に外でぼーっとしてるわけないよな……と思うと、非常に恐ろしくなりました。私が見たのは一体何だったのか? 見間違いかもしれませんし、もしかしたらこの世のものじゃない何かがいたのかもしれません。でも、私には霊感なんてありません。そういえば奥入瀬渓流は、青森県の心霊スポットとして出てきますね……」(32歳・岡山県)
なかなかの渾身のエピソードをいただきました。近寄っちゃ行けないと言われたところには、行かない方がよさそうですね。当たり前ですけど。
「2年ほど前の夜、階段で音がしたので覗きに行き何もなかったが、部屋に戻ると座らせてあった人形が倒れていた。その次の日起きて顔を洗ったあと、首から胸元にかけてを見たら赤くなっていた」(22歳・東京都)
「友達の別荘で合宿した際、夜な夜な怖い話で盛り上がっていた。怖い話をすると寄ってくるなんて迷信だと思っていたが、その時に連れてきてしまったのか、帰宅後から体調が悪くなり、枕の下から脅かすようなからかうような形で『わぁ!』と声が聞こえてきたりした事があった」(35歳・東京都)
「不動産会社で働いている時、お客様に物件を紹介していた時のことです。 10件分ほどの資料を机上に並べて置いていたところ、お客様がその中の1枚を手に取り、『あ、これ……居ますね』とおっしゃいました。 確かにたくさんある資料の中で唯一その資料のお部屋だけ事故物件でした。 鳥肌がたち、本当に見える人は居るのかもと思いました」(28歳・福岡県)
仕事中に恐ろしい体験をしていた人もいるようです。ただ、怖い話ばかりではありません。なかにはこんな心温まる(?)心霊体験もありました。
「大叔母の一周忌に、生家の庭で野良猫が仔猫を産み、一匹だけ置いて行った。家族が拾って飼う事にしたところ、市販の餌を中々食べたがらない。色々試すと、大叔母の好物ブロッコリーとカニカマが大好きだと分かった。大叔母がいつも使っていた座布団がお気に入りで、置く場所を変えたり入れ替えたりしても必ずその座布団だけを使いたがる。『猫になって帰って来た』と話している」(25歳・東京都)
「高熱を出して寝込んでいる時に、頭を撫でられる感覚と『大丈夫、大丈夫』という声が聞こえてきた」(32歳・埼玉県)
「曾祖母の墓参りの際、当時幼かった私が突然『お墓の陰に髪の毛をおだんごにした人がいる~』と言ったこと。もちろんその場には実在しておらず、一緒にいた祖母から『それ私のお母さんやわ』と言われました」(23歳・大阪府)
「子供の頃、親戚、家族で出掛けた先で起きたこと。避暑のためにある旅館へ行き、その旅館の裏には水深が1.5mほどの川が流れていた。川縁に深さ50cmほどの段差があり、父と叔父で1人ずつ子供の手をとりその段差に入らせていた。私は順番が待てず、父たちの少し下流側の段差に足をつけようと川に下りた。そこには段差がなく、私は川底に落ちてしまった。前々日の台風の影響で川が増水しており、流れも速くなっていた。川に落ちた私は一瞬にして10mほど流され、その先には大人5人分はあろうかという岩があった。水泳をしていた私は意外と冷静で、子供ながらにこのまま岩にぶつかったらまずいと思った矢先、私の足をつかむ手が川底から伸びてきた。その手のおかげで私は岩の目前で止まり、無事に父に引き上げられた。引きずり込む方の話はよく聞くが、父に手をつかまれたあとすぐに川底から伸びるその手は消えてなくなったので、私の先祖の霊なのか、本当に霊だったのか、今でも不思議である」(30歳・福岡県)
それにしても出てくるわ出てくるわ、怖い話の数々! フリーアンサーでコメントを求めましたが「特にない」といった回答は200人中わずか15人と、みなさん大なり小なり何かしたら体験していたり、近しい人からの怖いできごとを耳にしているようです。
テッパンの怖い体験談はひとつくらい欲しいもの(?)かもしれませんけど、そのために実体験しないといけない……となると、やっぱりご勘弁願いたいものですよねぇ。
<文/雛菊あんじ>