「8月25日の昼過ぎ、皇太子ご一家は静養のため、JR『那須塩原』駅に到着されました。駅前で待っていた地元住民などに、笑顔でお手ふりをされたり、雅子さまは小学生くらいの子どもに“宿題は終わりましたか”と声をかけられていましたよ」(皇室担当記者)
毎年恒例である東宮ご一家の「那須ご静養」だが、今回の駅前でのご交流は、例年に比べても長い約20分間にわたった。さらに、こんな“異例のご対応”も─。
「那須に到着された同日、ご一家にとって初めてとなる、那須御用邸内での取材が実現したのです。
これまでの那須ご静養で、マスコミの取材が許されていたのは駅頭だけだったので、“極めて異例”といえます。
邸内の『嚶鳴亭』と呼ばれる休憩所周辺を、愛犬の『由莉』と一緒に散策されたお三方は終始、笑顔をお見せになっていましたね」(同・皇室担当記者)
とある皇室ジャーナリストは、今回の異例なご対応の“理由”を次のように話す。
「8月16日から6日間滞在されていた静岡県須崎御用邸でも、隣接する三井浜での取材が“16年ぶり”に行われました。来年5月のお代替わりで皇太子さま(58)が天皇陛下に、雅子さまは皇后となられます。
来年には“天皇ご一家”となられるため、今のうちから静養の様子を国民に示されたのだと思いますよ」
「次期皇后」のご自覚が強まっている雅子さまだが、今回の那須では、例年とは少し違った“出来事”もあったというのは、ある東宮職関係者。
「8月27日には、昼ごろに『東急ハーヴェストクラブ』に向かわれましたが、皇太子さまと愛子さま(16)だけで、雅子さまは同行されませんでした。
さらに、翌日の夕方ごろに訪問された『テディベアミュージアム』にも、雅子さまはいらっしゃいませんでした。
30日の夕方ごろの『りんどう湖レイクビュー』にも、皇太子さまと愛子さまとお友達親子だけで足を運ばれていたのです」
昨年の夏は、この3か所ともご一家全員で楽しまれていただけに、不在だった雅子さまは立て続けにこなされた“異例対応”にお疲れぎみだったのかもしれない……。
“大事をとった”のではないか
しかし、ある宮内庁関係者は、“大事をとった”のではないか、と次のように話す。
「現在の雅子さまはすこぶる快調で、久しく実現していない2泊以上の地方訪問も“問題ないのでは”と囁かれているほどなのです。
しかし、来年のお代替わりを控える大事なこの時期に、“万が一、ご体調を崩されてはいけない”と周囲が無理をさせないようにしています。
今回のご静養中の訪問先でも、雅子さまだけお出かけを“セーブ”された可能性があるでしょう」
9月7日から皇太子さまは、「日仏友好160周年」のためフランスを訪問される予定で、今春には雅子さまのご同行も有力視されていた。しかし、8月初旬ごろに雅子さまの訪問は見送られたと一斉に報じられたのだ。
この件に関しても、雅子さまのご体調を考慮されたのだろう。
「お代替わりに伴う一連の行事を滞りなく進めるためにも、療養中の雅子さまにご無理をさせるわけにはいきません。
静養中とはいえ、訪問先には一般の観光客も多く、雅子さまのご負担になる可能性がありますからね。今は、“次期皇后”になられるための準備を万端にしている段階なのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
とはいえ、せっかく家族で過ごせる大切なお休み。8月29日の午前11時ごろには、皇太子ご一家と愛子さまのお友達親子の総勢10人ほどで、『那須どうぶつ王国』に向かわれた。
「強めの雨が降っている中でしたが、ご一家は傘を差して来園されました。
正午ごろには、今年7月に新しくオープンした施設で、ユーラシアカワウソやアメリカビーバーをガラス越しで見学されていましたよ」(どうぶつ王国の関係者)
その後、『ハマナスの丘』と呼ばれる建物で昼食をとられたご一行。その場では、こんな“スペシャルショー”が繰り広げられた。
「飼育員が園内で行われるバードショーで登場するワシをみなさんに披露したんです。
目の前でワシを見て、雅子さまも興味津々なご様子でした。主に皇太子さまが質問されていましたが、雅子さまはお隣でずっと笑顔を絶やさずに“うん、うん”と飼育員の説明に頷かれていましたよ」(同・どうぶつ王国の関係者)
ほかにも、カピバラと直接ふれあわれたり、夏季限定で開かれていた世界中のカブトムシやクワガタムシを集めた展示室をご覧になったり、夕方4時半の閉園時間を大幅に超え、夜7時ごろに御用邸にお帰りになった。
31日の昼前には、『那須平成の森』を訪問されたご一家。
もともと、ここは那須御用邸の敷地内だったが、天皇陛下が「国民が自然に直接ふれあえる場として活用してはどうか」と提案されたことで'11年に開園した自然公園。
「お三方とも、チェック柄のシャツの上にナイロン製のジャケットをはおり、動きやすいパンツとトレッキングシューズという“アウトドアスタイル”でいらっしゃっていました。
自然をそのまま生かしている場所ということもあり、折れた木々も土に入り混じって、足元が不安定な道もあるのですが、苦もなく散策されていて驚きました。雅子さまは、すれ違うほかの人たちにも満面の笑顔で挨拶されていてお元気そうでしたよ」(目撃した男性)
われわれの新しい“国母”に、心配はいらないようだ。