史上最強の箱入り娘の成長を描いた、遊川和彦脚本のオリジナル連続ドラマの続編が、『過保護のカホコ2018〜ラブ&ドリーム〜』(日本テレビ系 9月19日[水] 夜9時~)として、1年ぶりにスペシャルで復活する。
連ドラで約束した続編 幸せな気持ちの読後感
「スタッフ、キャストのみなさんと連続ドラマの撮影時から“続編を絶対やりたいね”と話していたので約束が果たせました」
こう話すのは、大平太プロデューサー。
18年来の遊川&大平コンビで社会現象となった『家政婦のミタ』など多数手がけてきたが、続編は今作が初めて。
「(連ドラ後、視聴者から)温室育ちだったカホコと初君は結婚後、どうなる? との声をたくさんいただきました。僕の家庭がヒントになっていることもあり、非常に思い入れの強い作品で、まだやっていないエピソードもあり、ぜひやりたかったんです」(大平P、以下同)
主演の高畑充希は、1年ぶりの登板にも撮影初日からカホコになりきっていたという。
「連ドラを立ち上げるときにカホコのキャラクターを徹底的にディスカッションしましたし、カホコのヒントを得た僕の娘と話すなどしてイメージをつかみ、高畑さんしか演じられないカホコ像を作り上げてくれました。
スペシャルでもキャラクターを確認する作業をしていますが、声のトーンを何オクターブも高くして、いきなり沸点が上がる難しいシーンなども見事に演じ切っていました」
カホコは、初(竹内涼真)と結婚して1年。保育士としておばの経営する施設で働いていたが、経営難に。ラブラブの新婚生活も初と気持ちのすれ違いから険悪ムード、さらに両親(黒木瞳・時任三郎)の離婚騒動が持ち上がる。
カホコは、“ばあば”こと亡き祖母(三田佳子)との約束“家族を守る”ことはできるのか──。
「脚本は盛りだくさんの物語を考え抜き、悩み抜いた末に完成させました。さんざん話し合い、展開を熟知していても“なんて読後感がいいんだ!”と、幸せな気持ちになる内容です」
亡き“ばあば”登場! “じいじ”の口癖の理由も判明
問題山積みのカホコを導いてくれるキーマンで“ばあば”が登場する。
「連ドラで“ばあば”が亡くなる撮影をしていたころに、続編をやろうと盛り上がっていたので、三田さんは寂しそうでした。最終回にカホコの夢の中に登場していただいたら、“参加できてよかった”と喜んでくださった。
ファミリーが1人もかけることなく続編にするにはどうしたらいいか考え、カホコのターニングポイントになるシーンに登場してもらっていますので、ご期待ください」
毒舌キャラの初を演じた竹内は新境地の作品に。
「クールを装った初は、口は悪いけど実は優しい。初は、遊川さんそのものなので、とにかく暑苦しい(笑)。竹内君も初をつかむのに苦労したようです。今作の初は、白馬の王子様ではなく人間くさい、弱い部分まで描いています」
カホコの両親は大平P夫妻、“じいじ”は遊川の義父からヒントを得て役柄に。
「先日、遊川さんのお義父さんに初めてお会いしたら、いきなりハグしたうえ握手、さらに僕の手をコチョコチョくすぐったんです。さすが、あの遊川さんが“暑苦しい”というだけのキャラクターでした(笑)」
今作では、“じいじ”の口癖“写真撮ろう”の理由が明らかになるそう。
カホコの成長だけでなく、さまざまな家族の問題まで描かれ、どの世代にも楽しめ“過保護”に対する考え方も変わるかも。
「サブタイトル“ラブ&ドリーム”は今作のテーマです。なぜこれがつけられたのかは、最後までご覧になるとわかります。きっと幸せな気持ちになっていただけると思います」
まだあるスペシャル版必見ポイント!
「カホコが拒否や否定するときに“ドーント!”と言うのですが実は、遊川さんが勝手にテレビのチャンネルを変えたときに奥様がやるアクションのカホコ版です(笑)」(大平P)
カホコは母親と仲よしだが大ゲンカも。今作では連ドラを上回るバトルに。「キレて相手を責めたてるのではなく激高せず、相手の顔も見ずにキレるカホコは初めて。お見逃しなく」(同)