安室奈美恵

 アムロフィーバーが幕を閉じた。“平成の歌姫”安室奈美恵の人気を改めて思い知らされた、この一夜だったが、この日を最後に、安室さんは一般人となり、芸能界を引退し、表舞台から姿を消した。

 引退発表直後から、彼女の取材には厳しい規制が敷かれ、彼女に関する過去のネガティブな話には触れてはならないと、各メディアに通達が出されていた。

興味を持つ人がいる以上

 また、ラストコンサートの直前には、安室さんの代理人である弁護士から、

引退後は完全な一私人となりますので、安室のプライバシーに関する記事や名誉を棄損する記事等が掲載された場合には、一般私人への権利侵害行為として、しかるべく法的措置を講じることになります

 という文書が複数の週刊誌に届いている。

 安室さんのマスコミ嫌い、特に週刊誌に対しては有名だが、

「引退後、彼女が何をするのか、どんな生活を送るのか、気になる人は多いと思います。引退して時間も経ってないのに、もうすでに、復帰はいつになるのかなんて、話も出てきていますしね。現役時代の人気にもよりますが、興味を持つ人がいる以上、マスコミとは、常に追い続けるものです」(週刊誌記者)

 その最たる例が山口百恵である。

「百恵さんは、引退して40年近くなるのに、いまだに週刊誌に取り上げられることがあります。編集部では定期的に“百恵ちゃんは最近どうしているかな”という声が上がりますからね。最近では堀北真希さんや小林麻耶さんも、なにかと注目されて、近況を週刊誌が掲載することもあります」(前出・週刊誌記者)

 彼女たちが食事や買い物などをする日常生活の、なんでもない光景が雑誌に掲載されるだけでも、ファンは喜ぶものだ。

 ただ、安室さんは百恵さんや堀北さんと大きな違いがある。それは、夫が芸能人であるかないかだそれによって、マスコミの対応も変わってくる。特に百恵さんの場合は息子ふたりも俳優やミュージシャンであり、芸能界と無縁だとは言えない。

 安室さんの場合は、今のままであるならば、今後は一切芸能界と関わりを持つことはなくなるだろう。マスコミも扱いにくくなることは必至だ

 弁護士の申し入れを完全に受け入れるとなれば、今後、雑誌などで安室さんの姿を見ることはできなくなる。

「ファンにとっては寂しいことこの上ないんですが、そうすることによって、彼女の“カリスマ性”が増し、“伝説”は深く刻まれることになるんですよ」(スポーツ紙記者)

 もし復帰するなんてことがあれば、そのときの衝撃も大きくなるわけだ。

 考えすぎか!?

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。