吉沢亮 撮影/佐藤靖彦

「“本番!!”って声がかかるまでは、素のフラットなままで。明確なスイッチがあるわけではなくて、周りの雰囲気からスッと役に入るんです」

 映画『あのコの、トリコ。』で主演を務める吉沢亮(24)。地味で冴(さ)えないメガネ男子・鈴木頼が、幼いころから好きだった立花雫(新木優子)のために、自分の殻を破りカッコよく成長していくさまと幼なじみ3人が恋と夢を追いかけるシンデレラ・ラブストーリー。

ギャップのある役作り

「序盤のダサい頼と、後半のカッコいい姿にギャップを持たせたかったんです。だから、カバンの持ち方や歩き方、姿勢など、表面的に見える部分から、作っていきました」

 頼の恋のライバル・東條昴役の杉野遥亮とは、今作が初共演だったが、

遥亮は、かわいい。彼も僕と同じで人見知りなんですが、年上として頑張って話しかけていたら、徐々に懐いてくれて(笑)。最終的には、タメ語で話せるようになったんです。

 でも、こないだ久々にご飯に行ったら、また人見知りに戻っていて(笑)。“亮とどんなふうにしゃべってたか忘れちゃいましたわ~”って。ナチュラルに敬語に戻ってました……(笑)」

「あのコの、トリコ。」
10月5日(金)全国ロードショー
(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

 作中では、頼がオーディションを受けるシーンもあるが、自身もオーディションがきっかけでこの世界に。

「当時は、いま受けるオーディションほどは緊張していなくて。あまり“すごいこと”って意識がないままノリでやっていたら、受賞できてしまった感じ。

 いまは毎回、めちゃくちゃ緊張します。“落ちたらどうしよう”って考えてしまって。でも、落ちる回数のほうがはるかに多いので、慣れてきましたけどね(笑)」

 そんな彼が憧れる“男性像”はなんと……!!

漫画『ワンピース』のゾロです。彼は、普段のライフスタイルに、無駄がないんです。修行をするか、飯を食ってるか、寝てるか。男の僕から見ても、いい具合の男くささが魅力的だなって。

 男気があって、きちんと仲間を立てて、そして、やるときはやるのが“かっけえ……!!”って思います」

 もし手ごわ~い恋のライバルが現れたら!?

あきらめます(即答)。相手が手ごわければ手ごわいほど、僕から女の子には告白できないと思います。どんなに気持ちが抑えられなくても、行けないです。僕、ビビりなんで砕けたくないんです」

PROFILE
よしざわ・りょう 1994年2月1日生まれ。2009年、『アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン』で、“Right−on賞”を受賞し、芸能界デビュー。主な代表作にドラマ『仮面ライダーフォーゼ』『サバイバル・ウェディング』、映画『ママレード・ボーイ』『BLEACH』『銀魂』など多数。