キム・ヒョンジュン 撮影/キム・ジヒョン

 韓国発の5人組ボーイズグループSS501のリーダーとしてアジアで人気を集め、'10年には初主演ドラマ『イタズラなKiss~Playful Kiss』でIQ200のツンデレ高校生を演じ、多くの女性の心を奪ったキム・ヒョンジュン(32)。

 演技でも期待される彼が約4年ぶりにドラマ『時間が止まるその時(原題)』で俳優復帰。指をパチン! と鳴らしただけで時間を止めることができる不思議な力を持つムン・ジュヌをミステリアスに演じている。

「ジュヌは過去の記憶を失い、孤独に生きている人物です。彼が住むことになるマンションのオーナー、ソナと出会って自分の正体を探りながら彼女への恋心が芽生えていくんです。

 ジュヌは古美術を修復する仕事をしているのですが、職業はあまり重要ではないようで (笑)。僕が時間を止めることで、人々が忘れていた感情や関係を思い起こす部分をポイントにして見ていただくと、ドラマを楽しんでもらえると思います

 ヒロインのソナ(アン・ジヒョン)は亡き父が遺したマンションを管理しながら、同時に父の借金の返済に苦心する日々。若くして苦労を重ねる彼女を、ジュヌが時間を止めて助けたことから、ふたりの心の交流が始まる。

「ソナのキャラクター自体が、現代の20代女性の姿を代弁しているように思いました。みんな働きながら懸命に生きなくてはいけない時代ですよね。借金を抱えてひとりで頑張っていた彼女がジュヌと出会って自然とお互いに助け合うようになるんです。

 このドラマをご覧になった方が、毎日慌ただしく過ごしているなかでも、人との縁が大切なんだということを改めて感じ取ってもらえたらと思っています

 無愛想だけど人間味あるジュヌを魅力的に演じているヒョンジュン。彼がソナにとって癒しのような存在になっていくのだ。

「ジュヌは彼女に特別よくしてあげるタイプじゃないんです。ツンデレキャラというか(笑)、見えないところではしっかり助けてあげたりもするんですけど。孤独だったジュヌもソナと出会ったことで、忘れていた愛という感情を思い出していくんです」

キム・ヒョンジュン 撮影/キム・ジヒョン

 今夏の猛暑のなか、俳優もスタッフも汗だくで撮影を行い、「自然にダイエットできた」と笑っていたヒョンジュン。大変な状況でも久々のドラマ現場で充実した時間を送れた様子だった。

僕が1日でいちばん好きな時間は、外で頑張って働いて、家に帰ってシャワーを浴び、ベッドに横になって携帯をいじっているとき(笑)。携帯を見ながらゆっくりと今日1日の気持ちの整理をするときが好きですね。

 昔は、休みの日があると外に遊びに出ていたほうですが、今は家にいることが多いです。自分で料理するときもあるし、デリバリーを頼んで友達と一緒に食事をしたりもしています」

 アーティストとしては、9月からスタートした日本全国ツアー『KIM HYUN JOONG JAPAN TOUR 2018 一緒に Take my hand』を終えたばかり。

 来年からは、さらに活動の幅を広げていきたいと意欲を見せてくれた。

次のドラマ出演のことも考えたいですし、アルバムも引き続き発表していく予定です。コンサートも、次は海外を回るワールドツアーをやってみたいですね。ライブはファンのみなさんとも近い距離で接することができるロックバンドスタイルが好きなので、これからもこの感じでやっていきたいと思っています」

2匹の愛犬は家族ひそかな夢が…

自宅では2匹のボーダーコリーと暮らしているそう。

7年も一緒にいると病気や具合が悪いときは心配になるし、家族のような気持ちですね

 そんな彼に、犬や動物と共演しているドラマが見てみたいと伝えると、

「もし、自分でシナリオを書くような機会があれば、犬と生活して感じたことを物語にして書いてみたい」

 と、犬への半端ない愛情と、ひそかな作家(?)への夢を教えてくれた。

<作品情報>
『時間が止まるその時(原題)』
CS放送『衛星劇場』にて、11月13日(火)日本初放送スタート!
※週1話放送
毎週火曜 夜9時45分~ ほか
再放送:翌週日曜 昼12時15分~

<取材・文/さいきいずみ>