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 SexyZoneの松島聡が、当面の芸能活動休止を発表した。パニック障害を理由にあげるが、10月にはKing & Princeの岩橋玄樹が同様の理由で活動休止したばかりだ。

 11月30日には、ジャニーズJr.内のユニット『Love-tune(ラブ・トゥーン)』の解散とメンバー7人の退所が発表され、ファンの間で動揺が広がっている。

 2018年は、元TOKIOの山口達也が強制わいせつによる芸能界引退をはじめ、タッキー&翼の解散と、滝沢秀明の芸能界引退、今井翼の事務所退所。

 そして関ジャニ∞の渋谷すばるのグループ脱退と退所、Hey! Say! JUMP岡本圭人の海外留学による活動休止と、多くのジャニーズタレントが新たな道へと歩き始めた一年だった。

オリジナルメンバーで頑張る6組

 現在活動するジャニーズのグループの中で、デビュー当時のメンバーのまま活動しいるのは、KinKi Kids、V6、嵐、Kis-My-Ft2、A.B.C-Z、ジャニーズWESTの6組。デビュー10年を越え、オリジナルメンバーでの活動を続けているのは、KinKi Kids、V6、嵐の3組となる。

「ほかに、錦織一清さんが演出などの裏方仕事に注力し、表舞台に出ることが減り、実質グループとしての活動が何年も行われていませんが、少年隊もオリジナルメンバーのまま、解散も脱退もなく存続しています」

 と、ジャニーズ事情に詳しいテレビ誌記者は言う。

「デビューから10年以上、オリジナルメンバーのまま活動しているグループは、それぞれが、グループでの活動と並行しながらソロでも活躍し、充実していますよね。もちろん、ソロ仕事の量や質には差はありますが、いわゆる格差というほどではありません」(前出・テレビ誌記者)

 KinKi Kidsの堂本光一は『Endless SHOCK』などの舞台を中心にし、堂本剛は『ENDRECHERI』名義でソロアーティストとしての活動を何年にもわたり、コンビ活動と並行している。

「V6は、本人たちもよくネタにしていますが、デビュー当初こそカミセンとトニセンでの格差が相当エグかったです(笑)。

 でも、“兄組”であるトニセンの井ノ原快彦がNHK『あさイチ』で朝の顔を務めたり、坂本昌行はミュージカルなどの舞台、長野博はグルメ系で活躍し、それぞれの特性を活かした仕事が増えました。年齢を重ねるとともに充実し、V6の6人は対等のグループになったといえます」(前出・テレビ誌記者)

 嵐も同様に、5人それぞれがレギュラー番組やドラマ、映画などでソロとしての活躍が続く。前出の記者が続ける。

「TOKIOもソロ活動が充実し、不満をいだくメンバーもなく順風満帆だったんですけどね。山口達也が事件を起こしていなかったら、現在も5人で、ソロとグループ活動を充実して行っていたはずです」

まずはグループの人気を優先

 グループからの離脱のひとつのパターンが、山口達也のように、事件などにより本人の意思と関係なく、突然の脱退や退所となるケースだ。

 元NEWSの内博貴草野博紀は未成年飲酒疑惑の後、グループを脱退した。Hey! Say! JUMPの森本龍太郎は未成年喫煙疑惑、KAT-TUNの田中聖は「度重なるルール違反行為」を理由にグループから脱退。

 それ以外のパターンは、留学や自身の新たな音楽活動や演技の可能性などを探るケースだ。

 渋谷すばる岡本圭人、KAT-TUNの赤西仁田口淳之介、病気の療養も重なるが今井翼も、ジャニーズ事務所退所後も新たな芸能活動の道を歩む意思を表明している。

 ある芸能ジャーナリストは言う。

山下智久錦戸亮がNEWSを脱退したのも、ここにあたりますね。現在は、CD売り上げも頭打ちで、ドラマの視聴率も全体的に低い。国民的な人気者となるには、なかなか難しい状況です。

 デビュー10年未満のグループは、仮に現在の活動への不満や他の活動への意欲があったとしても、まずはグループ全体の人気が上がることを優先させているのではないでしょうか」

 そんな中での、パニック障害という体調面での相次ぐ活動休止。前出の芸能ジャーナリストは言う。

「かつて堂本剛も過呼吸で一時休養したことがありますが、岩橋も松島も、自らの目標や夢を優先させたのではなく、ファンやメンバーに対して申し訳なく思う気持ちが伝わる形での活動休止でした。SNSでエゴサーチができるこの時代、アイドル活動の厳しさを感じます」

 活動休止を発表した岩橋と松島の再開時期は現時点で未定だが、彼らが帰るころに、他の離脱者が出ておらず、安心して戻れる状態であることを願う。

<取材・文/渋谷恭太郎>

※誤字を訂正(2018年12月1日21:30更新)