森田歩希選手

 箱根駅伝5連覇に死角なし!? 青山学院大学が出雲駅伝、全日本大学駅伝を制し、史上初となる“2度目の学生駅伝3冠”に王手をかけている。前回の優勝メンバー10人のうち7人が残り、選手層の厚さは他校を圧倒! 13日に同大学で行われた取材会で、キーマンになるであろう3人に意気込みを聞いた。

最強トリオに期待大

 青学大を引っ張るのは、主将の森田歩希選手(4年)。前回大会では2区で区間賞。今まで大学駅伝を6回走り、すべて区間3位以内という抜群の安定感を誇る。

「任された区間でしっかり区間賞を取って、チームの優勝に貢献できるように頑張りたいです」(森田選手)

 原監督は“やさしくて頼れる兄貴分”と太鼓判。

「この1年、ひとりひとりの自主性を生かし、チームの一体感を高めようと、やってきました。その成果をしっかり発揮し、3冠&5連覇を達成して、青山学院大学の名前を歴史に刻みたいと思います」

 と、絶対エースは高らかに宣言。卒業後は五輪を見据え、まずはハーフマラソンの日本記録更新を目標に掲げている。

 前回7区で区間新記録を樹立し、MVPにあたる金栗四三杯に輝いた林奎介選手(4年)は、理工学部で学ぶ理系男子。

「もし7区を走ることになったら、区間新記録を狙う気持ちはよぎるとは思いますが、狙いすぎるとペースが乱れるので。記録更新は頭の片隅に置いておき、チームの優勝のために走りたいです

 林選手もまた、卒業後はマラソンでの五輪出場を狙っていると話す。

 そして、原監督が新たなる“山の神”になると期待を寄せているのは、竹石尚人選手(3年)だ。前回の5区では脚がつって区間5位に終わったが、原監督からは「エンジンである心臓が非常に強いので、山上りの適性がある」とお墨つきが与えられている。

この1年、充実した練習ができ、手応えをつかんでいます。状態としては100%、ほぼ万全です。間違いなく昨年以上の走りはできる。歴代の5区で素晴らしい記録を残してきた選手たちにどれだけ近づけるか、だと思っています。山の神は特別意識せず、チームを優勝に導く走りをしたいと思います」

“自分へのご褒美”は三者三様

竹石尚人選手

 もし3冠5連覇を達成したら、自分にどんなご褒美をあげたいと思っているか尋ねると、

「甘いものが好きなので、甘いものをたくさん食べたいです」

 とのキュートな回答は竹石選手。

「乃木坂46の斎藤飛鳥さんが好きなので、監督に媚を売って、会わせていただけるように頑張ります!」

林奎介選手

 と、イマドキ男子すぎる発言は森田選手。すると、すかさず林選手は、

「翌朝などにテレビ出演などがあると思うので、僕には、それがご褒美。森田みたいな不純な動機はないです(笑)」

 '19年1月2日、3日。青学大の歴史的瞬間を見逃すわけにはいかない──。


《PROFILE》
森田歩希選手 ◎社会情報学部社会情報学科4年。主将。'96年6月29日生まれ、169センチメートル、53キロ。茨城県出身

林奎介選手 ◎理工学部機械創造工学科4年。'96年12月24日生まれ、175センチメートル、50キロ。千葉県出身

竹石尚人選手 ◎総合文化政策学部総合文化政策学科3年。'97年7月1日生まれ、174センチメートル、55キロ。大分県出身