写真はイメージです

 すっかり年末の風物詩になっている芸能人の結婚に離婚。今年もいよい“駆け込み婚”“駆け込み離婚”の時期がやってきた、と芸能メディアは身構えている。

 昨年と一昨年で言えば、年末にりゅうちぇる&ぺこ、おぎやはぎの矢作兼、そしてV6の岡田准一と宮崎あおいが結婚を発表。一方、離婚発表をしたのは、米倉涼子に岡本真夜、ますだおかだの岡田圭右に松田龍平だ。

駆け込み離婚の理由は2つ

「離婚や結婚報道が出ている芸能人のブログやツイッター、インスタなどは日々チェックしていますよ」(ニュースサイト担当デスク)

 年末の離婚・結婚はここ10年ぐらいで顕著になってきた傾向だが、結婚と離婚はまったく別物。イメージアップの結婚とイメージダウンの離婚とでは、発表時期が微妙に変わっている。

「離婚に関しては、クリスマスイブやクリスマスは選ばれない。ノーマークで大丈夫です。そんなお祭りのときにしたら、自分たちも一生覚えていることになって嫌ですからね」

 とスポーツ紙芸能担当記者。

「ここ数年さかのぼってみると、離婚日は12月27日から31日に集中しています。これはなぜかといえば、大きな理由が2つ。ひとつは巷間よくいわれている、芸能ニュースを取り扱うテレビの情報番組が12月27日付近でオンエアが終わるということ。

 離婚を発表すれば、それが紙媒体やネット媒体に出るのは避けられない。唯一、避けられるのがテレビのオンエアなんです。テレビを見る人が減っているとはいえ、何百万単位で人が目にしますからね。その目に触れさせないことができれば、ダメージコントロールになるわけです」

 そして、もう一点。

春先の契約更新を見越してなんです。芸能人はテレビ出演、CM出演、雑誌や商品のイメージキャラクターなど契約ごとが多い。予算が変わる年度替わりに更新されることがほとんどです。

 契約が継続する場合は、3か月くらい前に新たな契約を結び直す。それが12月なんです。相手側にはもちろん離婚のことを伝えていますが、隠していると後々メディアで問題化することもある。

 発表のタイミングとして選ばれるのが、世間が慌ただしく、さほど話題にもならない年末なのです

 と続けた。

 とはいえ、財産分与や不倫問題などで揉めていない離婚のケースで、大手芸能プロダクションにも所属しているのであれば、記事の分量は“ショートショート”になるし、テレビ番組での扱いはゼロにもできる。

駆け込み結婚の4パターン

 世間一般での離婚も増え、離婚そのものがもたらすパブリックイメージのダウンも年々縮小している。おしどり夫婦の離婚でもなければ、ニュースバリューも低くなっているのが昨今だ。

 一方、結婚の場合。

 本来、騒がれても問題のない結婚の場合、なぜ“駆け込み婚”を敢行するのか。

 複数の芸能関係者の話をまとめると、

(1)相手が一般人のために騒がれたくないケース

(2)独身であることが人気の土台になっているため騒がれたくないケース

(3)年始に海外旅行に行く予定がある場合、人目に触れてもいいように公にしておきたいケース

(4)とにかく騒がれたくないジャニーズアイドルのケース

 と分類できる。

「それからこういう理由もありますよ。ニュースバリューがさほど高くない芸能人の場合、ブログなどのSNSで発表しても、普段だと既存メディアでの扱いが思ったほど大きくならなくて、がっかり感を味わってしまう。

 年末ならメディアに大きく取り上げられなくても、どさくさ感がありますから、すぐに忘れてもらえる。そんな安心感というか……」(芸能マネジャー)。

 つまり、騒がれない芸能人的な惨めさを回避するために、あらかじめ予防線を張り巡らせておく戦略か。

 歌や演技などでファンに喜びを与えるのが芸能人の宿命だが、冠婚葬祭でファンと共感しあえるかどうかも芸能人の人気の尺度になる。

「結婚発表には上手いも下手もあまりなく、所属事務所の手腕の差は出ませんが、離婚は慎重に事を運んだほうが無難。

 新年を迎え、世間の空気も一変する直前の年末というのは、離婚の生々しさを払拭するには絶好の時期。芸能人が年末に離婚発表する時期はまだまだ続くでしょうね」(スポーツ紙芸能デスク)

 さて、いよいよ年末。意表を突いた結婚・離婚は飛び出るのか。

<取材・文/薮入うらら>