石田ゆり子、黒木瞳、松田聖子、君島十和子

 “アラ還世代”の黒木瞳(58)を筆頭に、実年齢より大幅に若く見える、松田聖子(56)、君島十和子(52)、石田ゆり子(49)の4人。

 “アンチエイジング四天王”と呼ぶべき彼女たちが若く見える理由は? ナイショのメソッドはあるの? メンテナンス方法は? 加齢が気になる女性なら見逃せない四天王の美の秘訣を、美容整形外科「高須クリニック」高須克弥院長に分析してもらった。

――あと2年で、赤いちゃんちゃんこを着てもおかしくない還暦世代なんですね、黒木さん!

高須「ドラマ『黄昏流星群〜人生折り返し、恋をした〜』(フジテレビ系)のキャッチ通り、人生を折り返して恋ができるほどのルックスだね! 彼女は顔の作りが小さく、パーツも小ぶりという、老けにくく、ヤセても太ってもいける顔なのが味方したんでしょう

――目鼻立ちがくっきり派手な方は、若いときは目立ちますが、小作りな顔のほうが若見え的にはいいんですね。

高須「そうです。逆に君島さんは鼻が大きいので、これ以上ヤセると魔女おばさんっぽくなるでしょう。同じくやや鼻が大きめの石田さんは、若い頃より少しふくよかになったおかげで鼻が顔に溶け込んだ。というわけで体重もアンチエイジングにはとても大事です

――“若い頃と体重が変わらない”というと、いつまでも若々しい方のように思えますが、太ることもメリットがあるとは!

高須「太ると単純に肌のハリが出るからね! でも、松田さんみたいに目鼻のバランスがよく、頬骨・エラ・丸いおでこのラインがきれいな丸顔の人は輪郭がこけにくいので、体重の増減に影響されにくいよ。頬がこけるとどんな美女でも老けるから」

4人の若見え順ランキングは?

――頬のふっくら感は重要なんですね。では、この4人を若見え順にランキングするといかがでしょうか?

高須実年齢とのギャップは、断トツで黒木さん! 次いで松田さん、石田さん。顔のげっそり感で君島さんがワーストだね

――なるほど。確かに黒木さん、松田さんは10年前の写真と比べても変わらず、本当に老けないなと感心します。その秘訣は一体何だと分析されますか?

高須ズバリ、太ったりヤセたりしていない! 皮膚の伸び縮みがないのでシワになりにくかったのでしょう。それと、この2人は芸能界でも有名なUVケア&早めメンテナンスの鬼! 夏以外も日焼け対策をしっかりし、シミ・シワもでき始めから対処する。これはとてもいい対策です

――やはり、悩んでから対策を取るよりも、早めのケアが大事なんですね。

高須「そうです。プチ整形といえども、軽度のほうが施術も簡単ですし。そうそう、プチ整形といえば、黒木さんはアンチエイジングに関してはトップクラス。やはり美容のアンテナが高いね! そして松田さんは移動中も保湿ケアを欠かさないんだとか。持って生まれた顔の作りや肌質もあるけど、やはり手入れが早く、マメな人が最後は勝つと思います

――逆に石田さんは「自然でいい」「肌のきれいさがうらやましい」という声が多いです。4人の中でも一番ナチュラルに見えますが、美の秘訣はどのようなものが考えられますでしょうか?

高須「ナチュラルね。あと9年後、今の黒木さん並みに若くいられるかが見ものですが……。まず、黒木さん・松田さんと同様に保湿やUVケアも大事ですが、SNSから推察するに、基本的にナチュラルな生活が好きそう。だから早寝早起きをしているんじゃないかな? やはりシンデレラタイムに寝て、早起きすることは、どんなコラーゲンドリンクより効きますから!

――ヒミツは睡眠ですか! これは私たちでも今すぐ真似できるのでぜひ取り入れたいですね。ところで、君島さんは24時間美容漬けというほどストイックにケアを続けられているそうで、雑誌のインタビューで「化粧品は特効薬ではありません。結局、日々積み重ねてきた習慣には勝てないんです」とおっしゃっています。

高須化粧品ってのはね、使い方によっては肌を疲れさせることも多いもの。歌舞伎役者なんかキツイ化粧で肌荒れに悩む人も多いんだから。肌の上から乗せるケアには限界がある。だから水分を適宜とって、体内から水分補給することも大事! あとはメイクした時間の倍かけてメイクオフし、保湿をきちんとすることが大事です。疲れたからメイクしたまま寝るなんて一番ダメだね」

十和子の極端な美容法はアウト?

――なるほど。「寝化粧」なんてものもありますが、それはやめて、メイクオフとその後のケアが大事なんですね。ところで君島さんが『アウトデラックス』(フジテレビ系)に出演したときには、50度の熱湯風呂に40分漬かる、毎食後にバルサミコ酢を原液で飲む、寿司屋でわさびを過剰摂取するなど、独特な美容法を告白していました。さすがにこれはアウトな美容法でしょうか?

高須そんな熱いお風呂に50代が入ったら、熱中症になって身体の中からカラカラになっちゃうよ! 発汗過多でしなびるからね。そもそも人間には“適温”というものがあって、血圧にも良くない! 熱いお風呂で老廃物が排出されるなんてウソですよ。水風呂との交互の入浴法も意味ありません」

――お風呂でデトックス、信じてました! 適温のお湯にゆったり漬かればいいんですね。

高須「そうです。お風呂はリラクゼーション程度に考えないと。それと酢を飲むとかいうメソッドもおまじないや気休め程度。バランスの取れた食事をし、きちんと寝るほうがいいでしょう。わさびも同じだけど、もはや『鰯の頭も信心から』の境地だね。本人の気が済むならどうぞって感じ」

――では最後に、院長から4人に60代に向けてのアンチエイジングのアドバイスをお願いします!

高須石田さんは日焼け対策を引き続きしっかりと、体形はこのままキープしたいね。黒木さんと松田さんは変わらず早めのメンテナンスを! でも黒木さんは最近、目尻のシワが目立つので、ボトックスを打つといいかも。君島さんはもう少し太って! あと熱湯風呂もやめる! それと酢を丸飲みするくらいなら、目立ってきたほうれい線にヒアルロン酸を注入することをお勧めします!


<プロフィール>
高須克弥(たかすかつや):
1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲』(Kindle版)、『行ったり来たり僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)、『炎上上等』(扶桑社新書)、最新刊は『大炎上』(扶桑社新書)。