昨年末の12月27日に、アパート投資会社『TATERU』の不祥事に関する報告書が公表され、不動産業界に激震が走った。
「アプリやAIを使ったサービスで急成長していた不動産会社なんですが、顧客の預金データを改ざんしていたことが昨年9月、新聞報道により発覚。
銀行の融資審査が通りやすくなるように、実際より預金が多くあるように偽装していました。特別調査委員会によると、書き換えは実に350件ほどあったそうです」(スポーツ紙記者)
『TATERU』にはまだ公表されていない事実がある。同社を舞台にした映画の製作が行われていたというのだ。
「昨年の6月、原宿オフィスの上階にあるモデルルームに俳優の伊藤淳史さんと西村まさ彦さんが来ていました。映画の撮影だと聞きましたよ。下の階にはアパレルの店舗などが入っていて、スタッフの間で話題になっていました」(オフィスビル関係者)
'18年4月、社名変更とともに、原宿・竹下通りにできた新しいタワービルにオフィスを移転したばかりだった。映画について不動産関係者に話を聞くと、
「事業内容を説明するような内容の映画だったみたいで、伊藤さんが演じる冴えない主人公が西村さん演じる役と、『TATERU』のアパート投資で成功していくストーリー。出資金額は5000万円ほどだと聞きました。営業マンの中には、映画になることをセールストークする人もいたので、“さすが、今勢いのある会社だね”なんて言ってたんですが……」
すでに昨年夏には撮影が終了し、公開に向けて動き出していた。
「前々から映画を撮りますと発表もしていましたし、主演は伊藤淳史さんで、'19年公開予定といった詳細も一部の社員には説明されていました。
ただ、撮影が終わった直後というタイミングで預金改ざんのことが世間に出てしまったので、お蔵入りが濃厚でしょう」(同・不動産関係者)
伊藤の所属事務所に映画公開について問い合わせてみると、
「メーカー側からお披露目されていないものを、申し上げることはできません」
との回答が。後日、『TATERU』にも同様に問い合わせると、
「このたびは、ご出演される俳優の方々や製作会社など関係各所への風評への影響も鑑みて上映を辞退いたしました」(プロモーションプロデュース部)
やはり、映画公開はなくなってしまったらしい。
出演者にとっては踏んだり蹴ったりだが、公開後に不正が発覚するよりはよかったのかもしれない……。