「実在した方を1年以上、演じさせていただくことのできる大河ドラマというものは、私にとってとても大きな存在なんです」
大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』で、主人公・金栗四三(中村勘九郎)の妻である、春野スヤを演じる綾瀬はるか(33)。スヤという人物は、
「とにかく前向きな方。まっすぐで、凛(りん)とした強さもあって、明るくて、太陽のような女性だなと感じています。私自身もポジティブ思考ですし、“こうと思ったらこう!”と曲げない部分があるので、とても共感できます」
スヤの地元は熊本ということで、作中では熊本弁を披露しているが、
「言葉の響きがすごく可愛らしくて。ただ、イントネーションが少し難しくて苦戦しています……。少し間があいて久々に撮影に戻ってきたとき勘九郎さんが現地の方かと思うほど流暢(りゅうちょう)に話されていたので“これはまずい!”と(笑)。もっと頑張らなきゃと思っています」
今回は'13年放送の『八重の桜』以来、6年ぶりの大河出演となるが、
「大好きな大河の撮影のために、また前みたいにNHKに通えることがすごくうれしいです。それに『八重の桜』のときのスタッフさんもいらっしゃるので、気心の知れた方がいる安心感もあります。今回は平成最後の大河ドラマということで、節目らしい、楽しくそして心が温まって、'20年のオリンピックを違う視点で楽しめるきっかけになるような作品にできたらと」
綾瀬流オリンピックの楽しみ方
今まで綾瀬自身は、オリンピックを、
「友達と集まって観戦したりしていました。時差があって朝方に放送される競技は、朝までひとりで起きて始まるのを待っていたり(笑)」
今作では金栗が日本から初めて、ストックホルムオリンピックに参加するまでの過酷な道のりも細かく描かれていくが、
「毎回オリンピックが無事に開催されて、日本も参加できることが当たり前のように感じていましたが、当時はまず参加することがすごく難しくて。ましてや、戦争などさまざまな理由で開催が危ぶまれていたオリンピックが、今こうして続いているのは、本当にすごいんだと。平和だからこそできることだと改めて感じました」
よ~く見ないとわからない!? こだわり注目ポイントが!
「今回の大河はリアリティーを追求していて、髪も“できるだけ地毛で髪をセットする”ということにすごくこだわっています。時代劇といえば、カツラをかぶるイメージだと思いますが、基本的に自分の毛でセットして、足りない部分をつけ毛で補っていくというスタイルで、私自身にとっても初めてですごく新鮮です」