NHK大河ドラマ『いだてん 〜東京オリムピック噺〜』の放送がスタートした。
第1話の平均視聴率は関東地区で15.5%。これは前作『西郷どん』を0.1ポイント上回ってはいるが、歴代ワースト3位。2000年以降ではワースト2位だった。
今回ほど、始まる前から賛否が分かれた大河ドラマはなかったろう。特に“否”の声を上げる人は、まさに一刀両断、
「これは大河ドラマじゃない」
という。
チーム『あまちゃん』
背景となる時代は、戦国時代や幕末という、大河の定番とは異なり、武士や著名な偉人が主人公ではない。
ただ、大河ドラマだけのことではないが、視聴率が必ずしもドラマの面白さを示しているとは限らない。実際に第1話の放送が終わったあとで、
「面白い。スピード感あふれるストーリーで、いままでの大河とは違う魅力がある」
といった声が多く聞かれる。
脚本は“クドカン”こと、宮藤官九郎が手掛ける。
NHKとクドカンといえば、誰でも思い浮かぶのが朝ドラ『あまちゃん』だ。
朝ドラらしからぬ朝ドラを大ヒットさせた彼だけに、今回の大河もヒットの予感は隠せない。
そして脚本はクドカンが担当すると発表されたとき、『あまちゃん』の出演者が抜擢されるのでは、と思った人は多い。当然、主演だったのん(元・能年玲奈)も間違いないだろうと。
フタを開けてみたら、古今亭志ん生(演じるのはビートたけし)の娘役となる小泉今日子を始め、橋本愛、ピエール瀧、杉本哲太 松尾スズキ、勝地涼、荒川良々、平泉成、古館寛治などが顔を揃えている。
キャストだけではない。演出の井上剛氏、音楽の大友良英氏、プロデューサーの訓覇(くるべ)圭氏など、“あまちゃんファミリー”勢ぞろいなのだ。
しかし、のんの名はなかった。
昨年10月、のんが、元所属事務所を訪れ、和解を申し入れたという『FRIDAY』の報道が出た。
それによると、NHKサイドから『いだてん』出演のオファーがくるのではないかと、先読みしたのんサイドとしては、元事務所とのトラブルを事前に解決しておく必要があったということなのだ。
元事務所との関係が今後どうなるのか、話は先に進んでいないというが、少なくとも、「雪解け」によってNHKサイドが気を遣う必要はなくなったように見える。
だが、待っていても『いだてん』のキャストにのんの名前は出てくる様子はない。まだ、キャスティングされていない登場人物は20名以上はいるものの、現段階では彼女がハマる役どころが見当たらない。
しかし、可能性がゼロとは言えないようだ。
「あれだけ『あまちゃん』出演者を揃えたわけですから、主演だったのんだけ出さないとなると、NHKとクドカンに変なプレッシャーがかかることになると思います。そもそも彼は雑誌の連載でも、冷遇されていたのんさんを応援していましたしね。クドカンのことですから、とんでもないサプライズを用意している可能性があります」(テレビ誌ライター)
放送直後からも、“のん復帰”を望むファンの声は大きくなるばかり。
「今のところ彼女に合う役が見当たらないとしても、ドラマですから脚本次第では“架空の人物”を登場させることも可能です。橋本愛さん演じる遊女の小梅も、実在しないドラマのオリジナルキャラクターで、宮藤さんが彼女のために用意した役なんだとか。なので今後、のんさんが登場する可能性も大きいですよ」(テレビ局関係者)
ファンの期待は、いや増しに増している。