世界遺産指定を目指す、日本最大級の古墳・仁徳天皇陵の発掘調査が、宮内庁と地元の大阪・堺市により昨年秋に行われた。
歴代天皇の陵墓とされる古墳を、宮内庁が外部機関と共同で発掘するのは初めての試みとあり、大きな話題を集めたが、実はここ数年、古墳が好きな女性が増加中って知ってました?
10年ほど前に、奈良県の家具店が地元を盛り上げるためにグッズを製作。そのキュートさがネットで話題を集め、ハマる女子が急増。『古墳の歩き方』など初心者向けの本が出版されたり、ポータルサイトまで誕生するブームに♪
そこで本誌記者が実際に現地に行って、大調査。マニアでなくても思わず欲しくなるグッズからグルメまで、古墳の楽しみ方を紹介しちゃいます♪
女性でも好きと言いやすくなった
古墳に関する作品もある、漫画家でイラストレーターの“古墳女子”水谷さるころさん。
「もともと興味はありましたが、足を運ぶようになったのはパワースポットとして訪れた、奈良県にある箸墓(はしはか)古墳がキッカケ。“卑弥呼の墓”ともいわれている場所なのですが、生で見て一気にハマりました」
’11年からは大阪・高槻市にある今城塚古墳公園で古墳×アートのコラボイベント『古墳フェスハニコット』もスタート。一昨年は2万8000人の来場者が訪れるなど、開運グッズやイベントも増加中!
「古墳シンガー・まりこふんさんが’13年に立ち上げたポータルサイト『古墳にコーフン協会』の存在が大きいですね。古墳って教科書で学ぶメジャーな存在なので、潜在的ファンは多かったと思うんです。そこに情報がまとめられたサイトができたことで、初心者も楽しみやすくなった。そして東急ハンズがグッズ販売に力を入れたり、本が出版されたことで、女性でも好きと言いやすくなった印象はありますね」
スカパー!の旅チャンネル『行くぞ! 30日間世界一周』という企画で世界の史跡を訪れたことで、改めてその魅力に気づいたとか。
「西暦400年ごろにできた史跡が、同じ民族、文化の中で残っているのは世界的にも珍しいんです。しかも現在の日本文化とも密接な関係があり、宮内庁が管理している。古墳を通じて歴史を調べていくと、その奥深さ、日本という国の面白さも発見できると思いますよ!」
記者が古墳に行ってみた!
大阪・堺市
仁徳天皇陵があることで知られる堺・百舌鳥(もず)古墳群。かつては100基以上あったといわれ、現在でも44基が残っている、古墳好きの聖地。今年の世界文化遺産登録に向けて、町をあげて盛り上げているんです。そこで古墳初心者の記者が半日かけて、ガチンコ調査。古墳&ゆかりの店巡りをしてきました!
仁徳天皇陵前にはボランティアスタッフが常駐。説明のほか、写真撮影もしてくれるので、ひとりで行っても楽しめる。
百舌鳥・古市古墳群で撮った写真を見せるともらえる『もずふるカード』。記者は12枚ゲット!
JR阪和線・南海電鉄の三国ヶ丘駅西出口徒歩1分の場所にある『Co.FUNカフェ』(大阪府堺市堺区向陵西町4-11-15)では、クッキーやたわしなどオリジナルグッズを多数販売中!
JR阪和線・百舌鳥駅近くにある『お食事処 花茶碗』(大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2-265)では、古墳カレーも。このために作ったという専用容器も、古墳好きにはたまらない♪
大仙公園内にある堺市博物館ではVR体験も(大人800円)。また博物館や近くにある土産物店には古墳グッズがたくさん販売されていました。
埼玉・行田市
ドラマ『陸王』のロケ地として注目を集めた行田市には、関東最大規模のさきたま古墳が。その周辺の店では“行田古代米カレー”が販売されるなど、ひそかなブームに♪ また毎年秋に行われている『さきたま秋祭り』では、古墳群ガイドツアーなども開催されてるんだとか!
さきたま古墳公園にある日本最大規模の円墳・丸墓山古墳。写真はそこから見える稲荷山古墳。
『カフェギャラリー高澤記念館』(埼玉県行田市長野3-5-41)は週末のみの営業。優雅な気分で古代米カレーを楽しめる古墳女子にオススメのスポット♪
(撮影/渡邉智裕、大嶺こず恵、山田智絵)