新ドライブスポットとして盛り上がる『かねふく めんたいパーク伊豆』
「きよしイチオシ!」われらが氷川きよし君のCMでおなじみ、『明太子のかねふく』テーマパークが静岡県伊豆にオープン。この新ドライブスポットで話題になっているのが、パークでしか味わえないできたて“生明太子”。その初めての食感は“一食”の価値アリ!

「インスタで見てすごくおもしろそうだったので、“行ってみたい!”って、みんなでレンタカーを借りてドライブを兼ねて来ました。赤いつぶつぶ模様がかわいくて映えますね。明太子も大好きです」

明太子衣装のきよし君がお出迎え

 東京から車で来たという大学生グループが目的地に選んだのは、静岡県田方郡函南町の道の駅『伊豆ゲートウェイ函南』に隣接する『かねふく めんたいパーク伊豆』。昨年末のオープン後、早くも伊豆の新ドライブスポットとして盛り上がっているようだ。

 明太子専門テーマパークを謳う同施設だけども、辛子明太子といえば福岡県博多の特産品として広く知られている。なぜ、静岡県に?

「伊豆店は、茨城県の大洗町、愛知県の常滑市、大阪市、神戸市に次ぐ5店舗目になります。明太子のおいしさ、こだわりや熱意を多くの人にお伝えするのがコンセプトなのですが、その中で、観光県として魅力的な静岡で、なおかつ函南町は“伊豆の玄関口”として多くのお客様がいらっしゃいます。観光の延長として足を運んでいただきたいと考え、開店に至りました

 とは、店長の渡辺雄太さん。もとは約40年前に建てられた大洗工場を新設するにあたり、工場見学もできる『めんたいパーク』として'09年にオープンしたのが始まりだそう。

「伊豆店では、お子様から大人まで幅広い年齢層が楽しめるようにと、さらにエンターテイメント性を高めています」(渡辺店長、以下同)

 そう案内してくれたのは、ピンクの水玉が目にまぶしい入り口の『つぶつぶランド』。マスコットキャラクター「タラコン博士」と「タラピヨ」に招かれて入場すると、そこはまるで“草間彌生”のようなアート世界。いや、これは明太子のつぶつぶだ。

意外と知らないことがいっぱい。明太子を学べる『つぶつぶランド』

 ここでは「大人から子どもまで遊びながら楽しく学べるギャラリー」として、明太子に関するさまざまな展示が並ぶ。ここで突然ですが、問題です! 明太子の原料である卵がとれるのは……、「スケソウダラ」ですが、スケソウダラが生息しているのはどこ?(福岡県近郊の海ではとれません! 答えはパークで)。

「そもそも、どうして“明太子”という名前なのかご存じでしょうか。もとは朝鮮半島の生まれで、スケソウダラは“明るい太い魚”と書いて明太魚といいます。その子どもなので“明太子”という当て字が日本で広まりました。朝鮮半島から伝わった後、新幹線が開通したことで福岡県のお土産として全国に知られていった経緯があるのです」

 また「明太子の消費量」「上手な解凍方法」「明太子のつぶつぶの数」「明太子が若さを保つ」などなど、「へぇ~」とうなる《めんたい豆知識》なるプチ情報も。これであなたも、タラコン博士?

 ほかにも『つぶつぶランド』には、明太子の一部になれる撮影スポット、めんたいシアター、タッチパネルを使用したミニゲームができるコーナーなど、とにかく明太子がいっぱい。もちろん、すべて無料なので、遊びつくしたい!

物販ブースでは明太子関連商品のほかグッズも買える

パークで味わえる“生明太子”とは?

 そしていよいよ、実際に明太子製造を見学できる見学通路へ。完成までに4つの工程を経るのだが、中でも、卵を塩と下味調味液にひと晩漬ける「塩漬け」は非常に大切な工程で、これによって初めてプチプチ感が生まれるのだとか。

製造工程を見学。粒をつぶさないよう手作業で進められる

 原卵の入荷から出荷用に冷凍されるまで、およそ1週間を要する明太子。伊豆の工場は1日およそ300キロ。大洗の工場では5トン、5000キロが作られている。

パークいちばんの強みが、この工場が併設されていること。通常、生ものである明太子は冷凍されて出荷します。ですが、ここでは漬け上がったばかりの品物を提供することができるのです。

 冷凍ものでは味わえない、粒だちやプチプチ感がしっかりしている“生明太子”が食べられるのは、パークならでは。イチオシです!

1番人気の“生明太子”を試食。つぶプチ感がスゴイ!

 店内の販売ブースには、明太子関連の商品が40種類弱並べられているのだが、1番人気なのが数量限定の『生からし明太子』だ。試食コーナーでは、お客さんが食べた瞬間に「これはうまい!」「おいしい!」と堪能し「この試食はどの商品なの?」と、店員との会話が生まれてくる。

 記者も実際に食べてみると、たしかに1粒1粒の食感があり、舌の上でプチプチはじけてうまみが広がってくる。ただ辛いだけじゃないのもおいしい明太子の特徴だ。この試食も来訪する価値アリ、とは言いすぎではない!

平日でもフードコーナーは大盛況。名物「ジャンボおにぎり」(税込み380円)の中には生明太子がゴロゴロ

 もちろん、フードコーナーで提供されているメニューにも生明太子が惜しみなく使用されている。中でもオススメなのが、普段見る2倍以上の大きさはある明太子おにぎり。渡辺さんいわく「明太子のおいしさを知ってもらうために追求した結果」のサイズとのことで、中には生明太子がゴロゴロ。おにぎりの具というよりは“おにぎりが具”のような……。

 ほかにも定番の明太パスタや、変わり種の明太ぶたまんや明太ソフトクリームと、これまた撮影したくなるメニューが盛りだくさん。

「あらためて“かねふくの明太子っておいしいね”と思ってもらい、“めんたいパーク行ってきたよ”とお土産話になるような、家族連れにご夫婦、友人同士で気軽に楽しめる、立ち寄れる場所になってくれればいいなと思います」

 ドライブコースを迷っているなら、未知のつぶプチ体験をしてみては?

『かねふく めんたいパーク伊豆』
静岡県田方郡函南町塚本753-1
営業時間:9:00~18:00(年中無休)
入場料:無料
詳細はhttps://mentai-park.com/park/izu/

(撮影/渡邉智裕)