「透明感があると言っていただけるのですが、自分ではまったく思ったことがなかったので、“?”って感じでした。“透明感とは……”みたいな(笑)」
スラっとした手足に、透き通るような肌、澄んだ瞳でまっすぐに私たちを見つめる彼女は、女優の加藤小夏(19)。
「宣材美女」として業界内で話題になり、「NTT西日本」や「ポカリスエット」などのCMに出演した。自身の透明感について質問してみると、彼女はそう答えた。
小夏は藍子だよ
現在放送中の『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)にも出演している彼女は、今回、’18年12月から放送中のドラマ『I”s(アイズ)』(BSスカパー!)で、はじめて連続ドラマのヒロインの1人を演じる。『週刊少年ジャンプ』(集英社)で人気連載だった『I”s』について聞いてみると。
「出演が決まってから、原作を読みましたね。男性向けの漫画って聞いていましたけど、女の子が読んでも楽しめました。女の子目線でも読めるラブストーリーでした」
作中に登場する4人のヒロインのうち、2人の役をオーディションで受けた。しかし、彼女が抜擢されたのは、まったく意図していなかった別のヒロイン・麻生藍子役だったため、戸惑いがあったという。
「どうしようっていう思いが毎日ありましたね。藍子ちゃんって、すごく難しかったんです。共感することもできないし、彼女が何を考えているのか本当にわからなくって。
目の前の人に真っすぐに気持ちを伝える姿勢を持っているっていうことは理解できたんですけど、彼氏がいても他の男性にそれができるっていうところとか……」
自分と感覚が違う役どころについて悩んでいたと話す彼女。だが、明るい現場の雰囲気と周りのスタッフやキャストからの言葉に救われたようで。
「なんで私なんだろうなと思う日もあったんですけど、周りのスタッフさんもキャストさんも、“小夏は藍子だよ”って言ってくださって、藍子ちゃんと私に通ずるものがあるならよかった!って思えるようになりました。
それくらいスタッフさんも優しいし、同世代のキャストさんが多かったので、リラックスして楽しく撮影ができたと思います」
ウズウズするんですよ
そんな彼女は今年で20歳になる。節目の年を目前にある目標ができたとか。
「お酒が飲めるようになるじゃないですか。だから、『I”s』で共演していた萩原みのりちゃんとかと、20歳になったらいっしょにお酒が飲みたいなってすごく思っています!
実は、彼女と共演して、自分の演技がすごい恥ずかしいって思ったんです。だから、次にご一緒することができたとき、恥ずかしくない演技ができるようになることが、当面の目標です」
女優としてがんばりたいと伝える真剣なその表情も、プライベートの話になると、19歳らしいあどけない笑顔になる。最近ハマっているのものを聞いてみると、写真を撮ることと、ある食べ物が好物のようで。
「写真部だったんです。最近ではマネージャーさんと写真を撮りに行ってますね。ウズウズするんですよ、撮りたいって(笑)。あと、ハマっているというかチーズケーキとお肉が大好きなんです! カフェで食べたチーズケーキもインスタにアップしてます」
19歳らしい一面を見せてくれた彼女のおかげで取材の雰囲気も和やかになった。最後にこれからどんな女優になりたいか質問すると。
「もっと繊細に演じられる女優さんになりたいなって。あとは変わらずに、自分らしくこのままの感じでいられたらって思います」
加藤小夏。凛としていて透明感のある彼女の活躍から目が離せない。