2月22日発売の雑誌『Myojo』4月号で発表された「あなたが選ぶ(ジャニーズ)Jr.大賞」。
今回で25回目となる読者投票の名物企画だが、各部門の中で毎回、最大の注目となるのが「恋人にしたいJr.」。
この部門は、その年のジャニーズJr.の人気のバロメーターになる意味合いもあり、第1回目の森田剛・三宅健のダブル受賞から、滝沢秀明、相葉雅紀、山下智久、亀梨和也、山田涼介、中島健人など、歴代1位にはそうそうたる顔ぶれが並ぶ。
関西の勢いがスゴイ!
前回まではKing & Princeの岩橋玄樹が史上初の5連覇を達成し、圧倒的な強さを見せつけていた。
近年は、岩橋はじめKing & Princeのメンバーが上位を独占する状態となっていた。しかしキンプリのデビューにより、大きく顔ぶれが変わることになる今回は、今後のJr.界の動向を占う意味でも、大きな注目が集まっていた。
そんな中、見事1位を獲得したのが、関西ジャニーズJr.「なにわ男子」のメンバー・西畑大吾だった。
「西畑くんは、前回も上位4人のキンプリメンバーに続く5位だったので、順位がそのまま上にスライドしたということで、1位は予想通りの結果でした」
と、ジャニーズJr.事情に詳しいアイドル雑誌の編集者は言う。
「今回は特に、関西Jr.の躍進ぶりが非常に目立ち、関西の勢いを認めざるを得ない印象が強かったです」
1位の西畑に次ぎ、2位は関西Jr.でSnow Manの新メンバーとして発表されたばかりの向井康二が、昨年20位から大躍進した。なにわ男子からは、5位に大西流星、13位に道枝駿佑、14位に高橋恭平、18位に大橋和也と、1ユニットからは最大勢力となる5人の名前が並んだ(HiHi Jetsからは4人)。さらに16位も、関西Jr.の室龍太が初のランクイン。ランキングの3分の1を関西Jr.が占める結果となった。
「これは、なにわ男子の結成が影響した結果だと思います」
と、前出の編集者は分析する。
「読者による人気投票という性質上、ファンの熱量がそのまま反映されます。昨年までの岩橋くんがまさにそうでしたが、SixTONESの松村北斗くんや7MEN侍の中村嶺亜くんは毎回、上位にランクインする常連。
近年の関西Jr.には、バラエティ番組『
なにわ男子は、
コンサートの有料生配信がスタートするなど、ジャニーズJr.界隈がすごい勢いで変貌しているが、関西Jr.にも大きな変革の波が押し寄せてきている。
関西をプッシュする理由
「ランキング上位のメンバーが多いなにわ男子を軸に、次に続くのが、次世代の中高生メンバー5人で結成された『Lil(リトル)かんさい』。個性派の多いなにわよりも、統一感あるフレッシュさがウリですね。
さらに、関ジャニ∞の横山裕と大倉忠義が、一部、関西Jr.のプロデュースをしていますが、横山のプロデュース公演に出演することが発表された、6人組の新ユニット『Aぇ!group』が誕生したばかり。ここには、なにわ男子の藤原丈一郎・大橋和也と同じユニットで活動していたメンバーが複数、所属しています」
と、ある芸能記者は言う。
「『Aぇ!group』は、かつて永瀬廉や西畑が所属した『Aぇ少年』を彷彿させます。このグループがあったことで、『東京B少年(現・美 少年)』のネーミングができたと言われていますが、この『Aぇ』というネーミングをジャニーさんまたは横山くんが気に入っているのか、リサイクルしたような形ですね」(同)
そしてなにわ男子は、結成後にいきなりアイドル誌の表紙を飾ったり、ドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)で、4回にわたって密着取材が放送されるなど、快進撃が続く。『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)や『うたコン』(NHK総合)、『MUSIC FAIR』(フジテレビ系)など、地上波の人気番組にも続々出演し、人気の関東Jr.を凌駕(りょうが)するほどの勢いである。前出の記者は言う。
「ジャニーズWESTがデビューする1年ほど前から、“いま一番キテるのは関西Jr.”と、あちこちで言われていたことを思い出しました。当時はWESTの次世代にあたる平野紫耀や永瀬廉の人気が急上昇していたので彼らをデビューさせ、Jr.内で世代交代をはかるという意味合いもあったとも言われています」
現在の関西Jr.の猛プッシュには、何か理由はあるのだろうか。
「嵐も2020年には活動休止ですし、20歳前後の人気者がキンプリ1強になってしまうと、ゆくゆくジャニーズは弱体化してしまいます。関西Jr.の育成については、関ジャニの横山・大倉を前面に出してアピールしていることからも、次世代の関ジャニ的な存在として育てたいはず。
山下智久もJr.のプロデュースを行うという話も出ていますし、タッキーだけでなく、有名タレントが育成していく流れを作り出していき、結果的にジャニーさんの好む対抗して切磋琢磨(せっさたくま)していく姿になっていくのではないでしょうか」
関西の勢いに負けず、関東Jr.も発奮し、活性化していくことが未来のジャニーズにつながるはず。
<取材・文/渋谷恭太郎>