『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系) 月曜夜9時~

 窪田正孝が掟破りの天才放射線技師として奮闘する医療ドラマ『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』(フジテレビ系/月曜夜9時~)。ヒット作『HERO』の監督が手がける作品で、念願だった月9に初主演する窪田が役作りに生かされたこととは−−。

運命的な映像化と
理想的な配役とは

 ヒモ男に殺人鬼、推理作家、刑事、ホストなど“カメレオン俳優”として、さまざまな役を演じてきた窪田正孝が、天才放射線技師・五十嵐唯織に扮して“月9”に初主演する医療ドラマ。原作は同名コミックで、ヒット作『HERO』シリーズの鈴木雅之監督が演出を手がける。

「“縁の下のヒーロー”たちの物語です。医療ドラマのなかでも、放射線技師が主人公として脚光を浴びるのは日本初となります。

 窪田さんには出演をオファーした際“月9で主演を務めるのが念願だった”とうかがい、窪田さんが30歳という節目の年齢にも運命を感じました」

 と、中野利幸プロデューサー。原作コミックを連載する『グランドジャンプ』の編集長は大学時代の同級生で親しかったが、今作が初めての仕事となるなど、さまざまな“運命”を感じ制作しているという。

「原作を読んだとき、すぐに唯織は窪田さんをイメージしました。と、いうのも原作者は作画のときに、窪田さんのお芝居から表情を参考にしたそうです。そして、唯織の姓は母親が離婚して“五十嵐”ですが、旧姓は“窪田”といいます。ですから、窪田さんの唯織役は、これ以上ないキャスティングです。

 さらに魅力的なヒロイン・放射線科医の甘春杏を演じる本田翼さんだけでなく、院長役の和久井映見さん、放射線技師長役の遠藤憲一さん、整形外科医役の鈴木伸之さんらイメージどおりの方々に出演を快諾していただきました。窪田さんと共演経験のある役者さんが顔をそろえているので、現場の雰囲気はクランクイン当初から良好です。

 20億円相当の高価なMRIなど、取り扱いに気を遣う放射線機器のセットのなかでの撮影は大変ですが、メンバーの仲がいいので乗り越えています」(中野P、以下同)

 物語の舞台は、甘春総合病院の放射線科(ラジエーションハウス)。唯織たち放射線技師の仕事はレントゲンやCTなどを操り“視えない病”を見つけだすこと。医師免許を持たない技師たちは、杏はじめ医師に見下されつつも、患者の病やケガの根源を見つけだす“縁の下のヒーロー”として奮闘する

「取材してわかったのですが、アメリカでは放射線科はドクターズドクター(病理医)といわれ、希望者が殺到している職業なんです。日本のドラマでは(臨床医の)オペシーンなどを描きますが、今作では病の根源を見つけるところをドラマチックに描きたい。見たことのない医療ドラマを目指していますし、放射線技師が意外に身近だということも感じていただけると思います」

“ケガの功名”
役作りに生かす

 窪田は3月、舞台でひざを負傷した折に、病院で初めて放射線技師と触れ合ったことを役作りの参考にしたという。

「窪田さんは、MRIやCT検査など、今ひとつピンとこなかったそうです。

 でも、自身がケガをしたときの放射線技師が人間味のあるとてもいい方で、唯織を演じるにあたって取り入れている部分がたくさんあるそうです

 本当に“ケガの功名”です

 原作にはない“鈴木流”演出にも注目。

「『HERO』の久利生公平は通販オタクでしたが、今作では院長が健康オタクという設定にして遊び心を表現しています。毎回、健康茶や健康グッズが登場するのでお楽しみに

 月曜日のドラマですから、今作を見て1週間、頑張ろうと思える、見終わり感のいいすっきりした作品になっています

 そして、“縁の下のヒーロー”唯織の片思いは、心を閉ざした幼なじみの杏に届くのか? 淡い恋物語の行方にもご期待ください」

■主題歌は原作にも登場する“オオカミ・バンド

 ドラマ主題歌『Remember Me』を歌うのは、MAN WITH A MISSION(マン・ウィズ・ア・ミッション)。頭はオオカミ、身体は人間という5人組のロックバンドで、原作でも彼らの曲を取り上げていることから主題歌になったそう。ぜひチェックして!

MANWITHAMISSION(マン・ウィズ・ア・ミッション)