'17年1月、都内のレストランでランチを終えた滝沢

 3月30日に横浜アリーナで行われた『東京ガールズコレクション』で、高身長でハーフのイケメンがランウェイを歩くと、観客席から黄色い歓声があがった。

「彼は村上真都ラウールさんです。ジャニーズJr.で結成されたグループ『SnowMan』(スノーマン)のメンバーとして注目されています。彼が所属している事務所は、滝沢秀明さんが社長を務める『ジャニーズアイランド』。今回のイベント開催にあたって、滝沢さん自身が運営側とメールでやりとりしてコレクションの出演交渉を行ったんですよ」(コレクション関係者)

 滝沢は昨年末で芸能界を引退し、今年から社長業に専念している。

先輩ジャニーズで埋まる枠

「『ジャニーズアイランド』は今年1月15日に設立されたばかりの会社で、ジャニーズJr.のプロデュースやイベントの企画立案、新人発掘などを行います」(スポーツ紙記者)

 就任から3か月、“元アイドル”とは思えない地道な活動にいそしんでいる。

滝沢さんは毎日、朝から晩までJr.を売り込むためにスーツを着て駆け回っていますよ。営業用にわざわざJr.名鑑を作ったくらいで、それを片手にテレビ局や広告代理店を回っているんです。まさか本当に彼が営業に来るなんて思っていないですから、現場は驚いているそうですよ」(テレビ局関係者)

 寝る時間も惜しんで営業活動に精を出しているが、最近になって厳しい現実に直面している。

Jr.の子たちを売り込んでも、キャスティングしてもらえる隙間がないことに気づいたそうです。彼が狙っている枠は、すでにジャニーズの先輩たちが入り込んでしまっているんですよ。

 今のジャニーズは歌だけでなく、ドラマやバラエティー、キャスターなどすべてのジャンルに進出していますからね。特に、SixTONES(ストーンズ)とSnowManを売り出したいと考えているようですが、高い壁にぶつかっています」(同・テレビ局関係者)

 この2グループは滝沢のお気に入りで、デビューが近いとウワサされている。

「SnowManはもともと6人組でしたが、今年1月に3人のメンバーが加わって9人組に。新メンバーのラウールさんはグループ最年少の15歳ですが、滝沢さんは彼の高いダンス力を買っていますね。SixTONESは6人組。メンバーの松村北斗さんは、現在フジテレビ系で放送されている松坂桃李さん主演のドラマ『パーフェクトワールド』に出演しています。滝沢さんの地道な営業が結果に表れていますよ」(前出・スポーツ紙記者)

 ただ、本人はこの程度では満足していないらしい。彼はJr.のあり方を根本から変えたいと熱望している。

「今の“流れ”をよく勉強している」

EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSなどが所属する芸能事務所『LDH』に注目しています。彼らのような“一体感のある一族”にしたいようです。LDHはグループ同士の交流が非常に活発で、紅白歌合戦などのステージにも一族総出でステージに上がっていますからね。まずは、増えすぎて飽和状態になってしまったJr.のグループを再編成しようと考えているみたいですよ」(芸能プロ関係者)

 実際、ジャニーズ事務所の中では大きな動きがあった。

「親会社の『ジャニーズ事務所』から『ジャニーズアイランド』にスタッフの大異動があったそうです。アイランドの人事権は、滝沢さんが握っていますから、アイランドに人を集めたのはそれだけ本気ということなのでしょう。ジャニー喜多川社長からは“ある程度、事務所全体の舵もとってほしい”と言われているそうですよ。今後は、全体の人事に関わる可能性もあるようです」(同・芸能プロ関係者)

 まだ3か月だが、滝沢は社長として徐々に足元を固めつつあるようだ。

現役アイドル時代もプロデュースや演出はしていたので、人を見る目はあるのでしょうね。Jr.でもファンがいればグッズは売れるので、まずはユニットを組ませる。そして曲をネットで配信するという、今の“流れ”をよく勉強しています」(同・芸能プロ関係者)

 ジャニーズの体制を盤石なものにするために、滝沢が重視していることが2つある。

「タレントに“ジャニーズ愛があるかどうか”と“事務所の風紀を乱さないか”という点です。LDHのような団結力を高めるには、どうしても必要な要素だと考えているのでしょう」(同・芸能プロ関係者)

 滝沢が改革を志しているのは昨年、ジャニーズで不祥事が相次いだからだ。

「元TOKIOの山口達也さんの事件があり、NEWSの小山慶一郎さんと加藤シゲアキさんが未成年の女性に飲酒させたと報じられ、関ジャニ∞の渋谷すばるさんの脱退など、混乱に見舞われました。滝沢さんは乱れた風紀を正そうとしているのでしょう。

 このままでは300人以上いるJr.に示しがつかない。彼は周囲に“風紀を乱すような人は、たとえ先輩でも俺は言いますよ”とまで話しているといいます」(芸能プロ幹部)

 そうなると、気になるのが常に独立問題が取りざたされる中居正広の動向だ。

滝沢が目をかけているのは亀梨和也

「3月末で中居さんの冠番組だった日本テレビ系の『ナカイの窓』と、テレビ朝日系の『中居正広の身になる図書館』が終了しました。どちらの局でも再び冠番組を持つことができましたが、決まった番組は土曜お昼の『中居正広のニュースな会』と土曜深夜の『新・日本男児と中居』。正直、都落ち感は否めません」(制作会社関係者)

 4月18日に発売された『週刊文春』でも、中居がSMAPの再結成を“匂わせ”ていると報じられた。

「滝沢さんから見ると、たびたび独立するかのような動きを見せる中居さんは事務所の風紀を乱しているように見えてしまうのかもしれません。それが、ジャニーズ愛が足りないと判断されてしまうのでは。そんな2人の関係を聞いたからなのか、“今回の番組終了には、滝沢さんの意向が働いているのではないか”と勘ぐるスタッフもいますね」(同・制作会社関係者)

 一方で、滝沢が目をかけているのがKAT-TUNの亀梨和也だという。

「“あいつは、アイドルも俳優もキャスターもできる”と高評価しています。まだ彼が10代のころは自分の家に泊まらせて食事や洗濯などの面倒も見てあげたそうです。昔から可愛がっている彼を、Jr.と同様に積極的に売り込もうと考えているみたいですよ」(前出・芸能プロ幹部)

 亀梨も以前から滝沢にエールを送っていた。

「昨年9月に行われたKAT-TUNの全国ツアーの横浜公演初日、滝沢さんが芸能界引退を発表したことに“寂しい思いはあるけど、滝沢クンらしい選択。若手には大きなこと”と話しました。翌日のスポーツ紙は彼のコメントを大きく掲載していましたよ」(ワイドショー関係者)

 今後、ジャニーズ事務所のJr.は、滝沢の考える“新生ジャニーズ構想”に対応できるかどうかがカギになるのかもしれない。