「最近、ぺえさんは同性カップルのパートナーシップを認めている渋谷区に引っ越しをしました。なぜかというと、いま彼には付き合っている男性がいて、将来的には一緒に住むことを考えているからなんだそうです。結婚も視野に入れているみたいですよ」(ぺえの知人)
オネエ系タレントのぺえに、結婚を前提に交際している恋人がいるという。彼は、10~20代の若い世代の間で人気のタレントだ。
「'15年から原宿のアパレル店員として働いています。同年12月に放送された日本テレビ系のバラエティー番組『マツコ会議』に出演した際に、マイペースな言動でマツコ・デラックスさんを翻弄したことで話題に。'16年2月から小森純さんや鈴木奈々さんと同じ芸能事務所に所属していますよ」(芸能プロ関係者)
アパレル店員とタレントという2つの顔を持つが、実はもう1つの顔もあって……。
「'16年4月に、タレントになってから初めて出演した日本テレビ系の『行列のできる法律相談所』で自分が同性愛者であることを告白しました。それ以来、SNSを中心にLGBTの人たちから強い支持を集めています」(同・芸能プロ関係者)
将来のパートナー候補が「3人」
仕事で忙しい中でも、交際相手とは会っているようで、
「すでに周囲には、交際していることを報告していますよ。変に隠すことなく一緒に食事に行ったりもしているそうです。もっとも、端から見ると、仲のいい友達同士が会っているようにしか見えないかもしれませんけどね」(前出・ぺえの知人)
いったいどんな人なのか。交際相手について話を聞くため、3月下旬の夜に、都内で仕事を終えた彼を直撃した。
――最近、お引っ越しされたのは、将来一緒に住むことを考えている相手がいるからだそうですね?
「うわ! ビックリした~。そうですね……。この近くにウチの事務所があるので、よかったらそこで話しませんか?」
突然の取材に驚いた様子だったが、場所を変えてきちんと話してくれるという。そこで、事務所に移動して改めて話を聞いた。
「実際付き合っているわけではありません。将来のパートナー候補が3人いるんです。仕事関係で知り合った方と広告代理店の方、あとは都内の飲食店で料理人をやっている方です。3人とも昨年の11月以降に知り合ったんですが、よいお付き合いをさせていただいています。
彼らには、ほかに交際相手がいることはきちんと伝えてあります。誰がパートナーになるとしても、真剣にお付き合いしたいと思っています」
同時に3人の相手と付き合うのはちょっと大変そうだけど……。
前に進めたきっかけ
「それぞれ週に1回は会っていますよ。会う回数も平等なんです。3人とも、あえて自分が疲れているときに会うようにしています。疲れたときでも一緒にいて落ち着く人がいいのかなと思うので」
交際相手について聞くと、笑顔を見せながら話す。ただ、ここに至るまでの道のりは簡単なものではなかった。
「実は、今まで恋愛に対して臆病になっていたんです。中学3年生から高校3年生まで4年間付き合った彼氏が最後で、その後は恋愛から離れていました。当時付き合った彼が大恋愛だったんですよね……。そこからなかなか前に進めない自分がいました」
デビューして3年がたち、最近はさまざまなバラエティー番組に出演するなど、仕事は絶好調。ただ、恋愛はなかなかうまくいかなかったという。
「今年に入ってから“そういえば恋愛は充実していないな”と考えるように。でも、恋愛がうまくいったら、“今までうまくいっていた仕事が行き詰まるんじゃないか”“何かが壊れてしまうんじゃないか”と不安になってしまったんです。どこかで幸せになる自分を恐れて、恋愛に対して臆病になっていたんです」
そんな彼が前に進めるようになったきっかけは、周りの変化だった。
「ここ数年で親しい友人たちが結婚や出産をしました。幸せの形は人それぞれなので結婚という形がすべてではないとわかっていました。ただ、男性だろうが女性だろうが、結婚も人生の中のひとつの形だと気づきました。
正直、男が男を好きなど、ジェンダーな部分なんてどうでもいいと思っていたんですが、どこか後ろめたいと感じる自分もいた気がしたんです。もうひとつステップアップするためには、おネエだからとか、同性愛だから結婚できないと考えるのは違うと思いました」
「ほんとうは結婚がしたい」
3人のパートナー候補がいることは、両親や仲のいい友人には報告したのだろうか。
「両親にはまだ言えていません。ただ、今まで両親とは恋愛の話はできなかったのですが、2年前にカミングアウトしてからは向こうから聞かれるように。これまでは、両親は同性愛者であることを理解はしても認めてくれないだろうと思っていたのですが、最近は恋愛について聞いてくれるようになったんですよ」
渋谷区に引っ越したのは、やはり将来3人のうち誰かと一緒に住むことを考えてのことらしい。
「3人には準備万端であるとしっかり伝えてあります(笑)。ほんとうは結婚したいですが、いまの日本ではパートナーシップという形でしか結ばれません。なんで男女じゃないと結婚できないのかと思うこともあります。
それでも、パートナーシップという形でもよいので、胸を張ってパートナーと言える人ができればいいなと思っています。そのために、今年の3月初めに渋谷区に引っ越しをしました」
パートナー候補の3人に対する思いは真剣だ。
「彼氏がいない間、つまみ食いはしていましたが、こんなに恋愛に向き合うようになったのは久しぶりなんです。結婚もできるならすぐしたい。20代だと1人の時間を大切にしたいという人もいますが、私は少しでも早く安定感がほしいですね」
彼が幸せを求めるのには、理由があった。
「発信力のあるタレントが、LGBTでもパートナーを見つけたことを発信するのはすごく力になると思っています。私が言うのもおこがましいですが、今自分にできることはそういうことだと思うんです。SNSで私に悩みを打ち明けてくれる人もたくさんいるので、自分自身が幸せの当事者になって、みんな平等に幸せになれるようにしたいです」
最後は真剣な表情で自分と同じ境遇の人たちに対する思いを語った。
このまま、ぺえがゴールに向かって突き進み、多くの人に幸せを届けてくれることを期待したい!