5月6日から、Kis-My-Ft2の全国ツアーがスタートした。
「今回は、4月24日に発売されたアルバムと同名の『FREE HUGS!』というツアータイトルになっています。東京ドームでの公演を皮切りに、5都市13公演でツアー全体の動員数は59万1000人を予定していますよ」(スポーツ紙記者)
令和初のツアーということで、メンバーもファンも士気が高いが、実はツアーグッズのひとつであるTシャツがファンの間で物議を醸している。
「ハグしてもいいってことですよね?」
「Tシャツの正面に大きく『FREE HUGS!』というロゴが入っているのですが、これを着た女性ファンが街中で男性にナンパされやすくなっているんですよ。SNSでも被害が報告されており、ファンの間では“セクハラや女性蔑視なのではないか”という声もあがっていますよ」(ファンの女性)
なぜ、こんなことが起きているのだろうか。
「繁華街でプラカードを持って、道行く知らない人から求められたら無料で気軽にハグをしてあげる『FREE HUGS』という活動と間違えられているんです。もともと'01年にアメリカで始まったのですが、ここ数年、動画サイトなどを通じて日本にも浸透。この活動と今回のTシャツのスペルがまったく同じということもあり、ハグを求められてしまうのでは」(前出・スポーツ紙記者)
週刊女性は、実際にこのTシャツを着たことで被害に遭ったという、都内に住む20代の女性に話を聞くことができた。彼女は、5月7日に東京ドームで行われたコンサートに参加した。
「当日は午後6時から開演だったのですが、その前に一緒に行く友達と2人で食事をする約束をしていたので、お昼すぎに渋谷で待ち合わせをしていました。その日は、ツアーTシャツを中に着て、上に長袖のシャツを羽織り、ボタンを開けていました。渋谷駅のハチ公前広場で待っていたところ、20~30代の若い男性2人に声をかけられました」
彼らはニヤニヤ笑いながら近づいてきたという。
「2人とも髪を明るく染めて、ピアスをつけたいわゆる“チャラい”感じでした。彼らは私が着ているTシャツを指さして、“それってハグしてもいいってことですよね?”と聞いてきました。一瞬なんのことかわからず戸惑っていると、“(動画サイトの)企画かなにかですか?”と言われました。そこで初めて、間違えられていることに気がついたんです」
Aさんは見知らぬ男性に突然、声をかけられたことに恐怖を覚えたが、キスマイのTシャツであることを説明した。
「彼らは間違えたとわかったようですが、“違うのかよ”“まぎらわしいな”とぶつぶつ言いながら去っていきました。まさかTシャツを着ているだけでハグされそうになるとは思いませんでしたね……」
コラムニストの辛酸なめ子氏も、このTシャツの危険性を指摘する。
「日本では、あまりハグをする習慣がないので、『FREE HUGS』という文字を見て“男性ウエルカム”だと思われてしまうのかもしれません。ただ、ジャニーズのファンの中には、女子校で育ってきた方など、あまり男性に慣れていない人も多い。彼女たちが男性に声をかけられたり、いきなり抱きつかれたらかなりショックを受けるでしょう」
こうした被害に遭わないためにはどうすればいいのか。
「会場に着くまでは、Tシャツの上に上着を羽織って、ボタンをとめ、文字が見えないようにするのがよいでしょう。ガムテープに“NOT”と書いて、Tシャツに貼る人もいるようです。あとは、渋谷などの繁華街に着ていくのは避けたほうがいいですね」(辛酸なめ子氏)
せっかくのコンサートだから、気持ちよく応援できるようになってほしいけど……。