“交換殺人”をテーマにした異色ミステリー『あなたの番です』(日本テレビ系/日曜夜10時30分~)が前半の山場を迎える。毎週、起きる殺人事件に巻き込まれる原田知世と田中圭が演じる年の差夫婦の運命、半年にわたる放送で第2シーズンに向けた見どころをプロデューサーが激白!
25年ぶり2クール
キャスト約40人!
秋元康が企画・原案を手がけるミステリー。日本テレビでは25年ぶりの2クール(半年間)放送。
「秋元先生とは『愛してたって、秘密はある。』('17年)でご一緒し、次の展開が気になる、待ち遠しい作品を作りたいと話していましたが、最初から2クール、と思っていたわけではないんです。(企画は)マンションの住人が全員共犯関係になるので、どうしても登場人物が増えてしまいます。そして事件だけでなく、伏線や種明かしも考えたら、半年はかかるということになったんです」
と、鈴間広枝プロデューサー。
同枠は『今日から俺は!!』『3年A組―今から皆さんは、人質です―』などエッジが効いていたり中毒性が高かったりする作品の放送も多い“チャレンジ枠”のため、制作が決まったという。
「初回放送前から“視聴率を取れなくてもブレずに進め!”と言われていたのですが(笑)。若い世代の方からの反響は大きいです。“犯人は誰?”“展開が気になる”と楽しみにしていただけていて、うれしいです」(鈴間P、以下同)
原田知世と田中圭のW主演で、ふたりが演じる菜奈と翔太は、15歳差の新婚カップル。
新居のマンションに越してきた早々、菜奈は住民会で“殺したい人”の名前を書くゲームに参加。そして、間もなく紙に書かれた人が死んでいく“交換殺人”が次々に起きていく─。
異色なテーマに加え、キャストの多さも特徴。公式サイトに出てくる登場人物だけで37人もいて、新キャストも近日、登場する。
「キャスティングは去年の1月くらいから。群像劇なので主演より先に脇でこの方にはぜひ、という方々を考えたんです。早苗役の木村多江さんも、早い段階でオファーしました。
一見おバカだけど、人間力があって無理なく人の懐に入り込める翔太は、キャラが立った人物です。翔太をリアルな人間として演じてもらうために演技力があり、持ち前のナチュラルさ、しなやかさのある田中さんなら魅力的な人物になると思ってお願いしました。
年の差夫婦の設定は“30代夫婦”よりも過酷な出来事を乗り越える強い絆がほしかった。年齢を感じさせず、30代の男性に好きと言われても無理のない魅力的な方をと考え、ダメもとで原田さんに依頼しました」
第2シーズン目前
和やかな撮影現場
キャッチコピー“毎週、死にます”のとおり毎話、誰かが命を落としている。9話の放送で早苗は翔太を隠し部屋に監禁。そこには黒島(西野七瀬)と謎の少年も閉じ込められていた。次の犠牲者は? 菜奈は翔太を救うことができるか?
「10話(6月16日放送)で大きなクライマックスを迎え、秘密が明かされないまま第2シーズンに突入していきます。毎週、死ぬことはなくなり、これまでの伏線や謎が解き明かされていきます。亡くなった設定の俳優さんも今後、謎解きシーンの撮影があるので、ほぼ全員まだクランクアップできていません(笑)」
管理人室にいた怪しい人影、ゴミ捨て場のボロボロのぬいぐるみなど、何気なく出てきたものの理由も明かされていく。
「劇中は緊迫したシーンも多いのですが、キャストのみなさん全員仲がよく、本番以外はみんなゲラゲラ笑っています。スタジオ前の狭い前室に10数名の方がいるんですが、みなさん同じ話題で盛り上がっています。
今作のどこで誰に殺されるとか、あのときやっていたのはどんな意味があるのかといった謎解き、片桐仁さんが“流行りのマッサージ店に行ったらよかった”と言うと、原田さん、木村さん、峯村(リエ)さんが行って、“本当によかった”と報告しあってます。
雰囲気のよさは、原田さんはもちろん、管理人役の竹中直人さんや住人役の生瀬勝久さんたちベテランの方々が、最初に楽しい雰囲気を作ってくださったから。それで若い方もガチガチに緊張せず楽しく演じられるようです。撮影でも演技巧者の方々の相乗効果か、快調に進んでいます。
NGはほとんど出ませんが、出ると大爆笑になっています。この先の物語はミステリー要素が強くなっていきますので、怖いのが苦手な方もお楽しみいただけます。第2シーズン突入前に、ぜひご覧ください」
■ミステリードラマ“一服の清涼剤”
菜奈&翔太のシーンにほっこり
衝撃シーンの多い今作でほっこりできるのは翔太と菜奈の夫婦のシーン。実はここにも小さな見どころが。
「嘘をついたときの菜奈の仕草については翔太がメロメロになりながら指摘していますが、この先も出てきますのでご注目ください。また、事件について翔太が推理するときに言う“オランウータンタイム”の意味は今後、明かされていきます」(鈴間P)