「どんな作品でも撮影に入る前は怖いです。今回の『スカム』も自分に足りない部分があるんじゃないかとか、できるかなと不安がありましたから。でも、そういうことを打破して経験を積んでいくことでステップアップできることもあると、信じてやっています」
俳優活動をスタートさせて4年目。着実に、そして、大きなステップアップを続ける杉野遥亮(23)。今年上半期だけでもドラマ『新しい王様Season1・2』『花にけだもの〜SecondSeason〜』『ミストレス~女たちの秘密~』、映画『LDKひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』『居眠り磐音』と続く彼が、MBS/TBSドラマイズム『スカム』で連続ドラマ“初”主演を飾る。『アタックZERO』CMでは、先輩の松坂桃李、菅田将暉らと“洗濯男子”に。
「演技のことを先輩たちに相談することはあまりないですね。先輩たちが自分で切り開いた道なので、そこ聞くのはちょっとズルかなとも思うし。自分で道を切り開いていきたいというのもあります。(映画『居眠り磐音』で共演した)松坂さんは『スカム』を見てくれるとは言ってました。ふふふ、うれしいです」
今作で演じるのは、勝ち組人生から一転、振り込め詐欺に手を染めていく草野誠実。
「詐欺は“悪いこと”というイメージがぬぐえなかったので、理解するために原案の書籍や台本を読み込みました。そうするうちに、自分の中に誠実という人物が少し入ってきた感覚があって。詐欺をする前の彼を理解できるようになったのは大きかったです」
今作で初めて経験したことのひとつが、撮影前、撮影中と時間を見つけては監督と密にコミュニケーションをとり、打ち合わせにも参加したこと。
「主演をやらせていただいたからこそ見ることができた光景だと思います。ほかのキャストの方よりも長く現場にいることができて、そのぶん、いろいろなことを吸収できたのが、すごくありがたかった。監督や共演者のみなさんから“座長”ってちょっとからかうように呼ばれたときは、少しテレましたね」
杉野遥亮が初めて経験したこと
最終話まで撮影が終了している今作。クランクアップでは、主演の重圧やプレッシャーから解放されたことと、達成感で涙してしまったという。監督の“極悪な杉野をお楽しみください”という言葉については、
「極悪なんですよね、やっていることは。でも、誠実本人は自分なりの歪んだ正義というものがあるんです。それを極悪ととらえるかどうかは、みなさんに委ねようと思います(笑)。
世代間格差という現代社会が抱える問題をテーマにしていて、誠実を含め作品の中で生きている人には、それぞれのドラマとか青春がある。ちゃんと心が動くドラマになっているので、一緒に分かち合えたらと思います」
もうひとつ、今作で初めて経験したことが、1話で出てくるクレーンに吊るされるシーン。
「自分で本当にやりました。15メートルくらい吊り上げられて。怖いより、ワクワクしましたね。なかなかできる経験じゃないので、ずっといいなぁと憧れていたんです。“吊られ俳優”というか、“吊られることもお手のものです”っていうのをみなさんに見てもらえて、よかったです(笑)」
この夏やってみたいことは?
「ビアガーデン行きたい! 開放的なところでお酒飲みたいです。お酒は好きです。ほぼビールとハイボールしか飲まないですけど(笑)。ビアガーデン、夏っぽくていいですよね。カラッと晴れている日の夜に飲んだら最高! 今日、帰ったらビール飲もう(笑)」
MBS毎週日曜24時50分~
TBS7月2日より毎週火曜25時28分~
※放送時間が変更になる場合があります
<プロフィール>
すぎの・ようすけ◎1995年9月18日千葉県生まれ。185センチ。2015年、第12回FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを受賞。’17年の映画『キセキ -あの日のソビト-』で俳優デビューし、『兄に愛されすぎて困ってます』(’17年)や『あのコの、トリコ。』『春待つ僕ら』(’18年)、ドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』『大恋愛~僕を忘れる君と』(’18年)など話題作に次々に出演。大ブレイクが期待される若手俳優のひとり。