7月21日の参院選に向け、立憲民主党から比例代表候補として出馬した、元モーニング娘。の市井紗耶香。
6月29日には白いジャケット姿で登場し、蓮舫副代表とともに初の街頭演説、4児の母という立場から、病児保育や育児手当の拡充などを訴えた。
「自分自身が一歩を踏み出さなければ、子どもたちが大きくなたときに絶対、後悔する」
と語った市井は、公示日となる4日にも枝野幸男代表とともに街頭演説を行い、同じように子育て支援について有権者に訴えた。
立憲民主党では、ほかにも元RAG FAIRの奥村政佳、元格闘家の須藤元気、元北区議会議員の「筆談ホステス」斉藤里恵など、比例区に著名人を擁立し、票の獲得をねらう。
「前回の参院選では、元SPEEDの今井絵理子が比例区で出馬し当選しましたが、今度は元モー娘。ということで、話題性などの面では最注目の候補者のひとりであることは確かです」
と、ある政治記者は言う。
「政策に関しては、4児の母という立場からの言動に終始しているようですが、そこまで深く語れるようではない印象です。ただ、政治に興味を持たない層へのアピールとしては、有効ではないでしょうか」
ファンからの信頼度は低い
近年、モー娘。ファンを公言する女優や女性タレントが非常に多い。また、吉澤ひとみの飲酒ひき逃げにによる逮捕、後藤真希の不倫騒動、そして辻希美・加護亜依のユニット『W』(ダブルユー)の復活など、OBの話題も多いモー娘。たち。
そんな中、黄金期メンバーである市井の出馬は、モー娘。人気を追い風にすることはできるのだろうか。あるスポーツ紙記者は、「そこはまた別の話」とみる。
「市井は、矢口真里や保田圭などと同じモー娘。の2期生で、後藤真希、保田と組んだ人気ユニット『プッチモニ』にも所属し、当時は人気メンバーのひとりでした。
しかし引退後、事務所との折り合いがよくなかったようで、その後もハロプロOG関連の仕事に声がかかることもなく、長らく“出禁”ともいえる状態が続いていました。昨年のハロー!プロジェクト20周年のゲストとして、ようやくステージに上がることができましたが、昔から応援するファンからの信頼度は低く、元モー娘。だからというだけで飛びつく人は少ないと思います」
応援演説に、元モー娘。の仲間が駆けつけ、「♪日本の未来は」と歌ったりして盛り上げてくれるような可能性は、低そうだ。
「政治色がつくことは避けたいので、現役メンバーが応援演説に登場することはまず考えられません。OGに関しても、近年までほぼ出禁状態だった市井と交流をしていたメンバーはいなさそうですしね。応援する側のメリットがあまりないといえるのではないでしょうか」(同スポーツ紙記者)
それではズバリ、当選するだろうか。前出の政治記者は言う。
「比例区の代表で、名簿の順位も上位になるでしょうから、当選はすると思います。ただ、今井議員も当選後、政治家として一線で活躍しているかというと、そうとは言えない状態で、代表作が“不倫”になってしまっています。市井さんの政治力に期待する人がどのぐらいいるものか……」
21日、市井のバンザイは、無事、見られるだろうか。
<取材・文/渋谷恭太郎>